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「異形の政権 菅義偉の正体」佐藤優・山口二郎 祥伝社 2021年 ③ /「モンスターペアレント」本間正人 中経出版 2007年 ①【再掲載 2013.7】 [読書記録 一般]

今回は、5月10日に続いて、佐藤優さん、山口二郎さんの
「異形の政権 菅義偉の正体」の紹介 3回目です。




出版社の紹介には

「『異形の政権』がもたらす危機
 2020年9月、菅義偉自由民主党総裁が首相に就任した。菅首相はこれまで
 の首相にない「異形の権力者」であり、その政体は「異形の政権」であると、
 著者2人は言う。具体的には無派閥・非世襲の政治家であり、総裁選直前ま
 で下馬評に上ることはなかったが、安倍晋三前首相が辞意を表明するや一気
 に上り詰め、政権発足後は権力を極度に自分へと集中させている。他方、菅
 首相がどのように権力を行使しているかは、ほとんど報道されない。なぜ、
 このような政権が誕生したのか、その実態とはいかなるものか。前著『長期
 政権のあと』で安倍政権の本質を見抜いた著者2人が読み解く。見えてきた
 のは、不気味な〝危機の足音〟だった。」
 
とあります。



今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「小選挙区制とトップダウン法政治は政治家を鍛える場を奪った」


・「今の族議員と昔とはスケールも勉強量も違う」


・「小選挙区制は結論ありきで変えることに重きが置かれていた。小政党の救
  済措置でつくったのが大政党の命運を決める。大が小に振り回される構図
となった」


・「かつての自民党には『暴れん坊』の政治と『旦那』の政治が併存していた
が、現在の自民党の政治家は、権力のリレーはできても、何もないところ
から権力を創り出す力量はない」



もう一つ、再掲載になりますが、本間正人さんの
「モンスターペアレント」①を載せます。




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☆「異形の政権 菅義偉の正体」佐藤優・山口二郎 祥伝社 2021年 ③

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◇総理総裁への路はどう変わったか

山口
派閥闘争の始まり
自民党 1955年11月
自由党    緒方竹虎 吉田与党  官僚派
日本民主党   鳩山一郎 反吉田  党人派


 山口
官僚派対党人派
野党よりもチェック機能が働いた
エリート集団「官僚派」 よりも 「党人派」の人気高


 佐藤
党人派がもっていた暴力装置
院外団(暴力装置)
       ~ 党人派との結びつき


 山口
嫉妬と金まみれの総裁選
河野一郎、大野伴睦は岸・佐藤兄弟を憎み続けていた


山口
官僚派から族議員へ
人事の佐藤 
        1957~1972 エリート官僚出身の首相
田中を支えたのは党人派


 山口
派閥政治の長所
◎ 小選挙区制とトップダウン法政治は政治家を鍛える場を奪った


 佐藤
2つの灰皿
自民党の部会 
       - クリスタル製とペラペラのアルマイト製
◎ 今の族議員と昔とはスケールも勉強量も違う


 山口
四十日抗争
1974.12 田中総裁 キングメーカー田中


 佐藤
経世会の強さの秘密
◎宏池会  ハト派  軽武装・経済重視・安保重視 
               政争には弱い
  池田、大平、鈴木善幸、宮沢

    ◎清和会  タカ派  親米・自主憲法・憲法改正・再軍備 
  長い間反主流派
  福田、小泉、安倍、福田

◎経世会       橋本、小渕、羽田
   組織が強い 結束力
   思想はない 豊富な政治資金 
               社会民主主義
  学歴よりも地頭力
  農業と建設業を取り込んだ


 山口
55年体制を終わらせた経世会の分裂
経世会を支えていたのは戦争経験世代 = 庶民
      梶山静六、野中広務
     ↑↓           
清和会
      上から命令する側

1993年経世会分裂
新党さきがけ 武村正義
羽田、小沢は新政党


 山口
予測できなかった小選挙区制
     細川政権下 1994年1月 
       政治改革4法 - 小選挙区制の導入
     小選挙区制 
       ◎ 変えることに重きが置かれていた
          ~ 結論ありき

