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キーワード 読書について62-「子どもの本の作家たち」西本鶏介 東京書籍 1982年 (6) /「日本の歴史を読み直す」網野善彦 筑摩書房 1991年 ③【再掲載 2015.10】 [読書記録 教育]

今回は2月21日に続いて、
「キーワード 読書について」62回目、
「子どもの本の作家たち」の紹介 6回目です。



出版社の案内には、

「リアリズム小説、ファンタジー、幼年童話等、さまざまなジャンルに
 わたる作家たちの作風を、作家ごとにエピソードをまじえながら豊富
 な作品解説によって描く、現代児童文学作家・作品論。」

とあります。


あまんきみこ
中川李枝子
山下春夫
小沢正
立原えりか
安房直子
舟崎克彦

-わたしの世代にはぴたりとはまります。
教科書でおなじみの方も…
西本鶏介さん、ありがとうございます。




もう一つ、再掲載になりますが、網野善彦さんの
「日本の歴史を読み直す」③を載せます。
網野さんの本は、民俗の歴史を易しく教えてくれました。




☆キーワード 読書について62-「子どもの本の作家たち」西本鶏介 東京書籍 1982年 (6)

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◇あまんきみこ
もう一つの国へのパイロット
ファンタジー 
    ① 本格的ファンタジー
② メルヘン的ファンタジー - あまんきみこ
「車のいろは空のいろ」S43 
  「お母さんの目」S51              
  「こがねの舟」S56 旺文社文学賞

 
◇中川李枝子
幼児にとってのユートピア世界
「いやいやえん」
  「ぐりとぐら」S38 
  「そらいろのたね S39

 
◇山下明生
海の心と一つになれる童話 海と対話できる作家
 「かいぞくオネション」S45 
   「うみのしろうま」S47
 「島ひきおに」S48 
   「かずくんのきいろいながぐつ」S48
 「いきんぼの海」S51 
   「なきむしどうし」S52 
 「へんてこ島がありました」S55

 
◇小沢正
ユーモアと寓意で描く非情な世界
 「目をさませトラゴロウ」S40
  山の竹やぶにとらがすんでいた。
      なまえはトラノトラゴロウ。
 子どもの野生の姿
 「はらぺこのとこやさん」S50 
   「ひるねのきらいなぷうくん」S53
 「ねずみのうちわ」S52
◎ ユーモアと皮肉

 
◇立原えりか
愛のむなしさを凝視するメルヘン
「密のしずく」S51 
   「人魚のくつ」S32
◎アンデルセンのニヒリズム,
  ◎小川未明の神秘性,
  ◎宮沢賢治の宇宙性
「子どもになりたい」と思わせる
 

◇安房直子
人生の深淵を描くメルヘン
「まほうをかけられた舌」S46 
   「北風のわすれたハンカチ」S46
◎薫風にも似たさわやかさ
「風と木の歌」S47 小学館文学賞
「ハンカチの上の花畑」S47 
  ◎ 日本の代表的ファンタジー作家

 
◇舟崎克彦
ナンセンス・ファンタジーへの挑戦
「トンカチと花将軍」S46
「ぽっぺん先生の日曜日」S48

 
◇西本鶏介
昭和9年 奈良県生まれ
國學院大学卒業
児童文学評論家・作家・民話研究家
昭和女子大・実践女子大で児童文学講座 






☆「日本の歴史を読み直す」網野善彦 筑摩書房 1991年 ③【再掲載 2015.10】

[出版社の案内]
後醍醐天皇の出現が、日本の歴史全体を変えた驚くべき事実。『一遍
聖絵』から読み解く差別の発生。
ひらがな文字や銭の普及の背景とその意味。今日の私たちを束縛し、
重大な影響を与えた14世紀の出来事から、新しい日本史像にいどむ
刺激的な試み。

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◇神仏天皇の直属民
□鋳物師(いもじ) 
  12世紀 
    鉄鐙炉を天皇に 
    - 自由遍歴特権
蔵人所 鐙炉 供御人

□檜物師(ひものし)
  曲げ物

□芸能民も同様
 市場から市場へ歩き回っていた

□無縁の場
  道・市場・津・沖・泊・浜・坂  
   = 境界的な場
◎神人(じにん)供御人(くごにん)寄人(よりうど)
◎自分たちを「神奴 菩薩の奴ひ 寺奴」と呼んだ
= 侍に準ずる立場
◎黄衣(こうえ)=柿色の衣
    - 一般の平民から区別された存在 
    = ◎神人・供御人制


◇聖から俗へ
□非人 
  神人身分を保証されており「犬神人(いぬじにん)」と呼ばれている
 遊女・白拍子・女性芸能民も同等の地位を中世前期までは保持
   → ◎ 14世紀・15世紀に変化

□金融行為の俗化 
  土蔵(倉)も世俗的に
利銭に対する反発が強くなり徳政一揆に
15世紀 
    守護大名のような世俗的権力に特権の保証を求めていく


◇鎌倉新仏教
□転換時期に鎌倉新仏教
 律宗  
    律僧が活発な活動  
    「非人」の救済
  寺社修繕費寄付金集め
      - 勧進聖
    ◎ 律僧は企業家であり貿易商であった
  禅宗  
   「放下(ほうか)」芸能民  「荘主(しょうす)」荘園の請負人
- 15世紀16世紀  金融 勧進による寺院経営
「無縁所」寺院 
    - 資本主義的金融により寺を支えた
◎ 贈与・報酬を基本とする社会の中で、神仏との特異なつながり
   を持った場、手段によって行われていた商品交換や金融が、一神
   教的な宗派の祖師とのかかわりで行われるようなってきた
→ 宗教が弾圧され、社会的に独自な教団としての力を持ち得なく
   なった
  →江戸期 
    ◎ 商人は実質的には大きな実力を持っていながら最低の身分
      両替商には社会的蔑視
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