「大人のための修学旅行 奈良の歴史」武光誠 河出書房新社 2002年 ⑩ / 藤森徹「よい教師の必要条件」【再掲載 2012.9】 [読書記録 一般]
今回は、6月19日に続いて武光誠さんの
「大人のための修学旅行 奈良の歴史」の紹介 10回目です。
出版社の紹介には
「学生時代に奈良を訪れたが、日本史の流れをしっかりふまえて旅することが
できたら……大和朝廷から天平文化まで、この国の成り立ちが名所旧跡を通
して理解できる『読む修学旅行』の本。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「北極星を表す漢語『天皇』を日本の君主の称号とした
『大王』の名が中国の皇帝より下位にあることを嫌った」
・「貴族による合議制の太政官制度としたのは天皇専制でなく貴族政治を指向
したことによる」
・「持統天皇は飛鳥岡で火葬された。天皇火葬の最初の例となった。持統天皇
の仏教思想の表れか」
・「キトラ古墳の壁画に見る中国文化への憧れ」
もう一つ、何度目かの再掲載になりますが、藤森徹さんの
「よい教師の必要条件」を載せます。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「大人のための修学旅行 奈良の歴史」武光誠 河出書房新社 2002年 ⑩
◇天武・持統が築いた律令制度と藤原京(2)
□国家仏教を指向する大規模な官寺 [大官大寺跡]
舒明天皇ゆかりの地
藤原京内-雷丘
北方畑中 大官大寺跡
「大官大寺跡」関布
舒明天皇 岡本宮 後岡本宮 百済大寺
移築を繰り返して平城京へ
百済大寺
… 舒明系王族 皇極、斉明、天智の厚い保護
国内一の寺院として隆盛
紀寺跡
□藤原京に至る過渡期の都宮 [飛鳥浄御原宮跡]
こころのふるさと飛鳥への回帰
北極星を表す漢語「天皇」を日本の君主の称号とした
「大王」の名が中国の皇帝より下位にあることを嫌った
中央と地方に新たな官職
水田地を開発して建設
貴族による合議制の太政官制度
天皇専制でなく貴族政治を指向
飛鳥資料館
□古代の巨大工房跡 [飛鳥池遺跡]
金銀銅の工房
法興寺に関係する工房か?
日本最古の貨幣
謎の冨本銭
天武朝「冨本銭」
岡寺
□仏教の普及で小型化する古墳 [天武・持統天皇陵]
簡素化していく末期の古墳
檜隈大内陵
646年「薄葬令」
→ 王族でも大型の古墳を造れず
天武・持統天皇陵
… 小型ながら贅沢なつくり
※ 八角形
盗掘された天武・持統天皇陵
陵天皇合葬の意図
持統天皇 - 飛鳥岡で火葬
= 天皇火葬の最初の例(持統天皇の仏教思想)
天智天皇
- 4人の娘を天武天皇の妻としている
= 持統天皇が優れた政治感覚発揮
□影から政治を操った東漢氏 [檜隈寺(ひのくまでら)跡]
渡来人東漢氏ゆかりの寺
於美阿志神社境内が檜隈寺跡
阿知使主神夫妻を祀るもの
加耶諸国の一つ安羅から来た
「安羅の人」
→ 「あやのひと」
漢氏
大和集団 - 東漢氏
河内集団 - 西漢氏
発掘された檜隈寺の全貌
天武天皇に分裂させられた東漢氏
東漢氏 → 多くの支族に分裂
|
本拠地に残った集団 = 檜隈氏
坂上田村麻呂(清水寺を興した)は東漢氏の有力な支族出身
高松塚古墳
1972年調査 壁画 18m×5mの円墳
□壁画に見る中国文化への憧れ [キトラ古墳]
すぐれた絵師による壁画
謎の星図と被葬者との関係
天文学
百済王家の墓か?