   1997年12月 
     新進党(新政党+日本新党+公明党)の解党が自民一強へ
       革新 → 改革  村山内閣   


 佐藤
官僚出身の政治家が減った理由
宮沢以降官僚出身の首相は出ていない
     ~ 官僚出身の出世が遅くなった(かつては次官も若かった)
   比例代表 → 公明党と共産党が生き残った
   
   ◎ 小政党の救済措置でつくったのが大政党の命運
           = 大が小に振り回される構図   


 山口
民意が首相を引きずり下ろす時代
森・竹下  イメージだけで首相が替わった
      「支持率」という名の民意が力をもつようになった
◎ 中選挙区  -  自助
◎ 小選挙区  -  党への依存が強化


 佐藤
カネの配り方が分からない政治家
民意 2001年 小泉純一郎 VS 橋本龍太郎
        ※ 小泉は平成研究会を干し上げた  


 山口
短期政権が続いた理由 → カネの配り方分からず
     小泉は山崎拓(近未来政治研究会)・加藤紘一(宏池会)とYKK
       → 経世会と喧嘩  


佐藤
自民党政権が終わるとき
安倍 なりふり構わず(同じ派閥の町村信孝会長と戦った)
官僚は大喜び
民主党政権か政治家に怒鳴られてばかりいた
           |
しかし、怒鳴る人が政治家から官邸官僚に代わっただけ
    <首相機関>
       ステークホルダー(利害関係者)にとって、安倍が独裁的である
      ことが都合良かった
       福田康夫、麻生太郎は消去法で選ばれた
       菅の次も多分
          ↓
     ※ 権力は弱くなり自民党政治は終わる          


山口
活力を失った自民党
◎中選挙区制
カネがかかり、同じ党同士戦うなどの欠点もあったが、地方議員出
    身新人がチャレンジすることができた。
また、「風」に左右されず、必ず当選するベテランかつ良識派の政治
    家がいた。
      (福島の伊東正義、長野の井出一太郎、熊本の坂田道太) 

   かつての自民党
     「暴れん坊」の政治と「旦那」の政治が併存 

   自民党の政治家
     ※ 権力のリレーはできても、何もないところから権力を創り出す
      力量はない   







☆「モンスターペアレント」本間正人 中経出版 2007年 ①【再掲載 2013.7】

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◇はじめに
   モンスターペアレント(学校) 
   モンスター・ペイシェント(病院)
   モンスター・カスタマー(店)


   モンスター 
     ① 大声の非難 
     ② 金品の要求 
     ③ 大義名分の振りかざし

 
   様々が学校行事を生かし,自主性を育てていきたい。
  
   モンスターと対峙するための「知恵」を身に付けることにより自分自身を守る



◇なぜ日本にモンスターが現れたか
  モンスターペアレントの誕生

  正論でなく「怒声」「威嚇」が彼らの武器
    - 極端な自己中心性

   モンスターを駆り立てる5つのメンタリティ
    ① 社会不安から来る疑心暗鬼
     ② コミュニティの貧困化
     ③ 急激な訴訟文化の流入
    ④ 感情表現の未熟さ
     ⑤ 格差の中のストレス

   教育・医療の現場がねらわれる4つの理由
  ① 教師と医師は現代の格差  
     ② 先生への復讐心 
     ③ 先生への幻想
     ④ 先生達のスキル不足

   情報に踊らされずモンスターの正体を見極めろ
    モンスターという「状態」
     ◎ 誰でも可能性を持っている

   モンスターには一般的なコーチングのスキルは通用しない

   5つのタイプ分け
  ① 自分にまとわりつく不安を押さえきれない
  ② 自分の支えである大義名分を誇示し,振りかざさない。
         正しさを争わない
  ③ 自分でも把握できない怒りを放出しない 
         冷却する
  ④ 恨みを晴らし復讐したい
  ⑤ 金など代償を受け取りたい   
         証拠取り

   ◎モンスターに潰されない自分を磨こう

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