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「斉藤喜博さんはこんなことを」⑧-「斎藤喜博教師の実践小辞典」笠原肇 一茎書房 1996年 (1) [読書記録 教育]

今回は、11月4日に続いて、
「斎藤喜博さんはこんなことを」8回目の紹介です。
笠原肇さんによる「斎藤喜博教師の実践小辞典」の要約から2回目です。



出版社の案内には、

「斎藤喜博の教育実践法を復活させ、子どもたちの可能性を開くような授業をし、現代の
子どもたちをいじめや不登校から救いたい。そのために役立つ教師へのエールや教えを
100項目収録した本。」

とあります。



斎藤喜博さん、かつて教育界で大変知られた方でした。


いかにも戦後まだすぐという言葉ですが、惹かれるところがあります。



今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「教壇上の言葉を惜しめ!
 多弁な者は決して徹底した真実な教師とはなれない」
- 子供が聞いてくれるのでつい長話に…を戒めなくてはなりません。


・「何年たってもある種の緊張感をみなぎらせて慎重に発言する姿勢を失ってはならない」


・「発言は全人格を掛けてすべき」


・「『聞いていない方が悪い』と切り捨てることはできない」




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☆「斉藤喜博さんはこんなことを」⑧-「斎藤喜博教師の実践小辞典」笠原肇 一茎書房 1996年 (1)

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◇静かな授業

□ 授業は小さい声の出せるほど成功しているものらしい



 ① 児童の精神が集中しているから小さい声が出せる


 ② 教師の心が冷静であるから小さい声が出せる

  ・私は大声で叱咤するより,小声でひとりひとりを導く指導者になりたい

・私は利口ぶった指導者になるより,愚かである子どもと共にあるような指導者にな
   りたい


 → 勉強していない人,自己の力の充満していない人ほど形式的であり,威張りたがる


※ 教壇上の言葉を惜しめ!
  多弁な者は決して徹底した真実な教師とはなれない

              |

◎「自分は法規や内規を持ち出して安心していないか」恒に点検

多弁を戒める


◎「自分は本当に言うべき子とを最小限の言葉で表現し得たか?」


◎「ずるき奴無気力な奴無知な奴皆のっぺらとして口をよくきく」

       (「證」1948)

 




◇打ち合わせ

□ 何年たってもある種の緊張感をみなぎらせて慎重に発言する姿勢を失ってはならない

↑↓

かたぐるしい発言しかできないというのも困ったもの


発言する時 
   ① 手帳にメモ

② 紙に発言・順序を書くべき

   ③ ユーモアも自然体に


※「一つの仕事を終われば次の仕事がある楽しいとも苦しいとも思い来たりぬ」

        (「職場」1959)

 





◇発言 教師の言葉 

□特有な悪さ

 1.硬い話し方 

     個性・感情がない

怒り・喜び・発見をずばっと出さない

   リズムがない話し方 アクセントがない


= 伝えたい感情がない


 2.非常に硬い言葉を使う

     自分の言葉でない言葉を平気で使う

※ 発言は全人格を掛けてすべき

「ばかばかしいアジテーションよ吾はそれより事実を平凡に語り行くのみ」

  (「證」1950)




 


◇笑顔 

□ 作り笑顔の習慣化はよくない

 → 集中力・怖い顔があってこその笑顔


  喜怒哀楽の表情を不断に見せていないとだめ


※「難しい顔をしている教師ばかり部屋一杯に並びゐる儀礼的にかすかに笑うのみにて」
                                (「職場」1955)

 




◇伝達

□ 的確さ 

 的確に行動できること = 広い意味の基礎学力


 しつけとして叱るのでなく、授業の中で育てた結果的確に行動できるようになる



「他の子の発言をよく覚え自分や他の子との違いなどもはっきり頭に入れる努力をし…」


「他人のために的確に行動することが自分やみんなの学習をどんなに快適に進めるかとい
 うことも授業の中でまた学校全体の中で学び」とる



※「聞いていない方が悪い」と切り捨てることはできない

※「世の改まる時を待ちつつじりじりと積み重ね行く一つ仕事を」
     (「職場」1958)


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