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「官僚崩壊どう立て直すのか」寺脇研 前川喜平 扶桑社 2021年 ① /「無理して学校へ行かなくていいは本当か」水野達朗 PHP 2015年 ① 【再掲載 2016.11】 [読書記録 一般]

- 飼い主である国民は、いちいち犬に直接命令するわけにはいかないの
 で、自分が選挙で選んだ政治家にそれを任せます。
  犬を国民のために最大限活用する「ドッグトレーナー」が政治家とい
 うことになります。
  政治家は犬の管理を任せられたドッグトレーナーであって飼い主は国
 民なのだ。
  勘違いして政治家が飼い主のような気分で犬を支配してはいけない。
(「まえがき」より)




今回は、寺脇研さん 前川喜平さんの
「官僚崩壊どう立て直すのか」1回目の紹介です。



出版社の案内には、


「日本にはかつてエリート官僚たちが政策立案をリードする時代があった。
 しかし『政治主導』によって『政』と『官』の関係は一変。官僚たちは権
 力を私物化した安倍・菅政権の『私兵』となってしまった。しかし、本来
 の『政治主導』とは、国民から選挙で選ばれた政治家が政策立案を主導し、
 縦割り行政の弊害を打破していくためのものだったのではないのか―。文
 部科学省で事務次官を勤め上げた前川喜平、ゆとり教育を主導した寺脇研
 らが、かつての民主党政権と官僚の関係、政と官の関係が変質した原因、
 あるべき官僚の姿について徹底討論。日本再生の鍵は『官僚=国家の安全
 装置』にあった。」


とあります。



今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「匿名でも(官僚が)発言できない時代となった。」


・「経産省は市場経済のための役所であり、『儲けることはいいことだ」が大
原則」


・「1980年代後半のバブルを経て、それまでの『みんなで一緒』から、『我先
に儲けよう』へと変わった」


・「新自由主義とは『今だけ 金だけ 自分だけ』と結びつく





もう一つ、再掲載となりますが、水野達朗さんの
「無理して学校へ行かなくていいは本当か」①を載せます。
どこまでが「無理でない」のか考えてしまいます。




昨日、浜松ジオラマファクトリーで開かれていた、
ハイスクール国際ジオラマグランプリを見に行きました。
若々しい感性の作品を楽しみました。
DSC_1352.JPGDSC_1356.JPGDSC_1354.JPG




<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。




 

☆「官僚崩壊どう立て直すのか」寺脇研 前川喜平 扶桑社 2021年 ①

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◇はじめに
 
 飼い主である国民は、いちいち犬に直接命令するわけにはいかないので、
自分が選挙で選んだ政治家にそれを任せます。

 犬を国民のために最大限活用する「ドッグトレーナー」が政治家というこ
とになります。

 政治家は犬の管理を任せられたドッグトレーナーであって飼い主は国民な
のだ。勘違いして政治家が飼い主のような気分で犬を支配してはいけない。




◇深遠を極めた20年 失敗の源泉 寺脇研 前川喜平対談 司会:吉田照美(1)

□10年前からの変化を見る
   
 ◎ 匿名でも(官僚が)発言できない時代となった
     
  『悪い奴ほどよく眠る』黒沢映画 1960
    
  ※ 自民党の政治家の人数のわりに不正政治家の比率が高すぎる
 


□経産官僚の不祥事はレベルの低下?
   
 経産省二人 1150万円 家賃支援給付金詐欺事件

 ~「お金儲け」
 


□経産省は自由主義を○○
   
 村上世彰(よしあき) 通産省OB 投資家
   「お金のどこがいけないんですか」インサイダー裁判で 2006
   

 経産省は市場経済のための役所
   大原則「儲けることはいいことだ」
   

 竹中平蔵
  - 何でも市場化   
  - 中抜き
  - 株式会社の学校 
  = 悪い環境
 


□かつて市場には公共性があった  

 『官僚たちの夏』城山三郎
昭和30年代-日本全体が栄えていくための市場経済
 
       ↓

 1980年代後半 
   バブルを経て
   ◎「みんなで一緒」 → ◎「我先に儲けよう」
   
  - バブル以後の通産省の流れ
    『すべて市場化することが目的化したのではないか』  


 ◎ 新自由主義が跋扈する段階となり、これまでの公的な学校まで
  も民間企業が経営するような手法で運営しなさいと言うことに
  なっている
    ( = 維新の会の発表)


◎ 今大阪で問題になっているのは、学校間で競争をさせていること

   - 公務員に民間企業の人事管理を当てはめていくことがよいのか?
    
   ● 大学にまで「お金儲け」が進められる
  

 ◎ 小泉内閣以前は  
「社会的統制」  と  「経済的統制」

↓ ↓

必要なものは残す 原則徹底



     ◎ 「社会的統制」がなくなった


 ◎やはり小泉内閣から変わった!
  
