「村の若者たち」宮本常一 家の光協会 2004年 ②(後) /「言語学者が政治家を丸裸にする」東照二 文藝春秋 2007年 ① 【再掲載 2012.11】 [読書記録 民俗]
今回は2月28日に続いて、宮本常一さんの、
「村の若者たち」の紹介 2回目(後)です。
出版社の案内には、
「農村から都会へと、大量に人口が流出した昭和30年代の高度経済成
長期、村に残った若者たちの苦悩とその未来を描いた本書は、現在も
全く色褪せず、我々の人生に光を灯してくれる。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「年季奉公 社会保障を誰がするか」
・「女中と女工 見習い奉」
・「戦後青年の概念のあやふや化し35歳、40歳までのところもある」
- 町の若連には60代の人も…
・「隅々まで光を」
もう一つ、再掲載になりますが、東照二さんの
「言語学者が政治家を丸裸にする」①を載せます。
逃げる言葉としか感じさせない現在の政治家の言葉…
再び東さんに分析していただきたいと願います。
☆「村の若者たち」宮本常一 家の光協会 2004年 ②(後)
◇流離する若者たち
年季奉公
社会保障を誰がするか
- 報恩
農閑期出稼ぎ
杜氏 100日稼ぎ
米つき、薪割り、稲刈り、麦まき、茶摘み
農閑期・魚閑期
援農出稼ぎ
岡山 い草がり
佐渡の青年 群馬の青年 社会見学
イカつり
肉体労働から技能労働へ
塩田
浜子
- 昭和34年「塩○作法」
大工の出稼ぎ 乞食
女中と女工
見習い奉公
苦学生
書生
◇若者の古い組織
若者組
行事 自警
- 若者宿 労働訓練も
→ 青年団
距離と制裁
年齢階梯制度
◇青年の位置の確立へ
山本瀧之助『田舎青年』
大日本連合青年団へ
蓮沼門二
修養団運動
戦後の青年運動
青年の概念のあやふや化
35歳 40歳まで
生産活動への参加
◇明日への道
農民芸術の樹立
<解説>佐野眞一
土に芽生えるもの
昭和38(1963)年に発表
世を新しくするために
佐渡-八珍柿
隅々まで光を
☆「言語学者が政治家を丸裸にする」東照二 文藝春秋 2007年 ① 【再掲載 2012.11】
◇小泉純一郎の魔術
言葉が政治を動かす
「私小泉も愛する皆さんのため」
魔術の種は夫婦の会話にある
① リポート・トーク
② ラポート・トーク
極北の分かりにくさ
竹下登の修辞学
◎ 学者のように分かりにくい渦巻きスタイル
会話の協調原理
① 質
② 量
③ 関連性
④ 話し方
郵政選挙圧勝の秘密は「疑問形」にあり
小泉
= ラポート・トークの政治家
漲る気迫,セリフをためる,疑問形を使う
「国民の皆さんに聞いてみたい」「なぜ」の繰り返し
◎ 素人の言葉を使った政治のプロ
善悪二言論で国民を巻き込む
「~ます形」と「~だ形」
ウチを演出する
フレーミングの力
◇安倍晋三の馬脚
国会所信表明演説
安倍の短い文節数 ←→ ダントツの長さは橋本龍之介
文末表現から首相診断
◎ 消えゆく「~あります」
小泉を徹底研究していた安倍晋三
「~します」
明快で斬新なイメージ
安倍のカタカナ戦略
◎ 安倍式
① 「あります」を失わない
② 「~します」の多用
③ カタカナ語の多用
顔を上げて話してほしい
37回もの「改革」(小泉)眼中に徴収なし
原稿のない即興の答弁を分析すると
がらりと変わった安倍
- 答弁では「あります。「あります」「ございます」多用
◎ 疑問形の小泉 対 「ございます」の安倍
演説と答弁の開き