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(1)「選考論文の書き方」吉村安夫 日本教育新聞社 1990年 ①(前半) (2)「校長7000日」伊藤功一 小学館 1996年 ①【再掲載 2011.9】 [読書記録 教育]

今回は、吉村安夫さんの
「先行論文の書き方」1回目の紹介です。



管理職選考方法については、各教育委員会によって大きく違います。
論文もその一つでしょうが、もちろん、それかばかりではありません。
オープンになっているかどうか、それが大きな課題だと感じています。




もう一つ、再掲載となりますが、伊藤功一さんの、
「校長7000日」①を紹介します。



先日収穫したタマネギです。
よいものは知人に届けましたが、
残りは小屋の軒下にごろっと転がしてあります。
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(1)「選考論文の書き方」吉村安夫 日本教育新聞社 1990年 ①(前半)

◇利用の始めに

 人間の基礎教育に厳しさと温かさを持つ<柱>

 ~ 共通事項,共通性



自らの教育観,教職観


 

◇採用と昇任

□教育公務員特例法第13条 
  「選考によるもの~公立は教育長」


□教育公務員特例法第16条の2
  「専門的教育職員の採用及び昇任は選考によるものとして,教育長が行う」


  大部分の都道府県は選考試験(筆記・面接)を実施している
 
しかし,基盤は日常の勤務態度や研究実績

 


◇選考の態様

1 選考志望

 (1)本人による 

 (2)校長の推薦,勧め 

 (3)校長・市教委の推薦


2 選考対象資格(東京都教委)

 (1)校長   教職15年以上 都公立10年以上

 教頭3年以上 年齢57歳まで

 (2)教頭  教職12年以上 都公立7年以上 54歳まで

 (3)指導主事 教職12年以上 都公立7年以上 35~45歳まで


3 選考に必要な書類

 (1)筆記試験

 (2)面接 ①身上書 ②個票


4 筆記試験の態様

 (1)長文 (800,1000,1200,1500,2000字) 1~2問

 (2)短文 (300,400字) 2~5問

 (3)文例 見解・問題点の記述

 (4)選択肢穴埋め 県条例・規則等が多い

 (5)時間

ア)筆記 教頭・校長(午前中2~3時間)

指導主事 (全日)

    イ)面接 集団面接(4~5人)1時間

個人面接 県により大きく異なる
 



◇選考(記述)論文の性格

1 特質

  教育観,教職観,児童観,課題対応時方策,指導力,人生観,使命感



人間性

 <あくまでも学校管理職としての適格性を見る>

  「試験の解答」

 → すぐに実践化,具体化できるもの



設問の受け止め,考えとそれをどう解決するか職種に応じた方策が求められる


2 必要な条件

 (1)読む人の立場を考える
 
    誠意のある字「読みやすく書きやすく」


 (2)個性を打ち出す

「文は人なり」ユニークさ,印象づけ + 誠実さ,情熱,迫力


排出-独善性

個性 ~ その人らしさ,体温が感じられる


 (3)経験を踏まえる

実践的論文
図太く,謙虚に,忍耐強く,時には厳しさ



人間的な温かさ,繊細な心配り

    今日の学校経営 
      3M(人・物・金)の活用 ~自らの汗


 (4)正確,丁寧に力強く書く

常体がよい  「校長の言のように…」

「教師(教員)に○○する…」

    文末表現に力強さを


 (5)法規をおさえる

  法的根拠を示す必要有り

→ 常に法規が顔をのぞかせている


 (6)わかりやすさ,読みやすさの条件

  簡潔な文,長い文を交えてアクセントを

文末表現  体言止め・中止形でとめるなどの工夫を!

