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「信ずる宗教,感ずる宗教」山折哲雄 中央公論社 2008年 ③ /「東井義雄一日一言」米田啓祐・西村徹 致知出版社 2007年 ③【再掲載 2016.7】 [読書記録 宗教]

今回は、2月12日に続いて、山折哲雄さんの
「信ずる宗教、感ずる宗教」の紹介 3回目です。




出版社の案内には、


「現代日本人にとっての信仰とは? 宗教とは? 明治以降日本が受け入れてきたキリス
 ト教的な価値判断でははかれないわれわれ日本人の信仰心を、歴史をさかのぼって探る
 宗教エッセイ」


とあります。





今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「来迎図に見る『山中浄土観』 - 中央に例外なく山」


・「山の仏教(エリート中心)から(情的な)里の仏教へ」


・「インド人の『天親』と中国人の『曇鸞』から『親鸞』と名づけた
  日本人仏教の否定ちつながるか」


・「無我のインドと無私の日本。日本人のココロイズムを示す心技体」


・「鎌倉時代は日本仏教が『一神教化』する転換期」






もう一つ、再掲載となりますが、米田啓祐さん、西村徹さんの
「東井義雄一日一言」③を載せます。 
教師の教師ともいうことができる東井義雄さんのメモしたい言葉が数多く載せられ
ている本です。米田さん、西村さんに感謝します。





<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。





☆「信ずる宗教,感ずる宗教」山折哲雄 中央公論社 2008年 ③

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◇曼荼羅宗教学(3)

□山岳信仰と3点セット - 山中浄土観(阿弥陀ヶ峰,池,浄土ケ原)
 3点 
   ①阿弥陀ヶ峰 ②地獄谷 ③賽の河原


 道元と寺田寅彦が共有していた感覚
   自然の中にカミ,ホトケを感ずる心


 来迎図に見る「山中浄土観」
  - 中央に例外なく山


□浄土信仰を広めた「聖」
最澄 天台宗 <「法華経」研究 + 浄土観(浄土往生)>

阿弥陀如来 南無阿弥陀仏

昼は法華経に基づく修行 夜は念仏
↓ 阿弥陀聖
◎ 民衆に広げた

   高野山でも弘法大師信仰とともに浄土信仰の人気
山上 <南無大師遍照金剛 + 南無阿弥陀仏>
↓ 高野聖
◎ 浄土信仰

  ◎ 比叡山も高野山もいつのまにか霊山へと変貌


□仏教ホスピスを生んだ源信 - 日本に於ける地獄学,極楽学
  「二十五三昧会」念仏結社
    25人同志 
    毎月15日


□法然の3つの顔 
   ① 山の仏教 → 里の仏教  
       エリート中心 → 情的

   ② 流派の思想課題を批判的に整理した分析家
専従念仏

   ③ 親鸞との関係  
       先覚者・法然


□親鸞の脱日本的意識 9~29歳 比叡山
  名前を3度改める
    綽空 → 善信 → 親鸞  
    非僧非俗

  インド人の天親と中国人の曇鸞から親鸞と名づけた
    ◎ 日本人仏教の否定


□言葉の魔術師道元 
  比叡山 → 入宋 → 永平寺  

  弟子のしつけに全精力

 「正法眼蔵」思
    索の書  ~ 禅文化の祖


□日蓮 
  社会生活に深く浸透


□日本人の「こころ好き」の源流  

  無我のインド・無私の日本


□「心・技・体」を生んだ世阿弥 

  日本人のココロイズム

  無は無限に通じる


□無常と「ノアの方舟」

  無常 = 永遠のものは存在しない


□長期の平和を支えた信仰 
  平和の時代
    ① 平安時代 
    ② 江戸時代  

  神仏習合,国を鎮める
    平安時代350年間の平和 = 神仏習合

  祟りと鎮魂の儀礼 
   - 神仏共存システムによりマイルドに鎮魂


□「動乱」の時代をどう考える 

 平安350年(平和) - 南北朝応仁戦国450年(戦乱) - 江戸250年(平和)