7世紀半ば、日本に亡命し百済王の姓
→ 貴族として天皇に仕える
岩屋山古墳
□平城遷都で完成した古代国家の全貌
中国を手本とした奈良の都の完成
江戸末期まで続く制度の完成
貴族の生活の中国化
701年「大宝律令」中国風政治体制 律令制
国衙の行政組織
~ 江戸時代まで
☆藤森徹「よい教師の必要条件」【再掲載 2012.9】
◇はじめに
「教師力を向上させる教員評価」
新井郁男(上越教育大学名誉教授) 『教育展望』
教師自体
① 指導力
② 主観的期待
③ 助言への開かれた心
④ 変容への指向性
⑤ 教科に関わる知識
⑥ 経験
指導力を構成する要素
① 生徒のニードの診断力
② 授業の計画力
③ 生徒への情報提示力
④ 発問力
⑤ 学習の評価力
⑥ 学級経営力
◇小学校教師(指導力)の必要条件 五官で 藤森徹先生
1 子供の長所・良さを見抜く目,危険箇所を察知する目を持っていること
□ しぐさや目の動き,表情から,考えていることや心の変化を読み取ることが
できる。
□ 小さな良さも見落とさないで,ほめたり認めたりすることができる。
□ どこでどうつまずいたかを見極めることができる。
□ 子どもたちの友達関係(人間関係)を見抜くことができる。
2 子供の悩み・つぶやき・考え方を聞き落とさない耳を持っていること
□ 考え方を最後までしっかり聞くことができる。
□ 話に相槌を打ちながら聞くことができる。
□ 悩みを親身になって聞くことができる。
3 子供の心に残る(食い入る)話ができる口を持っていること
□ 簡潔で的確な発問をすることができる。
□ 心に響く説話をすることができる。
□ 魅力的な読み聞かせ・朗読をすることができる。
□ 自力解決させるように的確な助言,言葉がけができる。
(つまずき,性格に対応)
□ 的を射た褒め言葉がよく出る。(褒め上手)
4 子どもに分かりやすい板書や,よい表れを書き言葉にする手を持っている
こと
□ 子どもたちにチョークの先が見えている板書をすることができる。
□ 板書を読ませたり示したりするとき,必ず指示棒を使用している。
□ テストの丸付けは「の」の字にならないように○を付けることができ
る。
5 子どもが常に見える位置に移動できる足を持っていること
□ 学級全体が視野に入るような位置に立つ努力をしている。
(運動場や体育館での立ち居振る舞いを見れば分かる)
□ 前列の子どもが見上げて聞くことのないように立ち位置を考えている。
□ 呼びつけるのではなく,子どもの傍らに足を持って行く。
※6は略
◇自己研鑽のための5官(1から6のための)
(1) 本や新聞を読む目,先輩の技を盗む目を持っていること
□ 指導要領総則や教科書の解説書を読んでいる。
□ 教育専門書を読んでいる。
(得意とする教科,学級経営,教育月刊誌など)
□ 一般書は月一冊は読んでいる。
□ 教育に関係するニュースや特集,投書欄は必ず読んでいる。
□ 新聞の一面下段の天声人語,大自在等のコラム欄を読んでいる。
□ 子どもに読ませたい本,子どもが読んでいる本を読んでいる。
(子どもが読んでいる漫画も…)
(2) 先輩や同僚の話を聞く耳,保護者や地域住民の声を聞く耳を持っているこ
と
□ 知らないこと,疑問に持っていることなどは進んで聞くことにしてい
る。
□ 分かっている内容でも聞いて深めていく努力をしている。
(藤森先生持論・耳学問)
□ 保護者や住民の声がキャッチできるアンテナ(耳)を持っている。
(3) 自分の考えを述べたり,質問したりする口を持っている。
□ 自分の考えを確かめるために進んで発言しようと努力している。
□ 保護者会や全校集会では,原稿を書いてから発言している。
