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「バカになったか日本人」橋本治 集英社 2014年 [読書記録 一般]

「『初めに結論ありき』で強行採決が当たり前のようになっている。
 もう一つ 、
『やたらの議論を続出させ、問題の焦点をぼかし、その結果二者択一に持ち込む。そし
て、ああ一段落付いたと思って忘れてしまう』」      








今回は、橋本治さんの
「バカになったか日本人」を紹介します。


すごい人のイメージの橋本さん。
桃尻語訳シリーズは古典を身近に感じさせてくれました、
亡くなられたことを寂しく感じます。



出版社の案内には、


「“議論の仕方"を忘れた、1億3000万人のために。
 説明できない総理大臣、進まない復興と原発再稼働、増税先送りと強引な解散総選挙…
 身のまわりの『なんかヘンだな]について、なぜ私たちは、まともに議論をしなくなっ
 たのか?
 縦横無尽な創作を続ける著者が示す、ちょっと辛口な処方箋」


とあります。





今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「外国のことなんか考える余裕はない。日本の国内を立て直す。格差というものを減ら
  し、不安というものを軽減するような社会をつくるのに手一杯で、それが悪いことと
は思えない」


・「何が悲しいといって、日本人が変わってしまった。そのことが悲しい。」
- 「義理人情」の言葉はいつまで保つのでしょうか。


・「かみ合わない議論だからこそ盛んに戦わせる」
「収拾がつかなくなって理想か反対かの二択に」
「初めに結論ありき」


・「戦後は戦後のままで立ち消えになっていく」


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☆「バカになったか日本人」橋本治 集英社 2014年

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◇大震災がやってきたとき

□無用な不安はお捨てなさい

 1.半病人の視点


 2.パニックが分からない
   「思考のバイパスを使う」

  
「外国のことなんか考える余裕はない。日本の国内を立て直す。格差というものを減らし、
 不安というものを軽減するような社会をつくるのに手一杯で、それが悪いこととは思え
 ない」
 



□大雑把なことなら見ただけですぐに分かる

 不安がっている人間はボランティアに行けばいい
 



□時間の流れについて
 



□人の心を勇気づけるもの

 何が悲しいといって、日本人が変わってしまった。そのことが悲しい。







◇楽しい原発騒動記

□すべては人のすること



□メルトダウン

 原発ってお湯を沸かすところだったんだ
 


□原発よりも厄介な人間たちの問題
 


□「初めに結論ありき」という考え方
 


□あっ、東大漢字部だ

「冷たい」よりも、まず、周りのことなんか眼中にない



眼中にない部分「愛想はいい」
適当にあしらっておけばいい



初めに結論ありき
 


□日本の議論の進め方

「言いたいことを言わせておいて、何が問題なのかを分からなくさせてから、初めから決
 まっていた結論を再稼働させる」
 
         ∥

 かみ合わない議論だからこそ盛んに戦わせる
 
         |

 収拾がつかなくなって理想か反対かの二択に
   
 = 問題なのは「初めに結論ありき」         



□多分忘れる、絶対忘れる

 日本
 「初めに結論ありき」で強行採決が当たり前のようになっている

          |

 もう一つ
 「やたらの議論を続出させ、問題の焦点をぼかし、その結果二者択一に持ち込む。そし
  て、ああ一段落付いたと思って忘れてしまう」      
 


□分からないものを読む能力







◇原発以上に厄介な問題

□大震災までの日々

 もう人材がいない - 自民党



□菅直人は何であんなに嫌われるんだろう
 
 「戦後は戦後のままで立ち消えになっていく」
     
 菅直人「友達がいないんだ」  



□性格の二分法

 我々(橋本治さん)の世代から「暗い」「明るい」の二分法
 






◇そして今は 

□みんなの時代



□批判の声はどこへ行ったか
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「続・午前八時のメッセージ」草柳大蔵 静岡新聞社 2002年 ① [読書記録 教育]