□「一神教」の鎌倉仏教 

  法然、親鸞、一遍 → 「念仏」

  道元       → 「座禅」  

  日蓮       → 「題目」  仏教の一神教化


□信長の危機意識 
  鎌倉時代は日本仏教が「一神教化」する転換期


□乱世が生んだ個性  
  日本仏教 ~ 戦乱期 ~ 「一神教」「個人化」

  独創者
    世阿弥 蓮如 千利休


□変化の世界を演出した世阿弥  
   蓮如と「悪人正機」
   5夫人27子


□禅からの離陸を試みた千利休







☆「東井義雄一日一言」米田啓祐・西村徹 致知出版社 2007年 ③【再掲載 2016.7】

<出版社の案内>
「教育界の国宝」と呼ばれた「いのちの教育」の実践者が残した人生に光をともす
言葉 ― 根を養えば樹はおのずから育つ。
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◇7月
 失敗はわたしにわたしの一番足りない所を教えにきてくれた大切なお使い」

 愛と憎  
   楽しくなるような言葉を
   整理することを
   形を与えることを


 考えること 自分を見えるようにする


 いたわってやる 書くつらさ


 書くことによって伸びる 
   書くという仕事 
   しゃんとする 
   聞くと言うこと


 口と耳の断絶 


 聞くことは吸収すること、伸びること、新しい世界に生まれ変わること


 聞くことは相手の存在を大事にすること 聞くということは相手を理解すること


 「仏法は聴聞にきわまる」(蓮如)
    腹を立てる前にまず聞いてみよう


 耳を育てる 
   問いを育てること、それが耳を育てること


 「自分の生き方をひっさげて読む」


 下農は雑草を作り、中農は作物を作り、上農は土を作る


 喜ぶは全身全霊のもので、褒めるは口先の問題


 清書(互助会)老いの喜び 老い



◇8月
  
 川は岸のために流れているのではない 
   川のために岸ができるのである



 男と女 
   男を男にするのは女だ 
   だんだん男が男でなくなってきているのは、女が女でなくなってきたこと
  である。


 女の値打ち  
   選択・決断 … 人生は何を捨て何を得るかという岐路の連続である


 滅びに向かう 
   欲望や衝動の奴隷 … 自由、民主主義と言いながら他罪主義の鬼


 因果 
 … 逃げて事が済むと思ったら大間違い 
   逃げることは果を果たさずに行くことで因が残っている


「シイ」と「タイ」 

  「~しい」「~たい」に負けてしまっている


 代わる者あることなし
 「身自ら之に当たる。代わる者あることなし」(大無量寿経)


 問題の渦中に身を投じていく
   欲望の主人公に ←→ 欲望の奴隷


 男らしく女らしく 
   男の子は女の子や女の先生の女らしさに慣れて男の自覚を育てられる


 「さん」と「くん」 
   男であること女であること
    … 平等・同権が特質を塗りつぶすことと同義ではない


 人生の卒業という一大事  
   幸せの大きさ … 幸せに小さいのはない、大きいのばかり  


 本番
  … 今こそが本番、今日こそが本番、今年こそが本番 


 スイッチ
  … 仕掛けはどんなに立派でもスイッチを入れなければ灯はともらない


 人生を一日に例える
  - 人生を一日とすると一日の一時間は人生の三年間

  人生 9歳 18歳 27歳 36歳 45歳 54歳 63歳 72歳 

  時刻 3時 6時 9時 12時 15時 18時 21時 24時


 楽しさということ
 … 浦島太郎が竜宮城の楽しさに満足できず戻ってきたということの意義を一度
  考えてみるべきではないだろうか


 自分という責任者
  … 自分は自分を創っていく責任者 

    自分は自分の主人公

  世界でただ一人の自分を創っていく責任者


「女」の人に込められている願い


 自分の人生 
   自分の人生を自分で壊すようなことだけはしてくれるな

  自分の人生を自分で汚すようなことだけはしてくれるな


 負けてはダメ
  … わたしたちの心の中にはいろいろな美しい宝物がしまってある。
 
    でも、それを掘り出さないようにする悪魔もたくさん住んでいる。

    それが、わたしたちにがんばりを忘れさせよとする。でも、それに負けては
   ダメ。


 世界でただ一人の責任者
  亀は兎になれない。しかし、そのつもりになって努力すれば日本一の亀にはな
  れる。わたしも、わたし以外のだれにもなることはできない。日本でただ一人の
  わたしを創る以外にないと願いながらここまで来た。
   
   君は君を立派にするただ一人の責任者。


 呼び水  
   ポンプの水 - 呼び水が必要  

   よろこびは魂の記録


 人間皆兄弟  
   分け合えば喜びは大きくなり悲しみは小さくなる 


 野良猫    
   飼い猫の脳より野良猫の脳の方が発達している


 愛情     
   愛情も相手を本当に分かってあげる知恵と結びついて、初めて真の愛情とな
  る


 形成者    
   平和的な国家及び社会の「破壊者」が育てられていると言っていい


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