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「新時代の教育をどう構想するのか」藤田英典 岩波ブックレット№533 2001年 ⑫ /「イスラム 癒しの知恵」内藤正典 集英社新書 2011年【再掲載 2016.1】 [読書記録 教育]

今回は、3月12日に続いて、藤田英典さんの
「新時代の教育をどう構想するのか」の紹介 12回目です。


出版社の案内には、


「首相の私的諮問機関として各界の識者を集め、集中的な討議をへて発表さ
 れた教改革国民会議の報告は、教育基本法の見直し・奉仕活動の必要性な
 ど、大きな関心を呼び、今後の政策に反映必至の重大な提案を含んでいた。
 委員として参加・発言した教育学者が提案内容を検証・批判しながら『い
 ま本当に必要な教育改革とは』を訴える。」


とあります。




今回紹介分より強く印象に残った言葉は、

・「臨教審以降の新自由主義的な発想に立って,市場原理と個々人の自由な行
動原理を中核にしている。それゆえ学校役割の縮小と教育の市場化(準市
  場化)を提言」


・「教育は生活圏に全面依存し同時にこの生活圏の再生産に関わる営みである。
教育はまた、公共圏や社会圏の将来の担い手を育成する営みでもある。」


・「四つの共生 
 ①融合的共生 ②棲み分け的共生 ③市民的共生 ④市場的共生」


・「筆者は市民的共生を目指すべきと考えるが、この十数年、市場的共生と棲
み分け的共生を促進するような制度改革が推し進められてきた市場的共生
では公共圏の問題も社会圏の問題も適切に処理されるとは考えられない。
  公的規制と社会的協同の構えは不可欠である。」




もう一つ、再掲載となりますが、内藤正典さんの
「イスラム 癒やしの知恵」を載せます。



庭にも春が少しずつやってきます。
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<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。




☆「新時代の教育をどう構想するのか」藤田英典 岩波ブックレット№533 2001年 ⑫

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Ⅴ 終章 強制的市民社会の教育へ - 今後の教育改革の指針
 
◇教育・社会の将来ビジョン

 臨教審以降の新自由主義的な発想に立って,市場原理と個々人の自由な行動
原理を中核にしている


     
 ◎ 学校役割の縮小と教育の市場化(準市場化)を提言
 


◇公共圏・社会圏・生活圏・教育圏の性質と課題

 教育は生活圏に全面依存し同時にこの生活圏の再生産に関わる営み

 教育はまた、公共圏や社会圏の将来の担い手を育成する営みでもある

 ◎ <市民的共生>と<協治的政治> 
   <共生的市民社会>と<協治的市民社会>の 構想
 


◇市民的共生か市場的共生か

□四つの共生 
 ① 融合的共生 
     伝統的村落共同体や宗教的共同体に見られる

特定の信念・価値・規範などが共有され、日常生活や人間関係が
    そうした信念体系の下で展開している場合

 ② 棲み分け的共生
都会 
     - 様々の社会的分断が日常生活や人間関係に影

 ③ 市民的共生 
     個々人の自律性と多様性、カルチャーや関心の多様性を前提とし
    つつ、多様な諸個人が自由で開かれた関係を構築し、他者や社会の
    諸問題に関わり共同しようとする構えが優勢な共生のあり方

 ④ 市場的共生 
     経済至上主義・市場的競争原理が社会生活の有り様を規定する傾向
    の強い社会で見られる
自分の関心や利害が優先


 ※ 筆者は市民的共生を目指すべきと考えるが、この十数年、市場的共生と
  棲み分け的共生を促進するような制度改革が推し進められてきた

棲み分け的共生は、少なくともこの半世紀、世界各国で否定されてきた
  もの。
   人種差別撤廃 階級・階層差の解消 男女共生
市場的共生では公共圏の問題も社会圏の問題も適切に処理されるとは考
  えられない → 公的規制と社会的協同の構えは不可欠 
 








☆「イスラム 癒しの知恵」内藤正典 集英社新書 2011年【再掲載 2016.1】

<出版社の案内>
イスラム教徒は自殺しない?イスラム教徒の実像は好戦的ではなかった。張
り巡らされる癒しの知恵は、助け合いから性にまでおよぶ。我々はイスラム
を、ふだん異質の文化、宗教としてしか認識していないかもしれないが、既
存の価値観が崩壊しつつある今、実は彼らから学ぶべき事は多い。日本では
まったく伝えられていない平安と癒しをもたらすムスリムのメンタリティー
を学ぶと同時に、日本人の心の処方箋ともなる一冊
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◇はじめに

 イスラム圏での自殺率は究めて低い



◇信じることによる癒し

 イスラムにおける自殺の禁止  
   すべてを神に委ねる
禁止だけで自殺は防げるか?


 来世に対する絶対的な確信(来世と運命)
   事故に遭うのは自分のせい


 イスラムに「死者の霊」の発想はない
   ~ 神の御意志


 「試練」と「神の御意志」の違い
   → 苦しいことは神に丸投げ


 自己責任の限界 
   インシャ・アッラーの真意 
   ◎ 他人の責任も追及しない


 自爆テロと自殺の違い



◇行いによる癒し

 信じるだけではイスラムの信仰は成立しない 
   五行(信仰、告白、礼拝、喜捨、断食、巡礼)


 罪と償いの明示  
   恐れと安堵 
   ハーディースの記述


 徹底したもてなし、旅人へのもてなし、返礼は必要ない


 親切は神の法による「義務」  
   ラハットの原型 - トルコのギュル外相


 ヨーロッパ的心地よさ
  (他者と分け合うような感覚に乏しい)


 声を掛けることで人間関係とラハットにする



◇一人で居るのは

 「助けて」と呼べる社会  
    個の確立が求められる日本「ひとりじゃない感覚」


 喜捨のシステム
   結婚の奨励 
   夫婦の性は善行



◇内藤正典 
 1956東京生 東大卒社会学博士 
 多文化共生論、現代イスラム
 一橋大 → 同志社大学院 グローバル・スタデーズ研究科

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