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「日本のアジールを訪ねて」筒井功 河出書房新社 2016年 前半 [読書記録 一般]

今回は、筒井功さんの
「日本のアジールを訪ねて」前半を紹介します。


出版社の案内には、

「どこに住み、暮らしたのか。戦後まだ、いたるところで、乞食、サンカ、病者、芸能民、
 被差別民などの漂泊放浪民が移動生活をおこなっていた。かれらが、社会制度をはなれ、
 生活のよすがとした洞窟などの拠点「アジール」を全国に訪ね、その暮らしの実態を追
 うノンフィクション。もうひとつの戦後昭和史の貴重な記録。」

とあります。



今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「部内での結婚   ~ 『あの人たちは自分とは筋が違う』」


・「乞食は技巧ではない。ただ土下座である」





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☆「日本のアジールを訪ねて」筒井功 河出書房新社 2016年 前半

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◇サンカとハンセン病者がいた谷間

1 栃木県・高原山の麓 

 「仏沢」 

  小屋「ワラホウデン」
山番をする代わりに居住を認められた - 山火事の抑止




2 箕とささらをつくって暮らす

  ミ サラサ  作る(男) 行商(女)注文取り




3 昭和6年の夏のにぎわい 

  天幕(古い衣類をほぐして縫い合わせたもの)




4 茨城県那珂郡嶐郷村鷲子(とりのこ)

  寝る場所「セブリ」




5「ゴウシュウさんが死にました」 

  カッテボウ(カッタイ病 - ハンセン病)




6 いとこの誕生

  初めて学校教育  
    S22卒 → 高等科




7 被差別民の間の縁組み

 「ミナオシ」 - 箕を直す人  非定住の被差別民
   

 「カーボ」  - 皮革系の被差別民








◇土窟から上る煙

1 福島県・浜通北部のテンバ

  福島県原町市石神




2 二宮尊徳と柳田国男
    
  石神の「土窟」にテンバがいた




3「テンバはね、今も来ますよ」 

  横穴墓




4 南相馬の箕作り職人

  部内での結婚
 
   ~ 「あの人たちは自分とは筋が違う」




5「この縁談は断ってほしい」 

 「ミーナオシ」

 「ミーツクリ」




6 横穴墓に「定住」した人々

  いわき市「千五穴」




7 ニコライ・ネフスキーの手紙







◇大都市脇の乞食村

1 大阪・天王寺のミカン山

  ミカン山
    大正時代半ば過ぎまで日本最大規模の乞食達の集住地

大テント下に10~18人が寝起き

  「乞食は技巧ではない。ただ土下座である」




2「ともにゆく」人 清水精一

  清水精一「大地に生きる」




3 親分と娘

  もとのミカン山
    ~ いまの大阪市立大病院 大阪市阿倍野区旭町一丁目

  300人の乞食  

  親分「チャン」  身分的には「野非人」




4 清水師の結婚




5 乞食村を出て

  大正8年(1919)までミカン山で生活(足かけ3年)



乞食狩りから「労働する人間」になる決心



「拾い屋」
昭和5(1930)年兵庫県武庫郡山田村のとある山林

   確保 → 開拓 → 農地   1万坪「同朋園」




6 大阪にはほかにもいくつかあった

  宮本常一「山に生きる人びと」でミカン山の乞食村に言及


  ミカン山
   - 筵でここった小屋の大集落 - サンカの部落

※あやまりもある




7 天王寺ミカン山の沿革

  大阪の非人 「垣外」-垣内
  


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