     複文を避ける
「時」を明らかにする



① 読みやすさが読ませる

     ② 変化が読ませる

 














(2)「校長7000日」伊藤功一 小学館 1996年 ①【再掲載 2011.9】

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◇教師という職業

□かつての教師のイメージ … 薄給で風采の上がらないしょぼくれた職業

 |

いつも質素



□しかし,「ささやかな充実感」が

 




◇職員会議

□前任者の方針すべてを踏襲するのではなく…



□「法規」と「運用」

  学校管理規則20条

「校長は学校の運営上必要と認めた時は,諮問,伝達,連絡及び調整を行うため,職員の
 会議を開き,円滑な学校の運営につとめるものとする」  

 諮問機関としての認識だが実際の運用に当たっては職員会議の協議の結果を尊重する

   |

「人畜無害」の方法も可?







◇校長の仕事

□学校教育法28条3項 

「校長は公務を司り所属職員を監督する」



□校長の仕事の中核 = 「優れた教師を育てること」
    
 ① 授業に誠実に取り組む教師

 ② 子供に誠実に向き合う教師



「教師が自分の意志で教師としての力量を高めようとするのを援助すること」



 校内研修  凹の部分としての研修

 





◇PTA

□ 曲がり角のPTA



□「担任を替えてくれ」

 → もしその担任が他のクラスの担任になったら,そのクラスの子供たちや父母はどう
  思うか考慮に入れていない

  ↓

 その教師の長所を強調する
○「いい授業」を見分ける勉強をしてほしい
  
   ○できるだけ多くの教室の授業を見てほしい

   ↓
    
 ◎いい授業とは?

 





◇研究紀要

□疑念 

「全校一丸になって研究に取り組み,○○のような成果をあげることができた」 

 ~ オーバーな表現



いろいろな意見があるはず



□読まれていない紀要

 作る側が苦労した割に読まれていない

 「ほんとうでないこと」が書かれていることを知っている?

 





◇授業研究発表会

□自主研究発表会

  ← 本当の意味の自主発表会は少ない



□研究指定校発表会 - 「仕方がない」



※校長自身が委託されたという意識から自校の主体的な研究としての意識への転換を図る






 
◇意欲のこと

□研修主任の悩み  

 困難点
 「年配教師の研修意識の低さをどのようにして改善すればよいか」



□年配教師の信念 

 教師であるが故に必然的に身に付いてしまう特有の傲慢さや不遜な態度 

= 「頑固」「頑迷」を「信念」とはき違える

「学校が子供を育てる場であると同様に,教師も育てる場である」  







◇交通安全指導

□交通ルールを守らないのは誰か?

 → 最もよく交通法規を守っているのは小学生

↑↓

  小学校での安全教育がすめば,あとは少しずつ手を抜くから,加害・被害を問わず,
 大人の事故件数は圧倒的に多い

「交通事情のあまり良くない交差点などの現地に子供たちを立たせ,実際の横断指導を行
 うように」



□「無難な安全指導」から「難のある安全指導」へ

 「守ってやる」のではなく守られすぎている実情



 根底に「生命への畏敬」を据えた指導

 学校教育の全分野領域で

 





◇教師の原罪

□林竹二 

「教師には三つの原罪がある。『見ない。見えない。見ようとしない。』」

①「見ない」 

  教師が一方的に「思いやり」と考えていることが,時としては子供の心を傷つけてい
 ることがある

= 見せかけの思いやりを掛けることは,実は,何も子供を見ないことと同じ


②「見えない」


③「見ようとしない」 

 不登校 非行が原因の子も多い




 

◇校長の授業

□林竹二 

「人間について」

 -「わたしの授業は模範授業ではない」



□校長の授業の必要性

 ~ 意見を聴く



◎校長が一つ一つの教室で授業

他人にに見てもらい授業について話し合う

~ ◎ 校長は大いに試行錯誤的な授業を


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「常民教育論―柳田国男の教育観 」長浜功 新泉社 1982年 ① [読書記録 教育]

