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「半藤一利 語りつくした戦争と平和」保阪正康監修 東京新聞 2021年 ② /「授業」斎藤喜博 国土社 1990年 【再掲載 2012.11】 [読書記録 一般]

今回は、3月24日に続いて保阪正康さん監修による
「半藤一利 語りつくした戦争と平和」紹介の2回目です。




出版社の紹介には

「日本近現代史の語り部が論客たちと紡いだ平和への願い。『歴史探偵』とし
 て日本の近現代史を究め、多くの著作を発表、2021年1月12日に亡くなっ
 た作家・半藤一利さん。その探求心をつき動かしたのは『戦争のない、平
 和な世の中を続ける』こと。新聞紙上で残した対談も、『戦争』『憲法』『天
 皇』など過去を知り、検証し、未来につなげるための道標となるものばか
 りだ。これら珠玉の対談を埋もれさせまいと、盟友・保阪正康氏を監修に
 迎え、保阪氏はもちろん、作家・田口ランディ氏、日本近現代史が専門の
 古川隆久氏、半藤氏の親友で国文学者の中西進氏を相手にした、計7本の
 対談を1冊にまとめた。折に触れて新聞に寄せた見識やエッセイストで半
 藤氏の妻・半藤末利子氏の寄稿も収録。」
 
とあります。



今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「東条英機の戦争直前の手記には『敵の脅威に怯え簡単に手を挙げるがごと
き国政及び国民の無気魄なり』と国民への批判がある。彼には国民の生命
財産を守る意識がまるでない」


・「日本の言論界は裁かれずに終わった」


・「日清日露戦争で出した(天皇)開戦の詔には『国際法を守って戦う』趣旨が
  書いてあるが、太平洋戦争では東条元首相が削ったとされている。戦勝国
  による裁判は、一面では戦後日本が混乱なく再出発できるという意味をも
  つ礎でした(半藤一利)」


・「戦勝国に『あなたたちは東京裁判で裁いた責任がある』といえるし、言わ
ねばならないということ。侵略戦争や残虐行為が起きたとき『日本を裁い
た論理をあなたがたは崩しているじゃないか。何やっているんだ』と言え
  る。しかし、平和を語る責任を日本は自覚していない」



もう一つ、再掲載になりますが、斎藤喜博さんの
「授業」を載せます。


今日は勤務校の離任式です。
わたしも次の学校に異動となります。




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浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
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☆「半藤一利 語りつくした戦争と平和」保阪正康監修 東京新聞 2021年 ②

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◇盟友対決 半藤一利with保阪正康(1)

□リーダーはくたびれた老人
保坂
  「城山三郎さんの小説『落日燃ゆ』は彼を美化しすぎていると感じます」

 
□何人死なせれば
東条英機 
   戦争直前の手記
「敵の脅威に怯え簡単に手を挙げるがごとき国政及び国民の無気魄な
    り」と国民まで批判
    
   ▲ 国民の生命財産を守る意識がまるでない
  
   ※ 裁判で不利な証拠になってはイカンと終戦時に国や軍の資料をバン
    バン燃やしてしまった 

 
□残虐行為を問う     
 ▲ 日本の言論界は裁かれずに終わった

   東条英機の頭をたたいた大川周明、徳富蘇峰

 
□周到な天皇免責
  マッカーサー 
大統領選出馬を視野に入れていた
      - 天皇の保全

  米国は天皇を外すためにものすごく苦労したと思う
側近の木戸幸一元内大臣を何度も呼び天皇が平和を愛し「ノー」と
    いえなかったことを語らせている

  東条英機が口を滑らせた
   → 修正をキーナン検事が了承

  ◎ 統帥部の幹部は絞首刑を免れている
     → 統帥権は天皇の専権で戦争責任に直結するから
       からくり

 
□国民も被害者に   
日清日露戦争で出した(天皇)開戦の詔には「国際法を守って戦う」趣旨
  が書いてあるが、太平洋戦争では東条元首相が削ったとされている。戦勝
  国による裁判は、一面では戦後日本が混乱なく再出発できるという意味を
  もっていた礎でした(半藤一利)

