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「自ら考える授業への変革」武田忠 学陽書房 2011年 ② [読書記録 教育]

今回は、11月 3日に続いて武田忠さんの
「自ら考える授業への変革」の紹介2回目です。




出版社の案内には、


「子ども自ら考えるためには『問い』が重要だ。その問いには四つのステップがある。そ
 れを授業でどのように立て考えていくか、教科書の文学作品、歴史、生物等の実例をあ
 げて示す。初めて『問い』を四つに系統立てて道筋を明らかにし、自ら考える授業をど
 う創るか方法論を提示。」


とあります。





今回紹介文より強く印象に残った言葉は…

・「『問い』の質が追究の質を規定する」


・「言葉への問い
『こと』への問い
『わけ』への問い 
『全体性・構造性』への問い」

- 例があると大変分かりやすくなります。


・「問いを文章化して目で比較検討する」






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☆「自ら考える授業への変革」武田忠 学陽書房 2011年 ②
  
<四つの問いが自ら考える授業を鍛える>

◇「問い」のないところに「理解」はない
  
□「問い」が確かなものになっていない限りその先に進めない 

→「問い」の質が追究の質を規定する



□国語 「言語」→「内容と事柄」



□4つの問いの枠組み
(1)ことばの意味の理解 ①どんな意味か?


(2)言葉が指しているものは何かについての問い

「こと」「わけ」

②どんなことかへの問い  いつ、だれが、何を、どのように?

③どんなわけかへの問い  なぜ? 何の為に?


(3)全体的構造的な理解の為の問い 
    
    全体の「こと」「わけ」のつながりは?



ワークシート化
 

(例)芭蕉の句

「名月や 池をめぐりて 夜もすがら」

(1)言葉への問い

・名月  名月の「名」はどんな意味か?


・や   「や」のこの句の表現上の意味は何か?

「や」は敢えて言葉にすればどんな言葉に置き換えられるか?


・池 「池」の意味、沼、湖などとの違いはあるか?


・めぐり 「めぐる」の意味は何か?


・夜もすがら 「すがら」の意味は何か? 

「夜もすがら」の意味は何か?
 

(2)「こと」への問い 

・名月  いつの月か? どんな月か? 他の月と違うところはあるか?

月の明るさは? 雲はあるか無いか?


・池   どんな池か? 水はあるか? 大きさは? 

         廻りの景色は・様子は・光や石は?


・めぐり 誰が巡るのか? 一人か二人か? 池のどこを? 

        巡るための道はあるか無いか


  ・夜もすがら いつからいつまでか?
 


(3)「わけ」への問い

・名月  なぜ名月というのか?


・めぐり 何のために巡るのか? 何故座ってみないのか?


・夜もすがら 何故夜もすがらなのか? この人は眠ったのか?
 


(4)「全体性・構造性」への問い

この人は何を見ているのか?空の月か?池の月か?両方か?

見ている月の位置は変化しているか?

名月に何か思っていることはあるか?

この人に「よもすがら」池を巡らせているのものは何か?

この人にとって名月の魅力とは何か?

この人と私たち現代人とでは月に対する思いは同じか?

          ↑

問いをあるだけ出して修正する

問いを文章化して目で比較検討する


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