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「日本のアジールを訪ねて」筒井功 河出書房新社 後半 2016年 [読書記録 一般]

今回は、7月29日に続いて、筒井功さんの
「日本のアジールを訪ねて」後半を紹介します。




出版社の案内には、

「どこに住み、暮らしたのか。戦後まだ、いたるところで、乞食、サンカ、病者、芸能民、
 被差別民などの漂泊放浪民が移動生活をおこなっていた。かれらが、社会制度をはなれ、
 生活のよすがとした洞窟などの拠点「アジール」を全国に訪ね、その暮らしの実態を追
 うノンフィクション。もうひとつの戦後昭和史の貴重な記録。」

とあります。



今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「カッタイ=ハンセン病者 
 原義「傍居」 = 道の傍らにいる者の意 ~ 乞食」


・「サンカの語源 『坂の者』か?」




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<いちゆうのヒト in 浜松 vol.10>
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「いちゆうのヒト in 浜松 vol.10」が、今夏も浜松市地域情報センターで開かれます。
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時間があえば、ぜひお楽しみください。
 日 時:8月19日(日) 開場 13:30~ 開演 14:00~ 終演 16:30
 会 場:浜松市地域情報センター ホール
 入場料:前売券 2,500円  当日券 3,000円
以下のサイトに
http://www.hcf.or.jp/calendar/detail.php?id=21422








☆「日本のアジールを訪ねて」筒井功 河出書房新社 後半 2016年

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◇カッタイ道は実在したか

1 シラサ峠

カッタイ = ハンセン病者 

  原義「傍居」 = 道の傍らにいる者の意~乞食



2「カッタイ道」があった 

川村家



3 女性はどこを目指していたか

否定住民のセブリ



4 高知市 鏡川の河原



5 千葉県 手賀沼のほとり



6 おもらいをしながら
  「旅をつづけて」







◇洞窟をすみかとして

1 ある青年の漂白

伊藤昇  
   昭和5(1930)年5月横浜市生  放浪

昭和24年初めから埼玉県・吉見町の吉見八穴で寝起き



2 吉見百穴にいた否定住民達  

  30人ほど「鈴木家文書」



3 親分の寝顔  

  三角寛「サンカの社会」1965 



4 2つのセブリを結ぶ糸



5 栃木県観音岩洞窟の今昔



6 定住への軌跡







◇有籍の民、無籍の民

1 蘇陽峡の谷間  

  宮本の誤解の背景には彼を案内した一人の郷土史家の思いこみ



2 郷土史家が残した記録

  井上清一氏



3 彼らは無籍でも非定住民でもなかった
    







◇川に生きる

1 サンカさ



2 岡山県 旭川沿いで



3 岡山県警の「サンカ調査」について



5 中部地方の「ボン」「ノアイ」



6「サンカ」という言葉の分布範囲 






◇地名に残る非定住民の歴史

1 普通民が零落したのではない

ミナオシ テンド ヒニン  サンカ オケ ボン ノアイ



2 中世資料に見える「三家」とは何か

  『格式目』 - 「三家者」「三ヶ」



3 サンカの記録

サンカの語源 「坂の者」か?  サカンモン



4 近世以前のほかの資料



5 地名・旧国名



6 サンカ屋敷とミツクリ屋敷



7 箕作谷の箕作り職人



8 中世以来のアジールだったか






◇おわりに

「アジール」 - 日本語の「セブリ」が語彙か?
  
 セブリ 




◇筒井功

1944年高知市生 

 民俗研究家

元共同通信記者 

 非定住民の生態や民俗の調査・取材
 
 第20回旅の文化賞受賞 
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