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「人間の建設」小林秀雄・岡潔 新潮文庫 2010年 ① [読書記録 一般]

今回は、小林秀雄さん、岡潔さんの
「人間の建設」を紹介します。


古い本です。
ある本で知り、つい最近読みましたが、素晴らしいと感じました。




出版社の案内には、


「有り体にいえば雑談である。しかし並の雑談ではない。文系的頭脳の歴史的天才と理系
 的頭脳の歴史的天才による雑談である。学問、芸術、酒、現代数学、アインシュタイン、
 俳句、素読、本居宣長、ドストエフスキー、ゴッホ、非ユークリッド幾何学、三角関数、
 プラトン、理性…主題は激しく転回する。そして、その全ての言葉は示唆と普遍性に富
 む。日本史上最も知的な雑談といえるだろう。」


とあります。





今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「学校というものは難しいことがおもしろいという教育をしないのですな。」(小林)


・「学問の権威が社会に認められていない」小林、岡


・「無明  ~ 醜悪にして恐るべき一面が人間にはある」


・「人間の欠点が目につくと言うことで長所が分かるというものではありませんね。」(小林)








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☆「人間の建設」小林秀雄・岡潔 新潮文庫 2010年 ①

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◇岡潔

□1901~1978 大阪生 

 数学者 京都帝大卒  

 広島文理大、北大、奈良女子大



□「三つの大問題」を一人で解決

1960年 文化勲章








◇小林秀雄

□1902~1983 東京生 

 東京帝大卒



□批評  

 1967年 文化勲章








◇学問を楽しむ心(1)

□学問が好きになるとは
 
「学校というものは難しいことがおもしろいという教育をしないのですな。」(小林)
→「難しければ難しいほどおもしろい」という教育を!



□「学問の権威が社会に認められていない」小林、岡
 


□無明と言うこと

 無明
  ~ 醜悪にして恐るべき一面が人間にはある

「人は自己中心に知情意し、感覚し、行為する。その自己中心的な広い意味の行為をしよ
 うとする本能を無明という」



 個性
  ~ 自己中心に考えられたものではなく、もっと深いところから来るもの



自己中心に考えた自己 = 自我(西洋)醜悪

小我(仏教)


「雨のよさは、無明を押さえなければ分からないものだと思います。数学の興味もそれと
 同一種類なんです。」



「私は、ピカソを高く評価しておりません。ああいう人がいてくれたから、無明のあるこ
 とがよく分かって、倫理的効果があるから有意義だとしか思っておりません。ピカソ自
 身は無明を美だと思い違いしてかいているのだろうと思います。」




「人間の欠点が目につくと言うことで長所が分かるというものではありませんね。」
                                    (小林)




□地主悌助さん = 絵描き   小林家に

| 静かな絵 阪本繁二郎

「今の絵描きは自分を主張して、物をかくことをしないから、それが…。物をかかなくな
 って、自分の考えたこととか自分の勝手な夢をかくようになった。」 

・くたびれる



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