(4) 自分の考えや参考になる考えを記録する手を持っている。
□ 記録の仕方やファイルの仕方を工夫している。
(活用しやすいように 項目を決めて)
□ テスト問題,評価問題,ドリル問題など自分の手で作成している。
□ 記録した後に,必ず自分の考えを書くことにしている。
□ 月に1度は資料や書類を整理し直したり消却したりしている。
□ 一日の反省記録として毎日日記を付けている。
※(5)(6)(7)は略
「大人のための修学旅行 奈良の歴史」の紹介 10回目です。
出版社の紹介には
「学生時代に奈良を訪れたが、日本史の流れをしっかりふまえて旅することが
できたら……大和朝廷から天平文化まで、この国の成り立ちが名所旧跡を通
して理解できる『読む修学旅行』の本。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「北極星を表す漢語『天皇』を日本の君主の称号とした
『大王』の名が中国の皇帝より下位にあることを嫌った」
・「貴族による合議制の太政官制度としたのは天皇専制でなく貴族政治を指向
したことによる」
・「持統天皇は飛鳥岡で火葬された。天皇火葬の最初の例となった。持統天皇
の仏教思想の表れか」
・「キトラ古墳の壁画に見る中国文化への憧れ」
もう一つ、何度目かの再掲載になりますが、藤森徹さんの
「よい教師の必要条件」を載せます。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「大人のための修学旅行 奈良の歴史」武光誠 河出書房新社 2002年 ⑩
◇天武・持統が築いた律令制度と藤原京(2)
□国家仏教を指向する大規模な官寺 [大官大寺跡]
舒明天皇ゆかりの地
藤原京内-雷丘
北方畑中 大官大寺跡
「大官大寺跡」関布
舒明天皇 岡本宮 後岡本宮 百済大寺
移築を繰り返して平城京へ
百済大寺
… 舒明系王族 皇極、斉明、天智の厚い保護
国内一の寺院として隆盛
紀寺跡
□藤原京に至る過渡期の都宮 [飛鳥浄御原宮跡]
こころのふるさと飛鳥への回帰
北極星を表す漢語「天皇」を日本の君主の称号とした
「大王」の名が中国の皇帝より下位にあることを嫌った
中央と地方に新たな官職
水田地を開発して建設
貴族による合議制の太政官制度
天皇専制でなく貴族政治を指向
飛鳥資料館
□古代の巨大工房跡 [飛鳥池遺跡]
金銀銅の工房
法興寺に関係する工房か?
日本最古の貨幣
謎の冨本銭
天武朝「冨本銭」
岡寺
□仏教の普及で小型化する古墳 [天武・持統天皇陵]
簡素化していく末期の古墳
檜隈大内陵
646年「薄葬令」
→ 王族でも大型の古墳を造れず
天武・持統天皇陵
… 小型ながら贅沢なつくり
※ 八角形
盗掘された天武・持統天皇陵
陵天皇合葬の意図
持統天皇 - 飛鳥岡で火葬
= 天皇火葬の最初の例(持統天皇の仏教思想)
天智天皇
- 4人の娘を天武天皇の妻としている
= 持統天皇が優れた政治感覚発揮
□影から政治を操った東漢氏 [檜隈寺(ひのくまでら)跡]
渡来人東漢氏ゆかりの寺
於美阿志神社境内が檜隈寺跡
阿知使主神夫妻を祀るもの
加耶諸国の一つ安羅から来た
「安羅の人」
→ 「あやのひと」
漢氏
大和集団 - 東漢氏
河内集団 - 西漢氏
発掘された檜隈寺の全貌
天武天皇に分裂させられた東漢氏
東漢氏 → 多くの支族に分裂
|
本拠地に残った集団 = 檜隈氏
坂上田村麻呂(清水寺を興した)は東漢氏の有力な支族出身
高松塚古墳
1972年調査 壁画 18m×5mの円墳
□壁画に見る中国文化への憧れ [キトラ古墳]
すぐれた絵師による壁画
謎の星図と被葬者との関係
天文学
百済王家の墓か?
