大村はまさんはこんなことを ⑤-「教師大村はま96歳の仕事」小学館 2003年 (1) /「日の沈む国へ」色川大吉 小学館 2001年 ②(最終) 【再掲載 2012.4】 [読書記録 教育]
今回は、6月 1日に続いて、大村はまさんの
「大村はまさんはこんなことを」の紹介 5回目です。
「教師大村はま96歳の仕事」としては1回目です。
出版社の案内には、
「プロとして『教えること』を厳しく追求し、膨大なエネルギーをもって展開してみせた、
生涯現役教師・大村はま96歳の1年間の発言と軌跡を集成。」
「国語の教師生活52年。徹底して子どもを見すえた大村の実践は、自主的な学びが称揚
される時代にあって、教えることの真髄として、今再び広く注目を浴びている。96歳
の1年間の講演と仕事をまとめる。講演CD付き。」
とあります。
テストについての説明、大変参考になります。
もう一つ、再掲載となりますが、色川大吉さんの
「日の沈む国へ」②を載せます。
書かれてから20年、タイトルの響きの重さが増してきたように思います。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。

<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆大村はまさんはこんなことを ⑤-「教師大村はま96歳の仕事」小学館 2003年 (1)

◇国語の力と、その力を計ることと、テストとは、どういうことだろう。
今、こうして、学習している力、席について、ある程度の姿勢をくずさないでいる、聞
いている、見ている、考えている、書いている 。
そういうカは、けさ食べた、あるいは、きのう食べたものが、ふしぎな、生命に生かさ
れて、エネルギーになっていることは、わかる(もし、きのうもけさもなにも食べなかっ
たらとても今、こうしてはいられないもの)が、その食べた何が、どの力になっているか
なんて言えない。
そんなことはわからない。
いろいろのものが、すっかり一つになって、全然ちがった力になってしまっている。
たまごは聞くカに、パンは考える力に、なんて、考えることもできない。
ことばの力もこれに似ている。ことばは、人間の、人間としてのもとの力であるから。
ことばを持っていることは、人間のしるし、というような基本の力であるから。
いろいろなことばの生活、聞いたり話したり読んだり書いたり、いろいろなことをして
いるあいだについてくることばの力、しかしそれを、これを書いたからこの力、これを読
んだからこの力と、ろこつに、じかにあらわれない、言えない。
聞いたり話したり読んだり書いたりさまざまにことばを使っているあいだに、確かにこ
とばの力は伸びている、増している。それをある計り方で計ってみる試みの一つにテスト
がある。
Aということを学び、Aということがわかったか、というテストとはちがうのである。
AもBもCもDもEも学んで、Ⅹということばの力がどのくらいかな、と計るといっ
てもよい。
◇国語科テストについて (注・テスト日の前に配ります)
1 問題は、とじてあります。左下のすみのところに、(1)(2)とページが書いてあり
ます。配られたら、そこを調べなさい。
もし、ぬけていたりしたら監督の先生に申し出なさい。
まず、そういうことはないと思いますが。
終わりには終と書いてあります。
もし、全部で5枚なら(5)終と、書いてあります。
もし、多かったら、((2)が2枚あったりしたら)そのままにしなさい。とりかえる
必要はありません。
2 質問は、いっさいしないこと。問題の意味が、読んでわかることもテストのうちです
から、よく考えて書くこと。
たとえ、わからなくても、質問しないこと、国語のばあいは。
3 もし、プリントが消えていて読めなかったら、先生のところに持っていって、別のと
かえてもらいなさい。
そろえてとじるとき、一枚ずつ見ていますから、めったにそういうことはないと思い
ます。
4 答えは、すべて、答案用紙に書くのです。
問題は出しませんから、あとで写そうなどと思っていて、時間がなくなると、せっか
くの答えを出すことができなくなります。
5 答案用紙に、名前を忘れないよう。
書いてないのは減点します。
姓だけでなく。書いてみなさい。
一年A組 (35) 大野弥千代
6 こい鉛筆で、はっきり書くこと。
あまりうすくて、はっきり見えないのは×になります。
漢字の読み書きも、はっきりしないのは、×になります。
7 「開会のことば」を出します。
このあいだ配ったてびきをよく勉強しなさい。
天気などは、テストの日の天気のことにしなさい。
「けさ、国語発表会だとして、書いてみなさい」と、問題を出します。
話すとおりに書きなさい。
次のような点について採点します。
○内容がゆたか
○文脈のねじれがない。
○きちんとした話しことば
○てびきに、こういう言い方はいけないということが注意してある。
(後略)
☆「日の沈む国へ」色川大吉 小学館 2001年 ②(最終) 【再掲載 2012.4】
<出版社の案内>
戦争体験をもつ近代史家で、市民運動にもかかわった著者は、現在、学会や大学の第一線
から離れ、八ヶ岳山麓の山中に独居する。世紀の峠を越えたいま、20世紀波乱の人生へ
の思索を深めつつ、高度成長期を経て世紀末にいたる日本の歩みをふり返り、身近なテー
マやエピソードを通して世相批評を展開、問題の根源を掘りさげる。 辛らつな「時評・
直言」にはじまり、著者の体験からにじみでる人生論や老いの生き方をつづった「林中独
語」、そして多彩な「世相探検」の三部構成。民衆史という新しい分野を拓き、自分史運
動にとりくんできた著者ならではの視点から、一人ひとりの歴史認識や時代とのかかわり
方を問いかける。

