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「町田忍の昭和遺産100」 町田忍 天夢人 2021年 ③ /「先生が忙しすぎるをあきらめない」妹尾昌俊 教育開発研究所 2017年 ②【再掲載 2019.2】 [読書記録 一般]

今回は、7月6日に続いて、町田忍さんの
「町田忍さんの昭和遺産100」の紹介 3回目です。


昭和遺産-懐かしい響きです。



出版社の案内には

「風俗文化研究の第一人者・町田忍の昭和研究50年を集大成。昭和時代
 に誕生し、現在の生活にも大きな影響を与え続ける生活文化を100の
 テーマに厳選。町 田忍がフィールドワークで撮りためた約300点の写
 真とともに、『昭和遺産』に斬り込んでいく。巻頭では『町田忍の昭和
 遺産ベスト20』を紹介。本文では、『建築』『乗物』『風俗』『広告・看
 板』『商品』『実用品』『日用品』『その他』『町田忍昭和遺産研究60年
 のあゆみ』などに分けて紹介。巻頭に巻末に『昭和遺産と流行年表』
 を合わせて収載。取材イラスト集『町田忍の昭和グラフィティ』をセ
 ンター頁に綴じ込む。」

とあります。



今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「正露丸 最初は征露丸」
- 日露戦争時の言葉が由来なのですね。


・「富山の配置薬 = 先用後利の集金システム」


・「ケロっと治るからケロリン」


・「美しい『オキュパイド ジャパン』が高嶺の花だったかつての
  ティントイ」






もう一つ、再掲載となりますが、妹尾昌俊さんの
「先生が忙しすぎるをあきらめない」②を載せます。
出版されたのが5年前。教員の多忙化が話題となって10年。
教師不足が報道されるこのごろ、
文科省は「詳しく調査します」。
それを聞いて唖然とするばかりです。




昨日の朝は雨がひどく降りました。
いくつかの学校が休校となりました。
短時間なのですが、集中的に降ることが夜まで続きました。
今日はどうでしょうか。




<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト







ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。






☆「町田忍の昭和遺産100」 町田忍 天夢人 2021年 ③

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◇輝き続ける商品

021 正(征)露丸
    最初は征露丸
    正露丸
      = クレオソート丸
    明治36(1903)年 
      腸内正常化「神薬」
    兵士は一粒とニワトリ一羽と交換した
   ※ 「正露丸」は普通名称との判決


022 赤チン
    2020年赤チンの灯は完全に消えた         
昭和39(1964)年 
      オキシフルが代わった
    昭和40(1965~)年代 
      原料の有機水銀化合物が敬遠された
   ※ ヨードチンキから


023 富山の配置薬
    独自の集金システムで成功
    得意先の台帳が売薬の「退職金」
    先用後利の集金システム


024 ケロリン桶
    最初に置かれたのは東京温泉
    「ケロっと治るからケロリン」


025 水中花


026 ラジオ
    高価なラジオは宝物だった
    ドキドキしながら聞いた海外の短波放送


027 プラモデル
    マルサン商店 
      昭和33(1958)年「ノーチラス号」ヒット 
      ピーナツシリーズ
    小さな箱には大きな夢が詰まっていた


028 若者雑誌
    サンデー派とマガジン派
    平凡パンチと週刊プレイボーイ
    70年代カタログ雑誌


029 セルロイド
    発火しやすさから減少      
    1950年代から米国に輸出できず生産が落ち込む
    平井玩具製作所社長平井栄一さん 
      人形「ミーコ」ホームページも


030 ティントイ
    日本製は昭和初期が絶頂期
    スーパーカーブームでちょっと復活
    美しい「オキュパイド ジャパン」は高嶺の花









☆「先生が忙しすぎるをあきらめない」妹尾昌俊 教育開発研究所 2017年 ②【再掲載 2019.2】

<出版社の案内>
日本の教員の長時間労働、いわゆる“ブラック"な職場環境が大きな社会
問題となっています。学校はなぜ「多忙」で「長時間労働」なのか、学
校の多忙の実態を豊富な調査データをもとに分析するとともに、深刻化す
る学校の「多忙」の状況を改善していくために、「勤務実態の見える化」
「分業化」「部活動の改善」「外部人材の活用」などの学校改善をどう実
現するか、今日からできる効果的な学校改善のアイデアを、学校現場のよ
さと弱みを熟知する著者が提示します。
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◇なぜ忙しいのか? なぜいつまでも改善しないのか?

