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「日本がわかる思想入門」長尾剛 新潮社 OH文庫 2000年 ⑲ [読書記録 歴史]

「政治的主義・思想は、人民のため『状況によって使い分ける』ようなもの
= 思想の道具化
 = 人の良識が前提」(夏目漱石)






今回は 10月1日に続いて、長尾剛さんの
「日本がわかる思想入門」、19回目の紹介です。



出版社の案内には、


「ヨーロッパ哲学だけが人類の思想・哲学のすべてではない。古代から、中世、近世、近
 代まで、各時代の日本思想にこそ、知的発見の楽しみが満ち溢れている。先賢に学ぶ40
 のニッポン・オリジナル。」


とあります。







今回紹介分から強く印象に残ったことばは…

・「『自己本位』そのままの自分を一つの人間として認める - 相対化の認識」


・「一千億減税 一千億施策」


・「浪漫主義は日本の伝統的な美意識を再構築した」


・「『自分の心の内面をとことん追究して自分に正直に生きる』人生観」(北村透谷)



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☆「日本がわかる思想入門」長尾剛 新潮社 OH文庫 2000年 ⑲

1.jpg

◇正義は正義を超えた

□夏目漱石(1867~1916)

 正しい道を求める姿勢(イデオロギーを超えた良識)


 ヨーロッパ文明の物質的優位性を理解

↑↓

日本のアイデンティティ
  「自己本位」そのままの自分を一つの人間として認める - 相対化の認識

   政治的主義・思想は、人民のため「状況によって使い分ける」ようなもの
= 「思想の道具化」=人の良識が前提




□石橋湛山(1884~1973)

 日蓮宗高僧の子 
   札幌農学校 一期生大島正建恩師

 早大でプラグマティズム
   ~ 個人主義・自由主義

 早大卒業後東洋経済新聞社

 日本の領土的野心を経済的判断から痛烈に批判
~ アジア侵略を損得勘定で指摘

   侵略による植民地の人々の「反感」を計算に = 「小日本主義」

 まことに優れたバランス感覚を持った国際社会論

 1956(昭和31)年 総理大臣
「一千億減税 一千億施策」









◇浪漫主義は日本の伝統的な美意識を再構築した

□個人を社会から切り離してそこに純粋な自由を見出す

 浪漫主義 明治20年代~30年代



 自然主義 明治30年代~40年代



耽美派  明治末~大正初期
  型にはまった道徳や因習の拒否


「もののあはれ」
    日本の伝統的な美意識を再構築した思想とも評される




□北村透谷(1868~1894)

 没落士族 自由民権運動からの脱落



「自分の心の内面をとことん追究して自分に正直に生きる」人生観

内部生命論
想像世界 > 実世界
人の本当の喜びとは肉体が衰えることには影響されない

 批判
  ~ 「立身出世主義」「功利主義」

 山路愛山と激しく論争 
   人生相称論争

  


□高山樗牛(1871~1902)

 人生の至楽は性欲の満足にある



岩野泡鳴
   本能的・刹那的な生き方


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