◇生命の限界に挑む人たち
□植村直己(1941~1984)
「植村の新鮮さは成功の初記録を競い合うことにはなく、厳冬期にとか単独でとか自分の
行動により厳しい条件を課して『個人の人間がどこまで困難に打ち克つことができるか
限界を試みた』点にある」(本田勝一)
□西川一三『秘境西域八年の潜行』
「至誠以外に異民族の中で生きて行く方法はなかった」
-『西蔵漂泊』江本嘉仲
◇文士
□司馬遼太郎
- 日露戦争のあとの日本を軽蔑した
↑↓
□松本清張
低所からの視点
◇銀河鉄道展望台
□韮崎の穂阪の丘
宮沢の親友・保坂嘉内
一生を農学に
◇林清継
□山梨が生んだ抵抗の作家
『骨踊り』
◇黒澤映画の国際性
□作品の娯楽性と芸術性
◇司馬史観に意義あり
□殆ど日本人にのみ
一兵士や一人民の視点がない英雄史観
◇八ヶ岳 大泉図書館
□村の「実験図書館」
自動貸し出し・返却機2台
夜間入退館用磁気カード
夜10時まで
「ことばの資料館」
方言コーナー
◇シンデレラ型の少女たち
□金原克範『子の名前のつく子は頭がいい』
「子」による違いが生まれるのは1980年代以降
∥
◎ 親の生き方や情報受容の仕方に規定される
□金原氏
1964年生 = メディア第二世代
「ヤマトナテデシコ」型
現実に立脚
情報を積極的に生かすリアリスト
「シンデレラ」型
想像の世界 情報のインプットのみ消費し楽しむ
= 多数派 ~ 親は第一世代
◇山梨学
□山梨学の勧め - 地方学
沖縄学 アイヌ学 出雲学 熊野学 信濃学 東北学
□信州人
- 教育熱心、読書好き、外国かぶれ→好奇心
◇96歳現役・三浦敬三
□仕事としてのスキー
北海道大学 → 青森営林署
雪の研究 - 山スキー技術の向上
□スキーのサムライ魂
早くから目標を決め努力の人
「大村はまさんはこんなことを」の紹介 5回目です。
「教師大村はま96歳の仕事」としては1回目です。
出版社の案内には、
「プロとして『教えること』を厳しく追求し、膨大なエネルギーをもって展開してみせた、
生涯現役教師・大村はま96歳の1年間の発言と軌跡を集成。」
「国語の教師生活52年。徹底して子どもを見すえた大村の実践は、自主的な学びが称揚
される時代にあって、教えることの真髄として、今再び広く注目を浴びている。96歳
の1年間の講演と仕事をまとめる。講演CD付き。」
とあります。
テストについての説明、大変参考になります。
もう一つ、再掲載となりますが、色川大吉さんの
「日の沈む国へ」②を載せます。
書かれてから20年、タイトルの響きの重さが増してきたように思います。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。

