「宮本常一さん 教育について」 28 「彷徨のまなざし」長浜功 明石書店 1995年 ② [読書記録 教育]
「日本というのは良い国だよ。偉い人の目の届かぬところにも立派な人がいる。不平も言
わず,自己主張もせず,冷静に世の中の情勢を見ながら,しかもちゃんと自分の行くべ
き道を歩いている」<渋澤敬三>
今回は12月3日に続いて、「宮本常一さん 教育について」28回目
長浜功さんの「彷徨のまなざし」2回目の紹介となります。
出版社の案内には、
「『民衆』という言葉を使い、民衆の視線と同じ高さで民衆を論じた民俗学者・宮本常一。
その生涯と全国を歩いて調査した旅について概観し、彼の業績と民俗学研究上での役割
を考える。」
とあります。
今回紹介分より強く印象に残った言葉は…
・「訊問科学 人文科学と呼べない = 自分の理論に合わせて調査する」
- 教育委員会を通しておりてくる大学からの調査。本当に必要なのでしょうか。
・「底の浅い人間ほど軽々しく口を開く」
・「穂るほど頭の垂れる稲穂かな」
・「学問にとって必要なのは温かい愛情」
・「村の指導者 = 村人の声を集約しながら村人たちの意向を大切にし実行する人」
「土着の民主主義(話し合い)と戦後の民主主義」
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「宮本常一さん 教育について」 28 「彷徨のまなざし」長浜功 明石書店 1995年 ②
◇学問への視線
□体系のない学問
話しやすいようにする
自由に話してもらう
□訊問科学
人文科学と呼べない = 自分の理論に合わせて調査する
|
「調査というものは地元のためにならないで,かえって中央の力を少しずつ強めていく作
用をしている場合が多く,しかも地元の人の良さを利用して略奪するものが意外なほど
多い」
→ 底の浅い人間ほど軽々しく口を開く
□知識人と責任
「穂るほど頭の垂れる稲穂かな」
知識人は外側から = 無責任体質
建設的な批判を
×「自分だけは別」
批判者自身はどこかへ逃げている
人をけしかけ自分は知らぬ顔
「知識人は民衆を階級闘争という上から見たのに対し,宮本は民衆の中から歴史を見よう
とした」
□学問への視座
野の学問 = 枠をつくるオーソドックスな方法を採らなかった
学問にとって必要なのは温かい愛情
「そのころまでの日本の史学は,民衆は支配者の圧制に痛められ縛られ陰惨を極めてきた
ように書き続けてきた。そして,それぞれの抵抗として百姓一揆あるいは階級闘争を取
り上げていた。
しかし,私の接してきた農民たち,私の生きてきた世界,私の幼少時の時のことを思い
出してみても,そのような殺気だったものはなかった。もっと肩を寄せ合って生きてき
た。民衆の貧しさは,ただ支配者の搾取によるものだけではなかった。私の接した多く
の人々は,皆,あふれるエネルギーを持っていた。」
◇民衆の実像を追って
□貧困と勤勉 渋沢敬三
「日本というのは良い国だよ。偉い人の目の届かぬところにも立派な人がいる。不平も言
わず,自己主張もせず,冷静に世の中の情勢を見ながら,しかもちゃんと自分の行くべ
き道を歩いている」
□島国と共同体
個性と○○(恥ずかしながら自分が書いた字を読めず=ハマコウ註)
□村の指導者と民主主義
村の指導者 = 村人の声を集約しながら村人たちの意向を大切にし実行する人
土着の民主主義(話し合い)と戦後の民主主義
わず,自己主張もせず,冷静に世の中の情勢を見ながら,しかもちゃんと自分の行くべ
き道を歩いている」<渋澤敬三>
今回は12月3日に続いて、「宮本常一さん 教育について」28回目
長浜功さんの「彷徨のまなざし」2回目の紹介となります。
出版社の案内には、
「『民衆』という言葉を使い、民衆の視線と同じ高さで民衆を論じた民俗学者・宮本常一。
その生涯と全国を歩いて調査した旅について概観し、彼の業績と民俗学研究上での役割
を考える。」
とあります。
今回紹介分より強く印象に残った言葉は…
・「訊問科学 人文科学と呼べない = 自分の理論に合わせて調査する」
- 教育委員会を通しておりてくる大学からの調査。本当に必要なのでしょうか。
・「底の浅い人間ほど軽々しく口を開く」
・「穂るほど頭の垂れる稲穂かな」
・「学問にとって必要なのは温かい愛情」
・「村の指導者 = 村人の声を集約しながら村人たちの意向を大切にし実行する人」
「土着の民主主義(話し合い)と戦後の民主主義」
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「宮本常一さん 教育について」 28 「彷徨のまなざし」長浜功 明石書店 1995年 ②
◇学問への視線
□体系のない学問
話しやすいようにする
自由に話してもらう
□訊問科学
人文科学と呼べない = 自分の理論に合わせて調査する
|
「調査というものは地元のためにならないで,かえって中央の力を少しずつ強めていく作
用をしている場合が多く,しかも地元の人の良さを利用して略奪するものが意外なほど
多い」
→ 底の浅い人間ほど軽々しく口を開く
□知識人と責任
「穂るほど頭の垂れる稲穂かな」
知識人は外側から = 無責任体質
建設的な批判を
×「自分だけは別」
批判者自身はどこかへ逃げている
人をけしかけ自分は知らぬ顔
「知識人は民衆を階級闘争という上から見たのに対し,宮本は民衆の中から歴史を見よう
とした」
□学問への視座
野の学問 = 枠をつくるオーソドックスな方法を採らなかった
学問にとって必要なのは温かい愛情
「そのころまでの日本の史学は,民衆は支配者の圧制に痛められ縛られ陰惨を極めてきた
ように書き続けてきた。そして,それぞれの抵抗として百姓一揆あるいは階級闘争を取
り上げていた。
しかし,私の接してきた農民たち,私の生きてきた世界,私の幼少時の時のことを思い
出してみても,そのような殺気だったものはなかった。もっと肩を寄せ合って生きてき
た。民衆の貧しさは,ただ支配者の搾取によるものだけではなかった。私の接した多く
の人々は,皆,あふれるエネルギーを持っていた。」
◇民衆の実像を追って
□貧困と勤勉 渋沢敬三
「日本というのは良い国だよ。偉い人の目の届かぬところにも立派な人がいる。不平も言
わず,自己主張もせず,冷静に世の中の情勢を見ながら,しかもちゃんと自分の行くべ
き道を歩いている」
□島国と共同体
個性と○○(恥ずかしながら自分が書いた字を読めず=ハマコウ註)
□村の指導者と民主主義
村の指導者 = 村人の声を集約しながら村人たちの意向を大切にし実行する人
土着の民主主義(話し合い)と戦後の民主主義