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「どの子も伸びるさかのぼり指導のアイデア」深沢英雄 小学館 2005年 ④(最終) /「日本人はなぜ大災害を受けとめることができるのか」大石久和 海竜社 2011年 ⑤(最終)【再掲載 2016.5】 [読書記録 教育]

今回は、3月13日に続いて深沢英雄さんの、
「どの子も伸びるさかのぼり指導のアイデア」の紹介4回目 最終です。


20年前の本ですが、参考になることがたくさんあります。



今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「基礎計算チェック」
- 子どもたちの実態を簡単に知ることができるプリントでした。


・「百ます計算を使った計算さかのぼり指導法 は、まず10題、20
  題から。時間は計らず、まずは満点目指して」
- 10ます、20ますから始め、ほめて励ましてやる気が出るように
 することが大切だと感じます。


・「子どもに合わせてスモールステップ」


・「文章題ができる6つの方法」
- 低学年から「わたかず」式指導に取り組むことが有効でした。



もう一つ、再掲載になりますが、大石久和さんの
「日本人はなぜ大災害を受けとめることができるのか」⑤を載せます。






☆「どの子も伸びるさかのぼり指導のアイデア」深沢英雄 小学館 2005年 ④(最終)

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<さかのぼり指導「計算」>
◇計算力の実態把握
基礎計算チェック 
   5枚 
     ① たし算100問 
     ② ひき算100問 
     ③ かけ算100問
     ④ わり算A型100問(かけ算の逆の問題)
⑤ わり算C型100問(余り・繰り下がりがある)

  各学年の問題   
    各学年10問ずつ
5年なら1年~4年まで(前学年まで)

  集計 
    基礎計算 
    クラス名簿に正当数とタイム
→ 2つを分析


◇計算さかのぼり指導
1 たし算、ひき算、かけ算さかのぼり指導
百ます計算は万能薬ではない  
      習熟に効果
百ます計算の効果
① 計算力アップ
② 自信がつく
③ 脳が活性化される 
         ◎ 昨日の自分より伸びている自分 「3分」
百ます計算の特性とは?
1 網羅性  
      2 簡便性  
      3 評価の明確さ  
      4 収れん性
4つの壁 
      ① 繰り上がりのあるたし算 
      ② 繰り下がりのあるひき算
③ かけ算九九       
      ④ 基本わり算
百ます~

2 百ます計算を使った計算さかのぼり指導法
(1) 百ます計算の趣旨説明
(2) 横算でゆっくり計算する
10題、20題から
時間は計らず、まずは満点目指して
   (3) 少ないますでさかのぼり練習する
<10ます><25ます>
慣れたらタイム計測 
           5分間(慣れたら3分間)
(4) 昨日の自分に勝つことを目指す
(5) 左利きの子のために 
         右に数字
百ます計算のポイント 
      ① タイムを取り自分ののびを知る
② 毎日取り組む
③ 目標タイムを目指す
④ 必ず間違いをチェックする
百ます計算でしてはいけない十箇条
① 子どもに説明せず、有無を言わせずやらせる
         ← 基礎を鍛える
      ② 計算が不正確なのに百ます計算をする 
         ← 個別指導
      ③ いきなりたくさんの量とタイムで追い込む
      ④ ときたまにしかやらない
      ⑤ タイムを計るだけで記録しない
      ⑥ ただやらせるだけで、褒めない・励まさない
      ⑦ 答え合わせをしない
      ⑧ 早くできた子が何もしないで待つ 
         ← 読書
      ⑨ 字を読めないほど汚く書く
      ⑩ 速く正確にできているのにやり続ける
    わり算さかのぼり指導   
子どもに合わせてスモールステップ


◇文章題さかのぼり指導
文章題ができる6つの方法
    ① 文章題を音読する
② 文章題を書き写す
    ③ 絵や図を描く
④ 答えを聞いている文に線を引く
    ⑤ 基礎基本の問題をたくさんする
    ⑥ 文章題を作る(作問)






☆「日本人はなぜ大災害を受けとめることができるのか」大石久和 海竜社 2011年 ⑤(最終)【再掲載 2016.5】

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◇これからの日本人に期待すること
 ◎ 大切なのは「自戒」と「自覚」と「自信」をもつこと

  ◎ 情緒主義に陥りやすいことを自覚しよう
       効果の検証や施設費用などの議論が「かわいそう」の前
      にほとんど吹っ飛んでしまう思考性癖

  ◎ 温暖化問題を情緒で見ていないか?

  ◎「暫定主義」的発想からいかに逃れるか 
      地震

  ◎「その場の円満主義」に陥っていないか自戒する 

  ◎ 顔見知り集団パワーを最大限に発揮しよう
      稲盛和夫「アメーバ経営」
    6~7人の小集団に目標を与えて責任をもたせる集団
       利用

  ◎ 変化を尊ぶ文化を大切にする

  ◎ 人間以外のものを大切にする心に誇りをもつ
  動物の去勢を長い間行わなかった 
      しかし甘さにもつながる

  ◎ これからは他者の存在を認める文化が重要になる
  日本人 
       ~ 水の循環

  ◎ 日本はアイデンティティという概念をもたない
      日本人であることの強さも弱さもある   

  ◎ 日本語力と英語力を鍛えよう
      英語化できる日本語

  ◎ わたしたちは大きな変革の時代に生きている

  ◎「新しい認識」を獲得した時代に生きるということ

  ◎ グローバル時代に「世界の中の日本」を知る大切さ


◇おわりに 
  「日本人として世界感覚を獲得する」


◇大石久和(著者)
  昭和20年兵庫県生 京都大学大学院光学研究科修了 
  建設省道路局長 
   → 国土交通省技監
     → (財)国土技術研究センター理事長

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