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「捨てない生き方」五木寛之 マガジンハウス新書 2022年 ⑤(最終) /「教育学がわかる事典」田中智志 日本実業出版社 2003年 ④【再掲載 2013.12】 [読書記録 一般]

今回は、10月16日に続いて五木寛之さんの
「捨てない生き方」の紹介5回目 最終です。



出版社の紹介には


「愛着ある『ガラクタ』は人生の宝物。モノが捨てられない、それもまたい
 いではないか。著者自身の『捨てない生活』から『この国が捨ててきたも
 の』までを語り、モノを捨てることがブームとなっている現代社会に一石
 を投じる。」

 
とあります。


今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「明治の頃、この近所で繁盛していた神社仏閣というのは公事(肉体的な労
力の提供-防人、仏像造営、領主に労働力奉仕、徴兵など)から逃れるの
  に御利益があるところばかりでした」


・「年表に書かれるような表現とは違い明治時代に『国民と国家が一体となっ
て日清日露を戦い抜いて近代化を達成した』」


・「日本では一軒一軒の家すべてに『教会』がある」


・「人生後半期は『豊かな回想の時代』であり『黄金の時代』である」



もう一つ、再掲載になりますが、田中智志さんの
「教育学がわかる事典」④を載せます。





☆「捨てない生き方」五木寛之 マガジンハウス新書 2022年 ⑤(最終)

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◇この国が捨ててきたもの
 坂の下の雲あるいは暗い霧
   現代は<記憶>というものをどんどん捨て去っていく時代かもしれない
    = 歴史を簡単に捨て去る  
◎「明治の頃、この近所で繁盛していた神社仏閣というのは公事逃れに
     御利益があるところばかりでした」
公事
    = 肉体的な労力の提供
防人、仏像造営、領主に労働力奉仕、徴兵
        明治時代は徴兵にとられること

坂の下の雲
↑↓
     ◎ 国民と国家が一体となって日清日露を戦い抜いて近代化を達成
      した
       - 年表に書かれるような表現とは違う


 過去を掘り起こしてこそ文明は成熟する


 外国人が驚く「家の中の教会」 
サマーキャンプの外国人
   「日本では一軒一軒の家すべてに『教会』がある」 


 東京は捨てる都市なのか
   大事なのは記憶の実感


 失われていく「方言」
   ミュージアムで言葉を残せないか 


 戦後70年間語られずに来た「乙女の碑」
   満州開拓に焼く32万人
     白川町 岐阜県 旧黒川開拓団がとった行動
         白川町佐久良太神社境内に「乙女の碑」   
開拓団は集団自決を考えるまでに追い詰められた
     何とか生き延びようとソ連軍と無線
      → 未婚女性の提供 性的奴隷
      → 村に戻ってから犠牲となって働いた女性に陰口
生存者のお一人、当時89歳の女性がスピーチで‥
※ 重い歴史


語りつぐのはヒトでありモノである
   ピョンヤン
     「帰ってきた人間はみんな悪人である」
        エゴイスティックな人間のみと 
 - どうして戦争の記憶が継承されないのか?

  ◎ 記憶を語りついでいくのは本来は人です。しかし、人はいずれ亡くな
   ります。
    人がいなくなるのであれば、あとはモノしかないのではないか。ぼく
   はそう思っています。  

◇あとがき
  人生後半期は「豊かな回想の時代」であり「黄金の時代」






☆「教育学がわかる事典」田中智志 日本実業出版社 2003年 ④【再掲載 2013.12】

1.JPG


<学校という世界>Ⅳ

◇性教育の難しさ
性教育は必要
西欧における性教育の背景 
    1960年代スウェーデン
     → 1955年 義務化
 日本における性教育の背景 
    近世まで桃太郎は鬼退治の後、色街に女を買いに行った


◇不登校という反応
不登校と登校拒否 
     登校拒否には心身相関がみられるが怠学には見られない
恐怖反応      逃避反応
◎ほとんどは「沈黙する不登校者」
不登校の背景   
    ◎ 画一的な規律化



<子ども・少年少女・若者>Ⅰ

◇子どもの変容
子ども概念の歴史性
  アリエス
   ◎ 中世西欧に於いては親にとっての「子ども」は次々に死んでいっ
    た。生き残った子どもは丁稚奉公
     -「小さな大人」
  ※ アリエス的仮説の奇妙さ
近代的な子ども概念
18世紀~19世紀 西欧 
      「養育教育されるべき存在としての子ども」
ルソー  
      ○子どもを社会変革の礎とした  
         善性を保有する子ども 
          - 可能性
    ロマン主義 
      善性を保有する子ども
1880-1920年代 
        アメリカの進歩主義教育 フランスの新教育
        ドイツの改革教育学 日本の大正自由教育
      ◎ 「子どもから」という『児童中心主義』
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