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「愚者が訊く」倉本聰・林原博光 双葉社 2014年 ② /「教師 大村はま96歳の仕事」大村はま 小学館 2003年 ④【再掲載 2015.12】 [読書記録 一般]

今回は、11月16日に続いて倉本聰さん、林原博光さんの
「愚者が訊く」の紹介 2回目です。



出版社の紹介には


「豊かな自然の中で環境教育活動を行なっている脚本家・倉本聰が、自然
 のあり方、ヒトの行く末、日本の未来について、一流の専門家たちに恥
 も外聞も捨て、愚者として初歩的な質問をどんどん問いかける対談集。
 『誇りを捨てなかったら得られなかった』- 珠玉の知識に溢れた一冊。
 対談相手は池上彰氏、ベストセラー『原発のウソ』の京大助教・小出裕
 章氏、地球惑星科学者で東大名誉教授・松井孝典氏など7人。」

 
とあります。


今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「流氷はちょっとだけしょっぱい。凍る時80~90%の塩分が抜ける
  から」


・「流氷面積は30年間で約20%減。容積体積では30~40%減。   
海が凍ることによって保たれるバランス。気候を決めているのは海」


・「一匹のミツバチがとる蜂蜜は、一生でスプーン一杯にならない」


・「ミツバチの大量失踪、CCD『蜜蜂崩壊症候群』の原因としては、ネ
オニコチノイド農薬説が主流。有機リン酸系と比べ毒性が極端に低い
と言われるが慢性毒性により免疫自体が落ちてしまうのかもしれない」






もう一つ、再掲載になりますが、大村はまさんの
「教師 大村はま96歳の仕事」④を載せます。



☆「愚者が訊く」倉本聰・林原博光 双葉社 2014年 ②

1.jpg

◇極致の海で今何が起きているのか 大島慶一郎 海洋学者 1960釧路市生 北大教授
 
□お風呂の水と石けんとシャボン  
北極  
     水深3000m 
     流氷・海氷平均2~3m厚 
     シャボン
   南極  
     降雪が積もった平均3000m近い厚さの氷の大陸 
     真水 石けん 
70万年前まで南極の氷で過去をさかのぼれる
 

□塩のさじ加減が循環の決め手
流氷はちょっとだけしょっぱい
      (凍る時80~90%の塩分が抜ける)
世界一重い氷は南極低層水
重い水が沈み込む 


□湯気が天井からぽつりと滴で


□流氷の生まれ故郷沿岸ポリニャ


□太平洋の心臓 オホーツク海
巨大な沿岸ポリニャ
     流氷がどんどんできる
      - 重い水
10000m深さまで循環


□「流氷の故郷はアムール川」の間違い
アムール川からは1%以下 
     0.1%くらい
北極海の氷 
     昔は3.4m 
      → 今は2~3m  今年ものや4年もの
   流氷面積  
     30年間で約20%減 
     容積体積では30~40%減   


□海が凍ることによって保たれるバランス
海の生態系と海の酸性化  
     動物プランクトンが無くなる
   気候を決めているのは海  


□氷がとけると海水面は上がる?
北極の氷が全部とけても海水面は上がらない
   グリーンランドの氷がとけると海水面は上がる       



◇ミツバチが教えてくれる環境汚染  養蜂業・山田英生 1957岡山県生
 
□○が合体して六角形に
   ミツバチは丸いつもりで作っている 
同じ大きさの円を並べて隙間をなくすと六角形になる


□ミツバチの蜂蜜
ミツバチ一匹一生でスプーン一杯にならない


□ミツバチは家族
コロニー 群 家族 
     働き蜂は雌 
     一匹だけは女王蜂
女王蜂のみローヤルゼリー 
     寿命は働き蜂の30~40倍
働き蜂も生まれてから三日間はローヤルゼリー
女王蜂
     ~ 一生ローヤルゼリーを食べながら卵を産み続ける
働き蜂は蜂蜜(ごはん)と花粉(おかず)を食べている
先に生まれた女王蜂が後の女王蜂を殺してしまう
 

