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「人づくりの道標-: 草柳大蔵先生のメッセージ」 静岡県企画部大学室 2002年 ② /「磯田先生と語る会」講演録 静岡文化芸術大学学友会 静岡文芸大広報誌『碧い風』vol.02 2016年春号より ② ③【再掲載 2016.9】 [読書記録 教育]

今回は、6月6日に続いて、静岡県から出された、
「人づくりの道標-: 草柳大蔵先生のメッセージ」の紹介 2回目です。


草柳大蔵さんは、静岡県の「人づくり百年の計委員会」会長を務められていました。
そこでの提言等を県がまとめたものです。

静岡県のサイトで「静岡県の人づくり」と検索すると、
提言や草柳さんの「ちょっといい話」を見ることができます。



今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「家庭の中の教育原理」

- これをもつことが大切だと感じます。


・「学校の先生はやたらと生徒のために働け働けで校内雑務ばかり。
先生たちが教育に使うエネルギーはわずか8%
まず50%くらい教育に注ぎ込めるようにするのが大切」


・「十把一絡げの人間扱いは軍隊と工場と学校だけ」





もう一つ、再掲載となりますが、磯田道史さんの
「磯田先生と語る会」講演会②③を載せます。
前任の静岡文芸時代の講演です。
メディアで活躍されている理由が少し分かるように感じました。





<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト







ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。








☆「人づくりの道標-: 草柳大蔵先生のメッセージ」 静岡県企画部大学室 2002年 ②

◇委員会での主な発言「人づくりの座標軸」

□卒啄同時のタイミングで



□子供に伝える三つのC

 「コモン」

 「チャレンジ」

 「コーポレーション」



□ドライビングホースとバックアップシステム



□教育におけるリンドバーグとボイジャー

 19世紀 リンドバーグの時代 「ガソリンの量を増す」


 20世紀 ボイジャーの時代  「ガソリン量を減らし気流を掴む」 = 情報



□教育の矛盾 

 性善説と性悪説



□家庭の中の教育原理



□学校が生生たる経営主体になるための手だて





◇第一回人づくり百年の計委員会基調講演

□三軸の視点 

 ① 時間軸

 ② 水平軸

 ③ 方向軸

 ※ 自立性は権限・財源・人間があってこそ



□2400年前と同じ

 互譲精神 

   明治維新慶喜とともに10万人が静岡に入った

→ 人材派遣(沼津兵学校 御学問所)



□情報のトランスダクション



□何が渡されるか



□声掛けの効用



□知性因子

 子供は91の知性因子を持っている

学校の先生はやたらと生徒のために働け働けで校内雑務ばかり。

    先生たちが教育に使うエネルギーはわずか8%



 ◎ まず50%くらい教育に注ぎ込めるようにするのが大切



□ラーニングかスタディか

 「ラーニング」 
   真似ぶ  学ぶ  = 戦後はラーニングばかり


 「スタディ」 問う



□ライフステージを取り戻そう

 中村桂子(生命誌館副館長)遺伝子工学者

「かわいそうに、日本人は1歳から51歳まで一回もライフステージ(人生舞台)を持
  たないで今日まで来ている」


   
 ※ 日本人の生涯は準備段階の総計


 ◎ ライフステージを取り戻そう

  準備のための情報 → 学校がつまらなくなる



□塀で囲う教育

 森下一(姫路在・医者)不登校児学園

◎塀を取っ払ったら学校に来るようになった

   ※十把一絡げの人間扱いは軍隊と工場と学校だけ



□教科書以外の教材 

 年寄りとのふれあい












☆「磯田先生と語る会」講演録 静岡文化芸術大学学友会 静岡文芸大広報誌『碧い風』vol.02 2016年春号より ② ③【再掲載 2016.9】





◇図書館での出会い
 
先に入学した大学は図書館の本が少なく、大学を変えようと思い、東京中の大学の図書
館を調べました。


 一番多かったのが慶應義塾大学。


 この大学には会いたい、速水亮さんという先生がいました。


 高校を卒業した3月、岡山大学の図書館に行き、

『近代農村の歴史人口学的研究 信州諏訪地方の宗門改帳分析』

という速水亮さんの本と出合いました。



 江戸時代の人間が、何歳ぐらいで結婚したか、生涯で何人の子どもを産んだかなどが、
データで分かるものでした。


 こういうことがこれからは肝心だと思ったんです。


「京都の大学に行くことにしたけれど、速水亮さんのいる慶應義塾大学に行く」と決めま
した。


 慶應義塾大学に入ってから、『創造する』きっかけが、ある日、図書館の中で起きまし
た。



 これは皆さんに言っておきたいのですが、人が自分に必死で言ってきたときには、その
裏に何があるかを確かめた方がいい。



「私、新潮社の社員で大畑(峰幸)と申します。今、ドナルド・キーンさんの資料を探して
 いるんですけど、貸し出しの権利がありません。あなたの権利で持ち出させてくれませ
 んか?」。