   新自由主義 = 「今だけ 金だけ 自分だけ」 











☆「無理して学校へ行かなくていいは本当か」水野達朗 PHP 2015年 ① 【再掲載 2016.11】

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◇はじめに
 
□不登校のタイプを理解しないと支援が逆効果になるケースがあること>


□待っているだけでは解決できない不登校が多いこと

□不登校は家庭の力だけで乗り越えられるケースが多いこと

 早期発見・早期対応が大切



◇どうしてうちの子は学校へ行けないの?

□待っているだけでは不登校は解決しない

 - 様々なタイプがある


□不登校が特別なことではなくなった

 悩み抜いて動けなくなった不登校 と 悩まない不登校


□「不登校は子供達の世界でも特別なことではなくなった」   


□不登校は何かを知りましょう

様々な要因が複雑に絡み合っている

具体的な問題が深刻化してしまい抽象化していくことが不登校の問題



経験的には、医療行為が必要なケースは不登校初期ではほとんどない

↑↓

投薬・入院により、子ども自身が自己肯定感を失い、本来精神的な病気ではなかっも
のが、本当に病的な症状を訴えてくることも懸念される



□「脱学校論」では不登校は解決しない
 
 多くの子どもは、「本当は学校には行きたい。みんなと同じように勉強して遊びたい」
と望み、「でも、行けない」と悩んでいる
  
      ↑

 学校以外の選択肢を示す前に「どうすれば学校に戻れるか」を考えるべき     
 

□子どもの変化が一番大きな問題

まずは家庭教育力を高める
   真の親の愛情は「目先のかわいそう」ではなく、「将来的なかわいそう」を取り
  除くことを意識した対応をすること    

→ まず親自身が我が子に適した家庭教育を学び、子どもと対話し、自立心や社会性
  を育み、具体的にどうすれば学校に戻れるかを模索してほしい

 
□不登校に対する社会の問題意識
 

□あふれる情報で対応に迷う 

 あふれる情報により混乱をもたらした
 
  = 不登校には不登校の数だけ原因があり解決法がある

           |

 大切なのは情報が「あなたのお子さん、あなたの家庭に合っているか」ということ 
 

□様々な不登校のカタチ

文科省 2014年5つに分類 ①~③で75%
① 無気力や何となく不安で行けない「無気力型」

② 遊びや非行、学校を休むのに悪いと思わない「遊び非行型」

③ 学校内での人間関係のトラブルによる「人間関係型」

④ 複数の型の要因が合わさっている「複合型」

⑤「その他型」



      親子のコミュニケーションの要因を加味した独自の類型化を提唱   
 

□こんな家庭になっていませんか

 ①過干渉傾向タイプ
命令・指示・提案(メシテイ)が多い親子コミュニケーション



メシテイではなく親の気持ちを伝える
中学校の不登校のケースでも「年相応の自立」が育まれていない事によるスト
   レス耐性の低さに起因することはある

  ※ このタイプの不登校に対して「待つ対応」は逆効果

  
 ②放任傾向タイプ 
会話の中にメシテイ(命令・指示・提案)がなく、なおかつ親発信で親の気持ち
   を伝えることもない



共感的な姿勢で対話を!
    積極的な親の関わりが求められる

  
 ③フレンドリータイプ 
   お友達お母さん・マイホームパパ  家庭内の抑止力がなくなってしまう
 
         |

   親が目線を子どもまで下げるのは大切だが、立場まで下げるのはいけない    

   「叱る深さ」が必要


 ④ギスギスタイプ
親子間の溝が深くあまり会話がないタイプ

「閉じられた質問が多い」Yes・No式



親は共感的に親子の距離を縮めていく努力を!

  
 ⑤子ども上位タイプ 

「王子さま・お姫様」 子どもは自分本位・わがまま・自立心低・忍耐力ない



自分でできることを親は手伝わない

   徐々に段階を上げる → 親がいなくても自分で考え行動できる子どもに!

  
 ⑥親の支配が強いタイプ
  
   過干渉タイプ-親のエゴ 「心配性」「神経質」  



おしつけない  「待つ」 まず親が変わる

  
 ⑦親が期待過剰タイプ 
会話のほとんどが子どもを褒めることと子どもを叱ること

→ 親のプレッシャーの影響で、家の中では本当の自分を出せず、家と外とでの態
   度が極端に違う子が見られる
   
          ↑

  ◎「ありのままでいいんだよ。あなたが頑張っていればそれでいいよ。」

     ◎ 受け入れることが重要

  
  ◎真の勝者は
   「自分の考えで行動し、その結果を自分で受けとめた上で次に進める子」 

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