□女尊男卑の社会
冬の間雄はいない
3万匹 
     女王蜂は一匹 雄が数百匹
雄は生殖だけ 一匹1回 外れて死ぬ
300匹で5匹だけ交尾できても295匹は野垂れ死に
秋になると蜂蜜が少なくなり巣から追い出される
 

□ミツバチの大量失踪
CCD「蜜蜂崩壊症候群」
ネオニコチノイド農薬説が主流 
        → 神経をおかしくしてしまう
          死骸がない
   ネオニコチノイド農薬
     有機リン酸系と比べ毒性が極端に低いと言われる     

◎ 慢性毒性か?
         免疫自体が落ちてしまう
     ネオニコチノイド
 ~ 殺虫剤 カメムシ  商品名「ダンレツ」    


□沈黙の春・喧噪の夏
東京・夜泣きゼミ  
     ネオニコチノイド
      - 益虫も害虫も一緒にいなくなる
スズメが減っている 
     → ネオニコチノイド農薬が効く虫を食べる?


□その安心・安全はどの目線で見たもの?
ネオニコチノイド系
    -  浸透性残留性が高く種子の状態の植物の中に入れる使い方も
      工夫されている
イネ  
     もみごと農薬に漬ける
      - ドブづけ
     毒性が低い
      = 毒性が分かりにくい
   ▲ネオニコチノイド系の農薬の害  







☆「教師 大村はま96歳の仕事」大村はま 小学館 2003年 ④【再掲載 2015.12】 

1.JPG

◇講演 子どもを知るにはお話を 2002年8月19日 全国国語教育研究大会

□子どもの心に響く話とは
教育の命は子どもを知ること
    心をつかむこと
「自分が話したいことを話す」
    → 子どもの心に入り大事な役目


□自分が話したいことを心に蓄えて
子どもは自分の心に響いたお話なら黙っていることはない


□心に持っていたお話
  ① 花の力
② ワシントンの柱の傷 
      悪戯 柱に傷
  ③ 忘れた花束
      乾いたときに吸う力
  ④「裾を持ちなさい」 
      小言を含んだ言い方でなくて、具体的で必ず成功できることを
     指導できてこそ教師 



◇インタビュー 「子どもに力を付けること」を見極めて 2002年6月18日 8月1日

□中1最初の単元は「おとなになる学校」
「中学校は小学校と違って大人になる学校なので先生の話を一度で聞か
   なければならない」

◎ 子どもへの話は練習してから


□単元学習への準備と「総合的な学習」
「百人の生徒のために百の教材」
「私の生まれた日」
「私の生まれた一年間」
「私の履歴書」


□子どもの笑顔と学力は必ずしも関係しない
にこにこしていたって学力とは関係ない

◎ 教師なのだから子どもに何か力を付けさせなければ困る


□単元学習への導きと「総合的な学習」
子どもに相談はするけれど、子どもがやりたいと言ったからと言って
  必ずやるとは決まっていません

◎ 導入で材料を集める
ワゴン式の棚に資料を集めてのせる
(みんなの興味を教師の思いに)
      = 漸進的指導


□教師は聞く話す読む書くの達人でないと困る
= 口べたな教師は教師の資格なし


□授業実践で示した「古典に親しむ」


□作文指導の命 
  教師の言葉で子どもの心を耕す


□どの子にもかけがえのない位置を与えるために
「自分のものとしてうちまで持って帰ってやってごらん」
            ↓
  ちょっとできたら「うまい!」
    = 子どもに下手な発表をさせない     
    ◎ 人の前で子どもに恥をかかせることは教師としては絶対にやっ
     てはダメです
  悲しかった子どもは絶対に忘れない

◎ やらせる限りは成功させる
    成功させる力もないのにやらせるのは教師が悪いんです
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