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キーワード「家庭教育」⑫-「子どもの求めているもの」 戸田唯巳 明治図書 1976年 [読書記録 教育]

領分は侵さない
「角が危ないからと言って丸くすることが子どもを大事にしていることになるとは限らな
 い。丸くすることによって角に対する敏感さが欠けていくことがあるからである。」

「怒られてもいい。大声を浴びせられてもいい。その時はどんなに言われようとされよう
 とそれはいい。けれども,わたしはしたい,してみたいんだ。少しずつでもさせてほし
 い。それだけは奪わないでほしい。」






今回は、8月21日に続いて、キーワード「家庭教育」でまとめたもの12 回目、
戸田唯巳さんの「子どもの求めているもの」の紹介です。





今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「黙っていても忘れたようにしていても親と子の間に通い合うものがきっとある。」


・「『したいしてみたい』という子の欲を親自らが摘んでしまった。」


・「『よい話し相手,相談相手になる』 
 = 構えない。  子どもには大樹がほしい。」


・「そのことを叱れ」
「くどくど言うな」


・「どんな先生に」
- 身に浸みてくる言葉です。






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☆キーワード「家庭教育」⑫-「子どもの求めているもの」 戸田唯巳 明治図書 1976年

1.jpg

◇のけものにしない

 夫婦げんか …  のけ者にしない 安心感を


「親はもっと素直でなければならない。子供に素直さを求める前に,まず自分が素直であ
 りたい。その素直さが,子どもを安心させる一言を生むもとになる。しかし,それは,
 子供に素直さを求めるほどには,易しくはなさそうである。」
 




◇お話が聞きたい

 母親も教師ももっと無心に話を聞かせてやらなければならない。 - 楽しそうに
 




◇お母さんの弁当

 小さな子どもには具体的な表現が大切。



 弁当は母親の心を伝える。



 黙っていても忘れたようにしていても親と子の間に通い合うものがきっとある。    
             |

以前の子どもにはそれが毎日あった。
今の子どもにはそれを味わう機会が少なくなった。



 弁当がなくなっても親の愛情には変わりがないが子どもに分からなければしょうがな
い。

  |

変わる何かがあるか?

<弁当・繕い・継ぎ当て> = 欠けてゆくもの


 具体的な表現の手だてが必要。
 




◇わたしにさせてほしい

 小1・2 
  「余計なことをするからよ」「変なことばかりしたがる」



 苦情 小4 「子どもが家のことをしない」



 子
「怒られてもいい。大声を浴びせられてもいい。その時はどんなに言われようとされよう
 とそれはいい。けれども,わたしはしたい,してみたいんだ。少しずつでもさせてほし
 い。それだけは奪わないでほしい。」



 子どもがしないのか親がさせないのか。

 → 「したいしてみたい」という子の欲を親自らが摘んでしまった。

   |


 ◎ 手伝わせる手を借りるというのではなく,家族の一員としての分担をきちんとさせ
  る構えが苦情を言うより前に必要。

 




◇びくびくしないでほしい

「よい話し相手,相談相手になる」 

 = 構えない。  子どもには大樹がほしい。
 




◇ものを書く時間

 朝の10分間で 


 ◎ 黒板に質問

 




◇二つのうそ

「先生は先生だけでない 地域が友達が先生だ」

 




◇黒板で質問

 大きな字で「お母さんの留守の時茶碗を割ってしまったので…」

→ 続きを求める。

 




◇いじめられたくない

「そのことを叱れ」

「くどくど言うな」 → 分かったかわかりましたでよい。

 




◇領分は侵さない

 集団登校の悶着  
    子供の間でなく母親の間に = 子どもには子どもの領分がある。



 子どもの領分に大人が入り込んでいかない。
領分侵犯は子どもの成長を損ないことすれ決して子どものためにはならない。



「子どものために」「子どもを大事に」と言うけれども,それがいったいどういう意味を
持っているか親はしっかり見極めなければならない。



 角が危ないからと言って丸くすることが子どもを大事にしていることになるとは限らな
い。丸くすることによって角に対する敏感さが欠けていくことがあるからである
   
    ∥


 見通しも見極めもなく「子どものために」「子どもを大事に」という言葉を錦の御旗の
ように軽々しくつかうことは慎まなければならない。





◇すぐ腹を立てる子ども

 他人に対しては腹を立てるが自分に対しては腹を立てない。



自分のことを棚上げにして他人ばかりを責める子が増えてきている。



 自分のことは他人任せ = 領分侵犯のひずみ

 




◇一枚のはがき

「生活の知恵」を見つめ直したい。


 子どものけがへの対応
  - 「子どものため」か「後でこじれないため」か。

         ∥

 親と教師にもっと相互の自然な察し合いが必要。

「このごろの子ども」=「このごろの大人」
 




◇どんな先生に

 ① 前の方を歩いている先生に「待って」と声をかけられる先生に。


 ② 「えこひいき」反省できる先生に 言い訳は許されない。


 ③ 話しかけていくと真顔で聞いてくれる先生に。


 ④ カラッと怒ってくれる先生に。


 ⑤ 自分を謝れる先生に。


 ⑥ 良寛さんのように遊ぶ先生に。


 ⑦ 話をしてくれる先生に。


 ⑧ 重っ苦しい雰囲気をつくらない先生に。


 ⑨ 母親に上手に話す先生に。

   ⑩⑪⑫とあくなく追求。

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(1)「学習課程論」-『図説 小学校社会科授業の事典』小学館 1982年 より ①  (2)「好胤の言葉」高田好胤 学生社 2011年 ②【再掲載】 [読書記録 教育]

