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「戦争と平和 愛のメッセージ」美輪明宏 岩波書店 2005年 /「微を見て以てして明を知る」 イエローハット相談役 鍵山秀三郎 『致知』2005年1月号 【再掲載 2012.9】 [読書記録 一般]

今回は、美輪明宏さんの
「戦争と平和 愛のメッセージ」を紹介します。



出版社の紹介には


「『正義の戦争なんて,ありゃせんのですよ』戦中・戦後を経験し,時代の変
化と不変の真理を見据えてきた著者が、不穏な雰囲気を増す現代日本社会に
警鐘を鳴らす.人間が平和に,よりよく生きるために必要なのは,真の教養,
文化,そして愛――.心に染みる言葉の数々を,美しい装いの本でお届けし
ます」

 
とあります。



本日紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「正義の戦争なんてありゃせんのです」


・「 一番教育をし直さないといけないのは中高年
   物欲、性欲、食欲、名誉欲」


・「時代の流れは王権から庶民へ」


・「我が身のこととして考える」



もう一つ、再掲載になりますが、鍵山秀三郎さんの
「微を見て以てして明を知る」を載せます。




<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。





☆「戦争と平和 愛のメッセージ」美輪明宏 岩波書店 2005年

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◇美輪明宏
 1935年 
    長崎生 国立音大附属高校中退 
 
  1957年
    「メケメケ」  
    「ヨイトマケの唄」


◇戦争の正体
  戦争とはあなたの愛する人が死ぬということです

  戦時中は理不尽で悲惨なことばかりでした


◇戦前の不条理な価値観
  封建制度の価値観

  用心棒に経営を任せた日本
    軍人は用心棒  

 「敵国アメリカ」が「アメリカ様」に

  正義の戦争なんてありゃせんのです

 戦争はアメリカの基幹産業
  ヒットラーを突いたのは鉄鋼業のクルップ財団
    ブッシュとカーライルグループ 
  ブッシュの祖父がナチスのスポンサー
      父ブッシュはカーライルのセールスマン

 一番悪いのは国民です

必要なのは真の教養
一番教育をし直さないといけないのは中高年
     物欲、性欲、食欲、名誉欲
 
 時代の流れは王権から庶民へ
 
 日本は人こそ資源
 
 文化こそがなしえること
 
 文化の力を政治に生かす
 
 歌で闘う  
  我が身のこととして考える







☆「微を見て以てして明を知る」 イエローハット相談役 鍵山秀三郎 『致知』2005年1月号 【再掲載 2012.9】

◇文明の進歩で失われたもの

 人は皆、価値ある仕事を求め続けてきました。絶えずいまよりも価値が高く
て意義のある仕事を目指してきたことによって、過酷な労働から逃れることが
可能となり、少ない労働で質の高いものをたくさん生み出せるようになりまし
た。


 そのおかげで快適な暮らしも手に入れることができました。


 特にこの半世紀の間には、質、量ともに予想をはるかに超える向上を果たし
ました。私も大いにその恩恵を受けている一人です。


 かつては東京から大阪まで十時間以上もかかり、しかも混雑する車内ではな
かなか席に腰かけることもできず、立ち通しで往復したものでした。


 地を這うようにして生きてきた私にとっては、普段からこのようなことは当
たり前のことでしたので、遠いところへも腰をかけて短時間で往復できるよう
ないまの社会は、実に快適でありがたいことばかりです。


 しかし、文明の急速な発達によって失われたものも少なくありません。


 機械文明の発展過程を知らない世代から、すべてのものがあって当たり前、
少しでも欠ければ耐えられないという風潮が芽生え、人々の穏やかな心と暮ら
しが損なわれていきました。


 忍耐心を失った人はすべての恩恵を受け尽くし、使い切ってもまだ足りず、
絶えず不満を募らせていきます。


 文豪幸田露伴が遺した三福説「惜福・分福・植福」とは、およそ正反対の生
き方となりました。




◇絶対安心の世界を実現するために

 かつては、自分のことより子孫のこと、いまのことより未来のことを大切に
してきた日本民族が、子孫のことよりいまの自分、未来の安心よりいまの快適
さを求めるようになりました。


 この風潮が高じた結果、国益より自分の住む地域益が優先されるようになり
ました。


 国益を第一の目的として行われるはずの市町村合併は、地域益が最重要条件
になり、百年の大計が成り立たないのは周知の事実です。


 官庁でも国益よりも省益や組織益が優先され、それを主張し守ることを仕事
としている人も少なくありません。


 この傾向はますます強くなり地域益より一家族の益、さらに家族の中にあっ
てさえ一人の益のほうが優先される傾向が強くなりました。


 人々の求める益の範囲が狭くなり、将来よりいまというように時間が短くな
るにつれて考え方が刹那的になり、社会が乱れていくのは、当然の成り行きで
ありましょう。


 自分の快だけを求める人は、周囲の人を幸せにすることはできず、家族さえ
守ることができません。


 また、目先の快のみを求める人が将来幸せでありたいと願っても、それは儚
い望みでありましょう。


 日本はいま、金銭で量れる経済上の物差しだけでもって、よくなっていると
言われていますが、それはただ.一面から観測したに過ぎず、総合的な見地か
らすれば、よくなっているとは到底言えません。


 中国の戦国時代に著された『韓非子』に、「微を見て以てして明を知る」と
あります。


 わずかな兆候を見て将来を見通すとすれば、残念ながらいまの日本人の暮ら
しや仕事の仕方、仕草や装いなどから、明るい未来は予測しがたいと言わざる
を得ません。


 現代の政治経済のリーダーは、社会現象から、どのような予測しているので
しょうか。
 

 日本の将来だけを明るくするのではなく、地球に住む生物がいつまでも生き
続けられるように配慮をして、何でも採り尽くさない、使い尽くさないという
発想に従ってこそ、絶対安心の世界は開けてくると思います。

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