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「思春期の心を開く」八ツ塚実 朱鷺書房 1990年 ⑦ [読書記録 教育]

「私は小さい頃お母さんに聞いてほしいことや相談したいことはいっぱいあった。それを
 一度でも本気で聞いてくれたことがあった?いつも忙しいだの、子供のくせにだのと言
 ったじゃない。今さらクドクド言われても聞こえんわ!」

- 「お母さん」を自分に置き換えて考えてしまいます。




今回は12月21日に続いて 八ツ塚実さんの
「思春期の心を開く」7回目の紹介です。



わたしがあこがれる教員は八ツ塚実さん。





出版社の案内には、

「心は堅く閉ざされ、さまざまな問題が噴出するかのようにみえる時。思春期のただ中に
 ある子どもを見守るこころ、人間教育の場としての家庭の役割を説く。」

とあります。





今回紹介文から強く印象に残った言葉は…

・「やさしいことは人間の最大の宝物」
- ほんとうに優しい子どもにであうことがあります。多く教わることもあります。 


・「はじめは小さな穴だ その時守ってやらなければならない」


・「教師や親の指導を振り切って行く子たちの存在は後を絶たない。そのことはとりもな
 おさず大人たちの『やさしさ』に対する告発にほかならない。」


・「共感を呼び覚ます方法、それは説得しかない」




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☆「思春期の心を開く」八ツ塚実 朱鷺書房 1990年 ⑦

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◇やさしさという宝物

□打ちのめされた「やさしさ感覚」

「やさしいことは人間の最大の宝物」

 気楽な根性では人に対して優しくできない。寸分にも甘い響きはない。

 一心を砕かない「やさしさ」などない





□赤く染めた髪の毛

 ヒデコからの手紙
  「優しくしてくれてありがとう」 


 子供を守る行為
「堤防にできた小さな穴に手を入れて国を守った少年」の話

= 初めから大きく決壊することはない

  はじめは小さな穴だ その時守ってやらなければならない



「私は小さい頃お母さんに聞いてほしいことや相談したいことはいっぱいあった。それを
 一度でも本気で聞いてくれたことがあった?いつも忙しいだの、子供のくせにだのと言
 ったじゃない。今さらクドクド言われても聞こえんわ!」





□人間らしい賢さを考える

 肉親と他人との違い 
  - 最後の最後までつき合ってくれるかどうか


 反発して変な格好をして関係のない人を面白がらせる?

→ 本質的な問題は解決しない
  




□ヒデコの生活記録ノートから





□母の介護体験が教えてくれたこと

 口先だけの「やさしさ」はいけない


※ 教師や親の指導を振り切って行く子たちの存在は後を絶たない。そのことはとりもな
 おさず大人たちの「やさしさ」に対する告発にほかならない。


◎「指導」は限りない「獲得」「かたりかけ」である

  強制・統制・敵対の中には指導は存在しない



子供たちが「共感して指導されたことを行為に移す」ことがないから



共感を呼び覚ます方法、それは説得しかない


現職の頃の自分を反省
説得を「表面的に優しげな話術」の域にとどめていた


 やさしさ ・やさしいことは大切だ
・だがやさしさは生やさしく表現できない

・口先だけでなく身も心も投入しなくてはならない








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