今回は「図説 小学校社会科授業の事典」より、
「学習課程論」を紹介します。


大変分かりやすくまとめられています。




もう一つ、再掲載(2012.7.3記事)となりますが、
高田好胤さんの「好胤の言葉」②を紹介します。 
好胤さんを懐かしく思い出します。





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(1)「学習課程論」-『図説 小学校社会科授業の事典』小学館 1982年より ①

1.jpg

◇学習課程論

 
A 五段階教授法とその学習課程

 予備 - 提示 - 比較 - 総括 - 応用


 明治30年 ~   ヘルバルト派ライン

 ① 予備  学習の構え 教材に関心期待


 ② 提示  新教材の提示


 ③ 比較  教材 事実 相互比較 共通点・相違点


 ④ 総括  一般的観念 概念


 ⑤ 応用  具体 → 抽象   特殊 → 一般






B デューイの学習課程

経験カリキュラム →  前進できないと困るという状況に立たせる



自ら進んで思考する

 ① 困難点の自覚


② 困難点を一層明確に突き止める


③ 様々な解決法を想定する


④ 想定した解決法の結果を頭の中で理論的に割り出してみる


⑤ その解決法を採用すべきかどうかを,更に実際の観察や実験により決める

 




C 問題解決学習とその学習課程

デューイ
① 問題を把握する


② 問題を明確に把握する


③ 問題解決のための仮説を立てる

予想・憶測・推察・仮説 → 良いと思う方法を選び出す


④ 選ばれた方法を用いて新たな事実を観察したり,資料を集めたりして,一つの仮説
の確実さを確かめるための証拠固めをする

 




D 発見学習とその学習課程

① 問題の把握


② 仮説の設定


③ 仮説の検証


④ 仮説の肯定 = 問題の解決















(2)「好胤の言葉」高田好胤 学生社 2011年②【再掲載】

◇わたしの生き甲斐

 「生き甲斐などと言うことを贅沢言うな」 と言いたい。

    ~やらねばならぬことをコツコツ~

ふと気が付いたときに生き甲斐というものがあった。

  繰り返すことが力だと思っているのです。

 与えられたものを何べんも、同じものをコツコツと繰り返していく職人的な…そこにわ
たしの人生はあるように思うのです。





◇おかげさまと因縁

 おかげさま = お加護をいただいている。


 知らないところで犯している罪の恐ろしさ。





◇難しく言えば「共業の所感」

 公害 = 共業の所感 


 一人一人個人個人の欲望の集まりが公害になっている。
  




◇孝行はまねごとでもよい

 福島・二本松 - 少年隊

「孝行はまねごとでもいいではないか。ならず者もよくなるだろう。」





◇手を打てば「はい」と答える鳥逃げる

 手を打てば「はい」と答える鳥逃げる

- 手を打った音に変わりはないけれども、それを受け取る人の心には千差万別に受け
  取られる。





◇批判に晒されたわたし

自分のことは自分では分からないものだ。


 他人に対して的確な批判力を持っている、それのせめて1/5でもいい、1/10でもいい
から、自己を批判し、自己反省する心があってくれたら「どのくらい、この人のために幸
せだろう」と思うのです。





◇自由とは制約だ

ヨーロッパの定義「自由とは制約なり」


  ・好き勝手な運転をしたらどうなるか。

・ みんなが守らなくてはいけない規則をみんなが守ったとき、その制約の中に我々
   は目的地に向かって自由に車を運転していくことができる。





◇親の値打ちを補うもの

 親の値打ちというものは、後ろ姿で子どもを教えるそこに親の値打ちがあると思う。し
かし、そのような値打ちがない、そこを補ってくれるのが神さまであり仏さまでありご先
祖さまだと言いたい。





◇ご先祖を祀る方法

薬師寺 

 ~ 天武天皇  

   家庭生活の中に仏壇を守ると言うことを定められた。


 天武以来、神棚と仏壇


 ご先祖には香りがいちばんの御馳走 
・身を通してご先祖の大切さを伝える。





◇お年寄りの智恵

お年寄り
  「もったいない」 
  「ありがたい」 
  「おかげさまで」


わたしは、お年寄りと子どもをきっぱり分けたところに、日本の若者の心が非情にすさ
んで干からびてきた大きな原因があるように思うのです。
 


 お年寄りの心は智恵





◇知識と智慧の違い

知識からは不平不満が出てくる、智慧の心からは喜びと感謝の心が出てくる。


仏の智慧の心は慈悲の平等。知識はただ知るという双代分別、差別の心から。


新しい知識に古い智慧。たばこでも新しい葉っぱだけではおいしくない。新しい葉っぱ
に古い葉っぱが混ぜ合わさっていけば…。





◇人の心はかいらい師

人ごころ
  <くつの箱に似たるかな、仏を出したり鬼を出して>

↑↓

人間の心の中には  
   貪り、怒り、愚か、トン・デン・チ3つの毒(煩悩)

→ それを出さないように修練が大切
   一切衆生悉有仏性 





◇仏も昔は凡夫なり

京都祗王寺 
   ・祗王という尼さんが人になって住んだお寺。

  祗王 ~ 平清盛から寵愛を一身に受けた人。 
         祗王の妹は祗女。



   仏御膳に清盛の心が動く。



妹の祗王の妹とともに祗王寺に住む(尼さん)。


 仏も昔は凡夫なり、われらもいつかは仏なり、共に仏性具せる身よ 隔つるのみこそ悲
しけれ(涙ながらにうたった今様)


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