<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆大村はまさんはこんなことを ⑤-「教師大村はま96歳の仕事」小学館 2003年 (1)
◇国語の力と、その力を計ることと、テストとは、どういうことだろう。
今、こうして、学習している力、席について、ある程度の姿勢をくずさないでいる、聞
いている、見ている、考えている、書いている 。
そういうカは、けさ食べた、あるいは、きのう食べたものが、ふしぎな、生命に生かさ
れて、エネルギーになっていることは、わかる(もし、きのうもけさもなにも食べなかっ
たらとても今、こうしてはいられないもの)が、その食べた何が、どの力になっているか
なんて言えない。
そんなことはわからない。
いろいろのものが、すっかり一つになって、全然ちがった力になってしまっている。
たまごは聞くカに、パンは考える力に、なんて、考えることもできない。
ことばの力もこれに似ている。ことばは、人間の、人間としてのもとの力であるから。
ことばを持っていることは、人間のしるし、というような基本の力であるから。
いろいろなことばの生活、聞いたり話したり読んだり書いたり、いろいろなことをして
いるあいだについてくることばの力、しかしそれを、これを書いたからこの力、これを読
んだからこの力と、ろこつに、じかにあらわれない、言えない。
聞いたり話したり読んだり書いたりさまざまにことばを使っているあいだに、確かにこ
とばの力は伸びている、増している。それをある計り方で計ってみる試みの一つにテスト
がある。
Aということを学び、Aということがわかったか、というテストとはちがうのである。
AもBもCもDもEも学んで、Ⅹということばの力がどのくらいかな、と計るといっ
てもよい。
◇国語科テストについて (注・テスト日の前に配ります)
1 問題は、とじてあります。左下のすみのところに、(1)(2)とページが書いてあり
ます。配られたら、そこを調べなさい。
もし、ぬけていたりしたら監督の先生に申し出なさい。
まず、そういうことはないと思いますが。
終わりには終と書いてあります。
もし、全部で5枚なら(5)終と、書いてあります。
もし、多かったら、((2)が2枚あったりしたら)そのままにしなさい。とりかえる
必要はありません。
2 質問は、いっさいしないこと。問題の意味が、読んでわかることもテストのうちです
から、よく考えて書くこと。
たとえ、わからなくても、質問しないこと、国語のばあいは。
3 もし、プリントが消えていて読めなかったら、先生のところに持っていって、別のと
かえてもらいなさい。
そろえてとじるとき、一枚ずつ見ていますから、めったにそういうことはないと思い
ます。
4 答えは、すべて、答案用紙に書くのです。
問題は出しませんから、あとで写そうなどと思っていて、時間がなくなると、せっか
くの答えを出すことができなくなります。
5 答案用紙に、名前を忘れないよう。
書いてないのは減点します。
姓だけでなく。書いてみなさい。
一年A組 (35) 大野弥千代
6 こい鉛筆で、はっきり書くこと。
あまりうすくて、はっきり見えないのは×になります。
漢字の読み書きも、はっきりしないのは、×になります。
7 「開会のことば」を出します。
このあいだ配ったてびきをよく勉強しなさい。
天気などは、テストの日の天気のことにしなさい。
「けさ、国語発表会だとして、書いてみなさい」と、問題を出します。
話すとおりに書きなさい。
次のような点について採点します。
○内容がゆたか
○文脈のねじれがない。
○きちんとした話しことば
○てびきに、こういう言い方はいけないということが注意してある。
(後略)
☆「日の沈む国へ」色川大吉 小学館 2001年 ②(最終) 【再掲載 2012.4】
<出版社の案内>
戦争体験をもつ近代史家で、市民運動にもかかわった著者は、現在、学会や大学の第一線
から離れ、八ヶ岳山麓の山中に独居する。世紀の峠を越えたいま、20世紀波乱の人生へ
の思索を深めつつ、高度成長期を経て世紀末にいたる日本の歩みをふり返り、身近なテー
マやエピソードを通して世相批評を展開、問題の根源を掘りさげる。 辛らつな「時評・
直言」にはじまり、著者の体験からにじみでる人生論や老いの生き方をつづった「林中独
語」、そして多彩な「世相探検」の三部構成。民衆史という新しい分野を拓き、自分史運
動にとりくんできた著者ならではの視点から、一人ひとりの歴史認識や時代とのかかわり
方を問いかける。

◇生命の限界に挑む人たち
□植村直己(1941~1984)
「植村の新鮮さは成功の初記録を競い合うことにはなく、厳冬期にとか単独でとか自分の
行動により厳しい条件を課して『個人の人間がどこまで困難に打ち克つことができるか
限界を試みた』点にある」(本田勝一)
□西川一三『秘境西域八年の潜行』
「至誠以外に異民族の中で生きて行く方法はなかった」
-『西蔵漂泊』江本嘉仲
◇文士
□司馬遼太郎
- 日露戦争のあとの日本を軽蔑した
↑↓
□松本清張
低所からの視点
◇銀河鉄道展望台
□韮崎の穂阪の丘
宮沢の親友・保坂嘉内
一生を農学に
◇林清継
□山梨が生んだ抵抗の作家
『骨踊り』
◇黒澤映画の国際性
□作品の娯楽性と芸術性
◇司馬史観に意義あり
□殆ど日本人にのみ
一兵士や一人民の視点がない英雄史観
◇八ヶ岳 大泉図書館
□村の「実験図書館」
自動貸し出し・返却機2台
夜間入退館用磁気カード
夜10時まで
「ことばの資料館」
方言コーナー
◇シンデレラ型の少女たち
□金原克範『子の名前のつく子は頭がいい』
「子」による違いが生まれるのは1980年代以降
∥
◎ 親の生き方や情報受容の仕方に規定される
□金原氏
1964年生 = メディア第二世代
「ヤマトナテデシコ」型
現実に立脚
情報を積極的に生かすリアリスト
「シンデレラ」型
想像の世界 情報のインプットのみ消費し楽しむ
= 多数派 ~ 親は第一世代
◇山梨学
□山梨学の勧め - 地方学
沖縄学 アイヌ学 出雲学 熊野学 信濃学 東北学
□信州人
- 教育熱心、読書好き、外国かぶれ→好奇心
◇96歳現役・三浦敬三
□仕事としてのスキー
北海道大学 → 青森営林署
雪の研究 - 山スキー技術の向上
□スキーのサムライ魂
早くから目標を決め努力の人