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「問われる教育の公共性と教師の役割-教育改革のゆくえ-」 藤田英典(東京大学)( 『教師の現在 教職の未来』教育出版 1999年より) ② /「君が戦争を欲しないならば」高畑勲 岩波ブックレット№942 2015年 ①【再掲載 2017.1】 [読書記録 教育]

今回は、4月1日に続き、藤田英典さんの
「問われる教育の公共性と教師の役割-教育改革のゆくえ-」2回目の紹介です。



出版社の案内には、


「変化しつつある社会の中で、教育の現状と意義を考察する。5では制度的
 な制約のなかで多様な役割を求められる現代の教師の現実を検証し、未来
 の教師像はいかにあるべきかを様々な視点から模索する。」


とあります。



今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「共通教育の揺らぎの4要因
①社会の変化  ②人々の価値観・生活スタイルの多様化
  ③校内暴力、いじめ、学級崩壊等の「教育病理」現象の続発
  ④新自由主義的な政治的潮流と改革至上主義の台頭」


・「情報空間の変容とその帰結に適切に対応することは、今日学校教育が
  直面する重要な課題となっている」


・「情報空間の変容とその帰結に適切に対応する課題に対して臨教審以降
  の教育改革は、教育の個別化・多様化・自由化を促進する方向に対処
  してきた。」



もう一つ、再掲載となりますが、高畑勲さんの
「君が戦争を欲しないならば」①を載せます。
自らの体験があった上で「火垂るの墓」を監督したのだなと感じました。
また、今現在辛いことが起きています。
戦争を欲する人がいることが分かりました。




<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。





☆「問われる教育の公共性と教師の役割-教育改革のゆくえ-」 藤田英典(東京大学)( 『教師の現在 教職の未来』教育出版 1999年より) ②

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◇知識基盤の変容と共通教育の揺らぎ

 義務教育段階における共通教育の是非とその形態



 正当化し推進する根拠

  □四要因 
   ① 社会の変化  
       国際化・グローバル化の進行
       情報コミュニケーション技術革新
       情報空間のクラス化・多様化
       職業世界の多様化・流動化
       生涯学習社会の進展

   ② 人々の価値観・生活スタイルの多様化

   ③ 校内暴力、いじめ、学級崩壊等の「教育病理」現象の続発

   ④ 新自由主義的な政治的潮流と改革至上主義の台頭



  ◎ しかし、これらは学校教育の相対的な問い直しを迫るものではあっても、
必ずしも義務教育段階における共通教育の否定・修正を必要とするもので
   はない。



◇情報空間の地域版の揺らぎ

□学校
  - 青少年に<意味ある知識>を教授・伝達する機関として、その独占
   的な地位を享受してきた。



 1970年代
  <学校内情報空間>と<学校外情報空間>の重層

        ∥

  ◎ すべての子供が一律に接するものではない

  ◎ 文化的志向に従い差異的に関わる空間


  
  ◎ 授業や学校的知識への構えにも反映する
情報空間の変容とその帰結に適切に対応することは、今日
     学校教育が直面する重要な課題となっている。





   この課題に対して臨教審以降の教育改革は、教育の個別化・多様化・
  自由化を促進する方向に対処してきた。


□疑問点

 ① 必ずしも共通教育の重要性が低下してきたと言うことにはらない。
  学校外・情報空間の現状では限定的なもの。


 ② 学校外での経験・興味関心・学力の差が従来あった



 ◎ かつては広範なものだったのに対して、近年学力差や学習に対する
  構えの差が生まれてきた



 ◎ しかも、そうした差の背景にある受験競争や偏差値教育や学歴志向
  を批判しながら、もう一方でそうした差に応じた差異的処遇を<興味・
  関心・個性の多様化に対する対応>と言う大義名分によって正当化し
  ている。


 ③ 国民共通教育の理念や教育の公共性が軽視されている。

むしろ<学校外情報空間>が多元的・差異的であればあるほど、
  また、価値観や生活スタイルが多様化すればするほど共通教育の重要
  性は高まるものと思われる。










☆「君が戦争を欲しないならば」高畑勲 岩波ブックレット№942 2015年 ①【再掲載 2017.1】

<出版社の案内>
「ここで負けるわけにはいきません!」絶叫は、オリンピックの試合でも、
戦争中でも、日本にこだまする。一致団結を求める日本人の同調気質こそ、
もっとも恐るべきもの。この日本気質への最後の歯止めが憲法九条である。
今、漫画映画の世界的カリスマが語る、平和の重さとそのリアリズム。
ナンセンスなことを「ナンセンス」と言うために。
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◇語ってこなかった戦争体験
□人生最大の出来事
 1945.6.29 未明 岡山空襲 1737名

 反戦映画になり得ない「火垂るの墓」

 戦争を始めたがる人
  ○「あんな悲惨な状態にならないためにも戦争をしなければならないので」
  ○「予備を増強しなければならないのだ」

 アメリカなどは何回も何回も戦争をする
   ~ どれ一つ成功しない   


□本当に戦争を防止するものとは
 アメリカのせい
  ~ 無差別攻撃

 大事なことは 
  ○「どうして戦争を始めてしまったのか」
  ○「どうしたら始めないで済むのか」    


□岡山空襲の夜
 当時小4  9歳 


□正しい情報を国民に伝えない政府
 「国民に知らせるべきことを知らせない」
焼夷弾攻撃に対しての唯一の命令は「逃げずに消火しろ」
         ↓
   ◎ 消火活動をした人々がたくさん亡くなった
    
 ※焼夷弾攻撃
  ~ とても消しきれない火種を空からばらまいて木と紙でできた日本の
   都市を焼き尽くそうと言うこと
          ∥
   ◎ 逃げるのが得策だが国は逃げさせたくなかった
          |
   ◎ 国は空襲に立ち向かわせ消火活動をギリギリまで頑張らせる
    しかないと考えた


□火の雨となって降ってくる焼夷弾


□焼夷弾の火が消えた
 バケツ一杯の水
  冷えて消えた


□爆発で負傷した姉
 焼夷弾爆発


□明け方の黒い雨


□死体に覆われた焼け跡を歩く
 京橋で姉の知り合いと出会って東山のお宅に身を寄せる

 たくさんの死体を見ながら自宅へ
  ~ 蒸し焼き状態

 怖くてがたがた


□別れ別れになっていた家族

 翌日家族と再会 
  父は岡山一中の校長(朝日高校)-鳥城(岡山城)上
真っ先に学校へ

 風洞の恐ろしさ


□家族との再会 
 岡山・西川緑道公園 

 西川両岸で強制疎開
  → 建物を強制的に取り壊した


□生き延びることができた奇跡
 ◎アメリカはまず回りを焼いて内側へ人々を追い込んでから中心部を焼いた

 絵:姉・菅原五十鈴さんの絵「岡山の空襲」2011


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