◎ 多忙化を加速させた直近10年あまりの変化

□障害のある子や日本語が不自由な子が増加
   特別支援対象者 36万人 
     通級指導教室10年間で2.3倍
    
   外国人 3.4万人      
     10年間で1.6倍
        
   ※ よりきめ細やかな対応が必要な子が増加      


□福祉機関化する学校
  家庭の変容 
     困窮家庭 
        1995年 16人に一人
◎2013年  6人に一人 急増

   牧野篤(東大院教授)
     ※「学校は教育機関というより、福祉機関になりつつある」


□学校にも非正規雇用が増加
  ① 臨時的任用(常勤講師)  
      2005年→2012年 
        ◎ 7年間で1.4万人増

  ② 非常勤講師 
      時給制     
      7年間で1.5万人増 
   ◎ 正規職員は7年間で1万人減

  ※ 「発言しない、発言できない教員が増えていく」

  ◎ 少子化なのに学校の忙しさはなぜ改善しないのか


□長時間過密労働が改善しない6つの理由 
 (1)前からやっていることだから
        (伝統、前例の重み)

 (2)保護者の期待や生徒確保があるから
        (保護者と生徒獲得のプレッシャー)

 (3)子供のためになるから
        (◎学校にあふれる善意)

 (4)教職員はみんな(長時間一生懸命)やっているから
              (グループシンキング、集団思考)

 (5)できる人は限られるから
      (人材育成の負のスパイラル)

  (6) 結局、わたし(個々の教師)が頑張ればいいから



(1)前からやっていることだから(伝統、前例の重み)
   ビルド&ビルドな学校
    「学校は増築に増築を重ねて迷路化し、お客様もスタッフも
      経営者も迷子になる日本旅館だ」

     なぜ前例型化するのか
      - 学校は取捨選択する基準を持ちにくい

     安全だから



(2)保護者の期待や生徒確保があるから(保護者と生徒獲得のプレッシャー)
     ◎プロセスと結果を検証することのない根性論になっていないか

     ◎保護者対応に時間は掛かっていないか



(3)子どものためになるから
     ◎ 学校は教師の献身性に支えられている
  
     ◎ 何でも子どものためになるからやる
  
     ◎ 採点や添削、成績管理に多大な時間
         
   ◎ どこまでも辛抱する 子どものためになるから

   健康社会学者 河合薫氏
     「子どもがかわいそうというのは教師を追いつめる呪いの言葉に
      なっている」 

    □「子どものためになるから」が膨張する理由
 ① 教師のモチベーションの源泉
 ② 子どものために頑張る人が認められる職員室の価値観
教育社会学者 久冨義之
       「教育世界では熱心さがどの国でも価値になっている」
 ③ わたしがやらねばという責任感(ともすれば自惚れ)
 ④ よかれと思っていることは見直しにくい



(4)教職員はみんな<長時間一生懸命>をやっているから
   同調圧力が強い

     民主主義を育てる学校が全体主義に
        (チーム○○とは同調圧力の強制か?=ハマコウ)



(5)できる人は限られているから
   人を育てる時間がなく、できる人に仕事が増えてさらに苦しい
    職場になっている
人材育成、負のスパイラル



(6)結局、わたし(個々)が頑張ればよいから
   ◎卒業式マジック
      = 年度や異動を機にリセット

     任せられない

     教師はヘルプサインを出しづらい職業

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