 初対面ですよ(笑)。


 なぜ、そんなに必死なのか聞いてみました。そしたら


「先輩に頼まれて」


と。そこで、


「その本とその本はどこにでも売っている本です。この本は手に入りません。神保町の書
 店の二階の左側に一冊ありました。これはなかなかない本だからコピー代を出してくれ
 れば、私がとってあげます。それで全部解決するはずです。」 


と言ったら、大畑さん、ポカンとして私の顔を見て、


「何でそんなに詳しいの?」。


「僕、この図書館に住んでいるようなもので、全部の本を開けて見ましたから」


と答えました。




 君たちがこれから仕事をする上で重要な点です。


 何かすごい成果が生じるときには、ちょっと常識ではない、日常の壁を飛び越えるよう
な非常の行動や出来事がともないます。


 大畑さんは、こう言いました。


「話さなきゃいけないから、そこの喫茶店に来なさい」。


 その日から会っているうちに、大畑さんが作っている雑誌を見て、


「次の展開には、こんな資料があるから、コピーをしておきましょうか」


と、親切にしていたんです。


 理由なく人に親切にするのもいいものですよ。次の展開が起きます。


「何か書かなきゃいけないよ」


と言われて、『内裏炎上』という話を書いて出したら、これがウケて。


 司馬遼太郎さんの担当をしていた重役さんから、


「この人すごい。絶対本を書かせろ」


と指示が下ったのです。







◇『武士の家計簿』誕生

 文春新書の編集長は私の大学の先輩なので、ある日、そこに持っていこうと鞄の中に『武
士の家計簿』の原稿を入れていました。


 ところが、新潮社の大畑さんから電話がかかってきて、


「鰻を食いに行こう」


と言うので、ついて行きました。


「今、僕、原稿書き上げて文春に持っていくところなんですよ」


と言ったら、


「見せろ」


と言うので、見せました。


「これ持って帰ってもいい?今度うち(新潮社)も新書部門に参入したんだ。これは出せ
 る」。


 大畑さんは、文春へ僕が持っていこうとした原稿を取り上げて、新潮から出すというの
です。


 本当に新潮社から出すことになりました。


 この『武士の家計簿』を映画関係者が読んで、映画化させてくれと言われて、びっくり
しました。


 だって、慶應義塾大学の通信教育の教科書用に書いた本ですからね。




◇学生たちへ

 大学院生のとき、アインシュタインのエッセーに出合いました。


 時間や空間や光の速さとかの問題について、延々と考え続ける人って、そうはいません。


 アインシュタインは確かに頭のいい人ですけれど、そんなことをずっと考える変わった
人なんです。だから、あんな発見ができるのですね。


 10万匹のネズミがいたとして、壁をかじるネズミが一匹だけいて、一か所を10年間削
り続けたとしたら、1日1ミリだとしても、壁の向こうに何の世界があるのか、のぞける
でしょ?


 ずっとそれだけを考えて掘り続けるような所があると、前人未踏の何かにいくんですよ。
 

 そのためには、常識の壁を削るための何本かの硬い道具を若いときに作って持っていっ
た方がいい。


 アインシュタインの言葉ですよ。


『常識とは18歳までに身に付けた偏見のコレクション』


 学校に行って、バイトやってと、普通にやっていても面白いものはあまりないかも知れ
ない。


「今日はお神楽をやっているから見に行こう」


とか、


「今日はアフガニスタンに行った人の講演があるから聞きに行こう」


とかね。


 頼まれもしないのにやること。


 これが出会いにつながって面白いんですよ。


 頼まれもしないことをやってくださいね。


 アインシュタインのエッセーは英語の原書でしたが、こんなことが書いてありました。

 
「人間の価値はその人が得たものではなく、その人が与えられたもので測られ、評価され
 るべきである。」


 人間の価値は、得たお金や地位や名声で勘定するのではありません。


 どのくらい人や世の中へ貢献できているかで見るべきものです。


 でも、これができていない。


 だから、世の中良くならない原因の一つです。


 若い皆さん!


 ここのところは、良く心に刻んでおいてください。




『武士の家計簿』の映画の公開後に、わたしの家に1枚の手紙が来ました。


『私は仙台の山奥にいる老人です。うちの村に国恩記というものがあって、涙なくしては
 読めません。地域を良くするために、何人かが、なけなしのお金を出し合って村を救っ
 た話です。この話を、ぜひ書いてほしいのです。』


 早速、国恩記がないかと調べると、東京大学農学部の図書館に活字にされたものがあったので行ってみました。


 私は、図書館でその資料を読みながら泣いてしまいました。


 そして、『無私の日本人』という本を書きました。


 感動って伝播するのです。


 その本を読んだ仙台に住む一人の女性が、ご主人に、


「感動的だから読んでみて」


と言いました。


 読んだのが中村義洋さんという映画監督です。


 中村さんが私の所にやってきました。


「先生、この映画を撮らせてください。震災で弱って、人口が減っている東北。この映画
 を撮れば僕は何かできると思う」


というようなことを言ってくれました。


「どうぞやってください」


と言って5月14日、『殿、利息でござる!』という映画が封切られます。


 観た人の人生観に響くいい映画です。

 よかったら観てください。(2016年1月14日談話筆記)

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