 
□昭和史から教訓
意義 20世紀の文明理念を取り入れた                         
「平和に対する罪」「人道に対する罪」 

◎ わたしたちはすごい権利と義務を得た

◎ 戦勝国に「あなたたちは東京裁判で裁いた責任がある」といえるし、
    言わねばならないということ。侵略戦争や残虐行為が起きたとき「日
    本を裁いた論理をあなたがたは崩しているじゃないか。何やっている
    んだ』と言える。しかし、平和を語る責任を日本は自覚していない

◎ 「中国や北朝鮮が攻めてきたら…」などという政治家がいるが、戦
    争は責任の失敗でしょう?
     失敗を前提に政治をやるのは不謹慎だと思う。その前にやるべきこ
    とがある。国際刑事裁判所が設置されて戦争犯罪を裁く常設機関がで
    き、日本も加盟したが、米国、中国、ロシアは加盟していない

 
□力の卓嗣
  半藤さんは洒脱なリアリスト

   通底していたのは「世の中には絶対はない」                      「絶対勝つ」「絶対国防」などの決然とした勇ましい言葉の業







☆「授業」斎藤喜博 国土社 1990年 【再掲載 2012.11】

[出版社の案内]
10の力を持つ子どもを15にも20にも伸ばすという人間変革の業は授業にお
いてのみ可能である。具体的な実践を提示して授業の本業に迫る。
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◇「授業で子どもを変革する」とはどういうことか 横須賀薫
  その人と仕事
    1911(M44)~1981(S56) 群馬師範卒
  1952(S27)
      41歳で島村小学校(島村→境町→伊勢崎市)
  1955~1962 8回の公開研究会

  授業は「コミュニケーションを組織する」ことである

  教材解釈の難しさ そして楽しさ



◇授業による子どもの変革
 授業の中で子どもはどのように変革されているか



◇授業での創造と発見
  1 授業を支える強靭な精神      

  2 授業は試合である 

  3 集団の生み出すもの        

  4 事実を追究する授業

 5 授業と教師の人生経験



◇授業での否定と発展
 1 否定を通して学習が発展する

 2 否定されることを恐れない教師と子ども



◇授業の中でのコミュニケーションの拡大
 1 授業はコミュニケーションの組織である
  ハイハイ授業 ××ちゃん式間違い

 2 授業の組織者・流出者である教師



◇格調の高い授業
 1 一つのことに集中して  
      ◎ 一日一時間だけ,自分の得意な教科・教材で!
 ◎ 一つのことで本質的な力が付けば他のことも当然できるよう
       になる
    「ひびきあい高め合う優れた組織体こそが,その組織体で,
         また,その中にいる一人一人を十全に眩しいばかりに開花
         させる」
合唱曲「一つのこと」作詞:斎藤喜博 作曲:丸山亜季
 
  2 授業者の力量 



◇教材の解釈
  1 教師の教材解釈 3つの型
  3つの型
       ① 一般的解釈
       ② 専門的解釈
           授業の上で
       ③ 専門的解釈
           それぞれの分野での専門的解釈 

  2 子どもの解釈を生かす工夫
  ◎ 教師が強く引っ張るのも
          ~ 教師の解釈・思い



◇芸術的要素をもった展開
  1 わたしの考える芸術教育  
      学校教育の柱 
        ① 授業 
        ② 行事
        ③ 芸術教育 

  2 芸術教育の解釈         

  3 子どもの驚きと感動を大切に

 4 芸術教育の中の集団と個     

  5 豊かなイメージと感覚を定着させる

 6 普通の授業にも芸術的要素がなければならない

  7 行事こそ教育と芸術の結ばれたもの



◇授業や芸術教育から生まれる子ども
 1 結晶としての美しさ       

  2 個としての魅力



◇学校でしかできないもの
 1 伝統と集団の力
  核
       - 授業の中で文化遺産である教材と取り組む事による

 2 規律 - 従うことの喜び
   「学校教育では,規律に従うことで自分たちの生活が豊かになるこ
      とを知らせていかなければならない」
      = 集団の規律

 3 授業が培うもの

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