「『夫婦になるのは易しいが父母になるのは難しい』

 夫婦は結婚さえすればなれるのですが、父母というもの、子どもと育てるためには、自
 分が育っていかなければならない」






今回は、草柳大蔵さんの
「続・午前八時のメッセージ」の紹介 1回目です。



草柳さん、懐かしく思い出します。


出版社の案内には、


「評論家・草柳大蔵が送る待望の第2弾。家庭、学校、社会、さまざまな角度から子ども
 の心を見つめ、輝く未来のために祈りを込めて語る珠玉の99話。」


とあります。





今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「この国の青少年は一番多感でヒューマンな心に目覚める時間を準備に投入している」


・「子育てにおいては人間だけがマイナスの愛情を持つ」


・「わしこそ幸せのど真ん中」


・「父とは生涯に三度叱りつける存在である」




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☆「続・午前八時のメッセージ」草柳大蔵 静岡新聞社 2002年 ①

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◇まえがき

□モア・メッセージ



□変わらないのは父母の価値観 
 
- 中村桂子「ライフ・ステージ」論
       
  小学生には小学生の感性と理論によるライフ・ステージがあるのに、子どもたちはそ
 のステージすべてを中学校の受験に掛けている。

  警告 : この国の青少年は一番多感でヒューマンな心に目覚める時間を準備に投入
      している


 
□一番投資しがいのあるのは、子や孫の将来 - 眠る1400兆円の個人資産
  


□戦後の偏差値体制は大正初期の産物



□進学の二極分化 

 ① 職業としての学問

 ② 自己形成としての学問

  自分で創る学歴
「マエストロがいなかったら自分でなれ」(ミヒャエル・エンデ)



志の分野で二極分化する視点でおしゃべりした一冊






◇お父さんとお母さんへのメッセージ(1)

□去っていく母親の姿

「ちいさい母のうた」 サトウハチロー

ちいさいちいさい人でした

ほんとにちいさい母でした

それより小さいボクでした

おっぱいのんでるボクでした

かいぐりかいぐりとっとのめ

おつむてんてん いないいないばあ(後略)



□島根県津和町

徳川無声の句碑 「山茶花の雨となりたる別れかな」
  


□子守歌は母と子を繋ぐメディア

 お乳をあげるときの明視距離 25㎝

 「竹田の子守歌」彷徨える子どもの霊の悲しさ

 西館好子「日本子守歌協会」



□子育てと愛情表現
    
 子育てにおいては人間だけがマイナスの愛情を持つ
      
   「ああ生まれなければよかった」 

 愛は母と子が二人で創る共同の世界



□人間形成という問題

 父親母親が子どもを育てるレベルまで達しているかどうか



□父とは生涯に三度叱りつける存在

 東井義雄 
  父の臨終の言葉 「わしこそ幸せのど真ん中」
    

 升田幸三 
  家出 お母さんの物指しの裏に「日本一になるまで帰りません」


 森信三
  「父とは生涯に三度叱りつける存在である」 

① 子どもがウソをついたり盗みをはたらいたり弱い物をいじめたりしたとき

   ② 人を裏切ったとき-卑怯な心から人を裏切ったとき

   ③ 母親に刃向かったとき

→ 父は働いている姿をなるべく見せろ
  


□父親が見せるべきもの

 宮崎・眼科医  杉田正臣 雑誌「根」

「父」 
   父は初心を大切にした     父は自ら決めたルールを生涯守った

父は生涯早朝万歩神宮参拝した 父は生涯腹八分を限度とした

父は生涯禁酒禁煙を断行した  父は生涯同じ時計を愛用した

父は生涯読書抄録を続けた   父は生涯同じ理髪店に通った

父は生涯同じ机の前に坐り日記を書いた
  


□父親五つの祈り

  ① 五体健全であれ          

  ② 順応生育,年並みに育ってくれ

  ③ 徳行善美人格行動が潔くあってくれ

  ④ バランスのとれた発達をしてくれ

  ⑤ 学業勉励前へ前へ進んでくれ

  |

「夫婦になるのは易しいが父母になるのは難しい」

   夫婦は結婚さえすればなれるのですが、父母というもの、子どもと育てるためには
  自分が育っていかなければならない


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