「今までの教育学の不成功はその学問的姿勢の弱さであり、それを抜け出すためには自 
 己批判の作業なしには語れない。」





今回は、長浜功さんの
「常民教育論―柳田国男の教育観 」の紹介 1回目です。


40年近く前でしょうか、わたしに民俗学のおもしろさを教えてくれた一冊です。


出版社の案内には、


「柳田国男は戦後日本の混乱と低迷を憂い、監修者となって国語と社会の教科書をつくっ
 た。しかし教育界からは無視されて、この教科書は短命に終わった。この柳田の『常民
 教育』が教育に生かされていたならば今日の教育の混乱はなかった、と教育学から柳田
 に挑戦する。」


とあります。







今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「柳田学への批判
   羽仁五郎『趣味の研究であり科学ではない』
家永三郎『科学と言うよりはむしろ芸術』」


・「日本教育学には自己批判の体質が少ない = 言い放し、やり放し」
- 文科省も。


・「絵巻物(に描かれる)武士大将は顔(なのに)農民(の顔)は『へ』の字
しかし『目に一丁字なき人々こそ歴史を作り出してきたのだ』」
- 文献史学も面白いのですが、考古学、民俗学には別の歴史のおもしろさがあります。
  

・「柳田学問(は)文字以前の社会と文字を持たない人々に焦点を当てる
←→ (それに対して)教育学は文字以降に限定した社会」





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☆「常民教育論―柳田国男の教育観 」長浜功 新泉社 1982年 ①

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<柳田学と日本教育学>

◇柳田学徒教育学の問

□柳田学 

 歴史学、文学、思想史

 → 人文社会科学の進展


 教育学では谷川彰英、庄司和晃 柳田学と教育学とは大きな距離



 もっと柳田から教育は学ぶべき


<その理由> 

 ① 戦時下部分的誤りを犯したが子供や農民に対して加害的立場を取らなかった
 
   『村と学童』1945.9

『先祖の話』1946.4


 ②民俗学者であると共に新思考を備えた教育学者
 





□日本教育学の傲り

 柳田学への批判
   羽仁五郎「趣味の研究であり科学ではない」

家永三郎「科学と言うよりはむしろ芸術」



 四方を論敵に囲まれて柳田学は育った

↑↓

日本教育学は恵まれていた
      ~ 市民権・科学性

   戦時下の教育学


 
 日本教育学には自己批判の体質が少ない = 言い放し、やり放し

   自己過信と自己盲信
 





□史観の隔たり

 柳田学 - 息が長い  

      「百年単位で歴史を見なければだめだ」


 教育学は20坪の範囲 
   子々孫々のことを考えて杉の木をうえた時代の真の教育的
   
   営為





□民衆への愛情と学問

「身のまわりのことどもを学問に高めた人」


 絵巻物 
   武士大将は顔、農民は「へ」の字

目に一丁字なき人々こそ歴史を作り出してきたのだ
 




□柳田学問 = 文字以前の社会と文字を持たない人々に焦点を当てる

 教育学は文字以降に限定した社会



 柳田教育学  
   子供は疑問符の王者であり、その融通無碍の疑問に答えることこそが大人の仕事で
  あり、教育の課題であり、教師の任務である。  



  疑問こそ教育の鍵概念
               ↑↓


 今の教育学 
   = どんな知識をどのように子供たちに教えてやるかという
     
     理論化に夢中



柳田は「教科書廃止論」


 柳田学  

  - 身近な疑問を人間全体に結び合わせていく方法

    伊良湖岬の椰子の実から『海上の道』



 民衆への愛情(同情)
常民への限りない愛情からほとばしる教育論

↑↓

 日本教育学  

 ・衆への尊敬と愛情の欠如

 啓発主義と教化主義





□教育の蘇生のために
 
 柳田教育学と日本教育学の相関
1.柳田教育学との接点を日本教育学は持つべきだった

2.柳田教育学の吟味に当たるべき



※ 今までの教育学の不成功はその学問的姿勢の弱さであり、それを抜け出すためには自己批判の作業なしには語れない


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