7世紀半ば、日本に亡命し百済王の姓
→ 貴族として天皇に仕える
岩屋山古墳
□平城遷都で完成した古代国家の全貌
中国を手本とした奈良の都の完成
江戸末期まで続く制度の完成
貴族の生活の中国化
701年「大宝律令」中国風政治体制 律令制
国衙の行政組織
~ 江戸時代まで
☆藤森徹「よい教師の必要条件」【再掲載 2012.9】
◇はじめに
「教師力を向上させる教員評価」
新井郁男(上越教育大学名誉教授) 『教育展望』
教師自体
① 指導力
② 主観的期待
③ 助言への開かれた心
④ 変容への指向性
⑤ 教科に関わる知識
⑥ 経験
指導力を構成する要素
① 生徒のニードの診断力
② 授業の計画力
③ 生徒への情報提示力
④ 発問力
⑤ 学習の評価力
⑥ 学級経営力
◇小学校教師(指導力)の必要条件 五官で 藤森徹先生
1 子供の長所・良さを見抜く目,危険箇所を察知する目を持っていること
□ しぐさや目の動き,表情から,考えていることや心の変化を読み取ることが
できる。
□ 小さな良さも見落とさないで,ほめたり認めたりすることができる。
□ どこでどうつまずいたかを見極めることができる。
□ 子どもたちの友達関係(人間関係)を見抜くことができる。
2 子供の悩み・つぶやき・考え方を聞き落とさない耳を持っていること
□ 考え方を最後までしっかり聞くことができる。
□ 話に相槌を打ちながら聞くことができる。
□ 悩みを親身になって聞くことができる。
3 子供の心に残る(食い入る)話ができる口を持っていること
□ 簡潔で的確な発問をすることができる。
□ 心に響く説話をすることができる。
□ 魅力的な読み聞かせ・朗読をすることができる。
□ 自力解決させるように的確な助言,言葉がけができる。
(つまずき,性格に対応)
□ 的を射た褒め言葉がよく出る。(褒め上手)
4 子どもに分かりやすい板書や,よい表れを書き言葉にする手を持っている
こと
□ 子どもたちにチョークの先が見えている板書をすることができる。
□ 板書を読ませたり示したりするとき,必ず指示棒を使用している。
□ テストの丸付けは「の」の字にならないように○を付けることができ
る。
5 子どもが常に見える位置に移動できる足を持っていること
□ 学級全体が視野に入るような位置に立つ努力をしている。
(運動場や体育館での立ち居振る舞いを見れば分かる)
□ 前列の子どもが見上げて聞くことのないように立ち位置を考えている。
□ 呼びつけるのではなく,子どもの傍らに足を持って行く。
※6は略
◇自己研鑽のための5官(1から6のための)
(1) 本や新聞を読む目,先輩の技を盗む目を持っていること
□ 指導要領総則や教科書の解説書を読んでいる。
□ 教育専門書を読んでいる。
(得意とする教科,学級経営,教育月刊誌など)
□ 一般書は月一冊は読んでいる。
□ 教育に関係するニュースや特集,投書欄は必ず読んでいる。
□ 新聞の一面下段の天声人語,大自在等のコラム欄を読んでいる。
□ 子どもに読ませたい本,子どもが読んでいる本を読んでいる。
(子どもが読んでいる漫画も…)
(2) 先輩や同僚の話を聞く耳,保護者や地域住民の声を聞く耳を持っているこ
と
□ 知らないこと,疑問に持っていることなどは進んで聞くことにしてい
る。
□ 分かっている内容でも聞いて深めていく努力をしている。
(藤森先生持論・耳学問)
□ 保護者や住民の声がキャッチできるアンテナ(耳)を持っている。
(3) 自分の考えを述べたり,質問したりする口を持っている。
□ 自分の考えを確かめるために進んで発言しようと努力している。
□ 保護者会や全校集会では,原稿を書いてから発言している。
(4) 自分の考えや参考になる考えを記録する手を持っている。
□ 記録の仕方やファイルの仕方を工夫している。
(活用しやすいように 項目を決めて)
□ テスト問題,評価問題,ドリル問題など自分の手で作成している。
□ 記録した後に,必ず自分の考えを書くことにしている。
□ 月に1度は資料や書類を整理し直したり消却したりしている。
□ 一日の反省記録として毎日日記を付けている。
※(5)(6)(7)は略