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「日本がわかる思想入門」長尾剛 新潮社 OH文庫 2000年 ④ [読書記録 一般]

今回は 2月1日に続いて、長尾剛さんの
「日本がわかる思想入門」、4回目の紹介です。



出版社の案内には、


「ヨーロッパ哲学だけが人類の思想・哲学のすべてではない。古代から、中世、近世、近
代まで、各時代の日本思想にこそ、知的発見の楽しみが満ち溢れている。先賢に学ぶ40
のニッポン・オリジナル。」


とあります。



今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「神社神道と民俗神道がある」


・「当時の平安貴族の一般的な物事の考え方
= 人としての正しい社交とはそれに見合った金品でなければ成り立たない」


・「中華思想 - 壮絶な自己肯定・他者排斥思想」






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☆「日本がわかる思想入門」長尾剛 新潮社 OH文庫 2000年 ④

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◇神仏習合を合理化した本地垂迹説

□「神さま仏さま助けてください」

 神と仏は同格
  - 共に仲良く崇拝する対象


 神道の特殊性 
  - 教祖がいない、教典がない 

ローカルな「民族宗教」

神社神道と民俗神道がある





□神仏習合「本地垂迹説」(平安時代)

「仏が日本の人々を救うため神の姿に変身してこの国に現れていた」

= 神は仏の仮の姿


 神さまの正体 ~ 阿弥陀仏と観音菩薩が多い
天台宗 山王一実神道

  真言宗 両部神道





□鎌倉時代 

 反本地垂迹思想  

 伊勢神道 = 仏こそ神の仮の姿





□室町時代

 唯一神道

「儒教は枝葉,仏教は花実,そのすべてを支える根幹が神道だ!」





□江戸時代 

 垂加神道 復古神道

  仏教を否定的に見ている





□日本人 

 固有の土着信仰である神道と、魅力的な外来宗教の仏さまを何とか共存させようと工夫
した

 「旧思想と新思想の融合」 = 日本思想の懐の深さ









◇女性による女性のための平安貴族文化

□仮名  

 女性のプライベート文章に

漢字「男手」 仮名「女手」

女房 房を与えられたキャリアウーマン
貴族子女教育、伝達係、雑務





□清少納言(966?~1025?)

 下級貴族・清原元輔の娘

 28歳で第66代一条天皇中宮定子のもとで10年間女房

「枕草子」当時の平安貴族の一般的な物事の考え方

  = 人としての正しい社交とはそれに見合った金品でなければ成り立たない

中華思想 - 壮絶な自己肯定・他者排斥思想





□紫式部(978?~1014?)

 藤原為時の娘 

 28歳で第66代一条天皇中宮・彰子のもとで女房

 漢籍を文学として吸収していた 

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