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「アメリカの教室に入ってみた」赤木和重 ひとなる書房 2017年 ③ /「加藤秀俊著作集3」中央公論社 1981年 ③【再掲載 2017.2】 [読書記録 教育]

昨日「NHKらじる☆らじる」で、
先週の土曜日のラジオ深夜便「話芸100選」を聴きました。
田辺一邑さんの講談「豊竹呂昇」を楽しみました。
一邑さんは、浜松出身の女流講談師。
同じ幼稚園、小学校、中学校の同級生。
ラジオの番組を聴いて、物覚えの良さ、表現の巧みさに驚きます。
わたしも頑張らなくては、ゆっくりと。
まだ、「NHKらじる☆らじる」で楽しめます。
お時間がありましたら、ぜひ10月8日(土)放送分、午前1時台「話芸100選」をお聞きください。






今回は、10月10日に続いて赤木和重さんの
「アメリカの教室に入ってみた」3回目の紹介です。




出版社の案内には、

「こんなにも進んでいて、こんなにも遅れている教育の国、アメリカ-発
 達心理学者が教室に入り込んで体験した、貧困地区の公教育の実態、さ
 らには小さな私立学校で行われる『超インクルーシブ教育』とは。アメ
 リカ教育の光と影を通して、日本の教育の新しいかたちを考える。

「アメリカの教育は裕福な地域だけ見てもわからない。感性豊かな発達心
 理学者が、極貧の地域から裕福な地域の学校にまで深く入り込み、『イ
 ンクルーシブ教育とは何か』を問う稀有な一冊」
 ― 鈴木 大裕『崩壊するアメリカの公教育 日本への警告』(岩波書店)
 著者 推薦!」

とあります。




今回紹介分より強く印象に残った言葉は‥

・「学力が低い子に難癖をつけ、何度も親を呼び出して退学にもっていく
  こともあるそうだ(チャータースクール)。障害をもっている子は、
  いろいろと理由をつけて入れさせない」


・「教師の質が違う。日本は広域人事制度。米国はよりよい条件を求めて
異動する。」


・「日本も貧困の状況が年々厳しくなっている」


・「テストが王様、家来が先生、子どもが奴隷」





もう一つ、再掲載になりますが、
「加藤秀俊著作集3」③を載せます。




<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。





☆「アメリカの教室に入ってみた」赤木和重 ひとなる書房 2017年 ③

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◇チャータースクールの光りと陰
 
 ハーレムを歩く
鈴木大裕『崩壊するアメリカの公教育』岩波書店
  一つの建物に三つの学校
     「競争」


 チャータースクールの真実
学力が低い子に難癖をつけ、何度も親を呼び出して退学にもっていく
  こともあるそうだ(チャータースクール)
        ∥
   ◎ しっかりとした子、しっかりとした家庭のみが学校に残る
   ▲ 障害をもっている子は、いろいろと理由をつけて入れさせない  



◇日本との違い  子どもではなく教師・教育

 日米比較:
  子どもは「同じ」 教師・教育が「違う」
  
  ① 教師の質が違う            
      日本は広域人事制度 
      米国はよりよい条件を求めて異動
     スナックとコーラ

  ② 教育方針の違い
  米国:早期より「成績」「学校評価」を意識した教育


 単純にアメリカを批判できない
 ① アメリカは難民の子どもたちを受け入れている

  ② 日本も貧困の状況が年々厳しくなっている

 ◎ 「テストが王様、家来が先生、子どもが奴隷」



◇アメリカ公教育の底力 トランスファー・ハイスクール

トランスファー・ハイスクールとは?
高校を中退した生徒達を対象とする高校
= 再スタートを切るための学校 定時制高校に近い

高校の中の保育園

保育園を設置する哲学

進路について
米国の大学
    ・ 入学のハードルは低い
    ・ 高額な授業料 
        シラキュース大学 学部生は1年間480万円(4万$)
   進学サポートがしっかりしている   

 障害のある生徒

 アメリカ公教育の底力 = マイノリティをサポート 



◇学校ランチ事情

ファストフード化するランチ 

一斉に食べないランチ
   思い思いに食べ始める

教師の指導
中身に口を出さない
◎「自己決定を大事にする」 
   ◎「守備範囲がはっきりしている」







☆「加藤秀俊著作集3」中央公論社 1981年 ③【再掲載 2017.2】

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◇日本の百年

□西洋の衝撃

(1)日本の「発見」
    アメリカ - 太平洋航路 対中国貿易の寄港地
   = 日本の港は世界地図を完結させる最後の一筆

    ペリー 
      1853年 
        必ずしも友好的ではなかった
  1854年以後
        政権交代によって方針が変わった
  イギリス,ロシア 同時に発見された

    日本の自己発見の歴史
   「日本が西洋に後れを取っている」
       = この認識がすべて


(2)西洋化の道
    命題 … 日本も西洋のごとくあるべし
   「文明開化」
       風俗,挙措動作,行動様式,社会制度
     ↓
    明治初年~10年
   西洋に倣った社会制度の変革
  適応力
     ~ 直感力・行動力

   「天皇によって」
      明治6年 天皇の断髪
明治5年 天皇の肉食

    明治16年 鹿鳴館
   官費留学生 お雇い外国人800人

    西洋への傾倒 = 日本のエネルギー源
   西洋を敵視し,それを拒否したことでついに近代国家になり得
     なかった社会がいくつもあった



□工業化を目指して

(1)2世紀 VS 20年
   19世紀半ばに姿を現した西洋は2世紀に渡る社会変革

   留学生 お雇い外国人

  ※ 西洋が2世紀かかって到達したものを,日本はその1/10の20年
    間でどうにか獲得してしまった

    西洋の産業革命は市民革命とペア
   市民(ブルジョア)在来権力への反逆者
↑↓
   日本
      自主的市民を待つだけのゆとりがなかった

    市民の代用品をこしらえる 
     = 政府権力
  
    スターターは政府
エンジンが回転し始めると民間に譲り渡す
三菱
        航路運賃赤字分を政府が穴埋め → 払い下げ
※財閥
      … 民間会社には違いないが,そのスタートの点で押さえて
       見るなら,明らかに政府の権力と結びついていた 
          ∥
    企業にとっておもしろみがあるのは政府権力に密着すること              = 政商が中心的役割
上からの革命はやむを得なかった
   注意すべき問題

  ① 政府のイニシアチブによる工業化が近代国家として「歪んだ」
     ものだとは必ずしも言えない
違ってはいた
      政府がスターター

    ② 政府がスターターを回して,それを有利な条件で民間に引き継
     いだとしても,引き継ぐだけの能力と資本が日本にはあった
↑↓
    現在の未開発地域とは違う
  国際資本が多量に投資されスターターとなるが,引き継ぐもの
     出現しない
= 日本には甘い汁を吸う能力のある政商が存在し得た

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