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「井上ひさしと141人の仲間たちとの作文教室」文学の蔵編 本の森 1998年 ⑤ [読書記録 一般]

「わたしたちは本当に悪い国語教育を受けたのです。先生方の責任ではないのです。こ
 の国の方針,それを黙って見ている父母の責任…。私たち父母は責任が重いのです。
 わたしたちは『学校がさあ』と言って嘆きますが,なぜいい学校にしようとしないのか。
 自分の子供が通っている学校をなぜいい学校にしようとしないのか。」




今回は、10月14日に続いて、井上ひさしさんの
「井上ひさしと141人の仲間たちとの作文教室」の紹介5回目です。



出版社の案内には、

「当代一の文章の達人、井上ひさし氏が作文術の極意を伝授。読めばあなたも、日本語免
 許皆伝。作文もエッセイも小論文も、ひさし流ならこんなに簡単に書けるようになりま
 す。」

とあります。


今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「日本の国語教育は全児童生徒はすべて小説家か詩人にするつもりでいる」
- このころよりは変わってきましたが、それがよいのかそうでないのか?


・「日本の国語教育は,まずものをよく見る。その見たことをそのまま書くという仕事
  - これをしっかり教えないといけない」


・「人を批判するとき 欠点をずばずば言う。それでいいところをおしまいに挙げる。(誰
も傷つかない)」


・「次の世代を真剣に育てないといけない」





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☆「井上ひさしと141人の仲間たちとの作文教室」文学の蔵編 本の森 1998年 ⑤ 

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<三時間目-2>

 
◇国語教育

□丸谷才一                              
「日本の国語教育は全児童生徒はすべて小説家か詩人にするつもりでいる」



 日本の国語教育の根本的欠点
    ○芸術鑑賞・文学鑑賞の時間になっている

○ 人の心の動きに焦点が当てられている


 ◎大人にだって無理なことをなぜ子供たちに要求するのか?
   
 ◎感想文より観察文とか報告文を!

→ 「自分の目でどう見えたか」だけ書く

例1 イタリア 「落ち葉の落ちる様子を書きなさい」

例2 「一冊の本を400字に縮めなさい」

↑↓

 

□日本の国語

 ×①  文学的なことばかり

 ×② 「思ったことを書きなさい」
  

◎「日本の国語教育は,まずものをよく見る。その見たことをそのまま書くという仕事
   - これをしっかり教えないといけない」
  


□ヨーロッパ

 ① 数字を勉強しながらこれをどう表現するか


 ② 弁論術
人を批判するとき 欠点をずばずば言う。
    それでいいところをおしまいに挙げる。(誰も傷つかない)

      ↑↓

    日本人は最初に褒めて後でけなす。→不愉快に

 ◎まず欠点 → そして褒める
  


□国語教育で

 ① 観察する 

 ② 要約する 

 ③ 報告する


 
□日本の教育

 ×① もっと言いなさい,もっと見つけなさい

 ×②くだらないことの暗記


  
 わたしたちは本当に悪い国語教育を受けたのです。先生方の責任ではないのです。この
国の方針,それを黙って見ている父母の責任…。私たち父母は責任が重いのです。わたし
たちは「学校がさあ」と言って嘆きますが,なぜいい学校にしようとしないのか。自分の
子供が通っている学校をなぜいい学校にしようとしないのか。

    


□昔 

「ね,さ,よ廃止運動」

 昭和33年
   鎌倉市立越谷小学校が始めた

   →  大人がやった
  


□ 次の世代を真剣に育てないといけない

 まとめ

1 人に分かるように書く


 2 自分の長期記憶を大事にしないといい文章は書けない。


 3 段落という大事な問題
字引・百科事典を側に置く。言葉の出生を尋ねる。




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