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「トランプ大統領とダークサイドの逆襲」宮家邦彦 時事通信社 2016年 ②(後) /「今,義務教育が危ない」ぎょうせい 2007年 ②(後半)【再掲載 2015.1】 [読書記録 一般]

今回は、12月4日に続いて、宮家邦彦さんの
「トランプ大統領とダークサイドの逆襲」の紹介2回目(後)です。



出版社の紹介には


「トランプを米大統領に押し上げ、英国のEU離脱をもたらした民衆の
 不満。スター・ウォーズの『ダース・ベイダー』が陥ったような人間
 の暗黒面『ダークサイド』が世界を覆っている。トランプで激変する
 世界。『ダークサイド』『諸帝国の逆襲』をキーワードに米国、ロシ
 ア、中国、欧州、中東をQ&A方式でやさしく読み解く!」

 
とあります。


今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「日本のダークサイドをどう制御するか」


・「ロシアの2008.7グルジア侵攻と2014クリミア併合
  ロシアは帝国に戻った」


・「2014年にあった人工島建設は中国の危険な徴候である。
  中国の『満州事変』ともいえ、世界を敵に回した」


・「中東の『力の空白』は必ず埋められるもの」


2023年の現在、
本書に書かれていることがより明らかになっているのではないかと
わたしは感じます。



もう一つ、再掲載になりますが、
「今、義務教育が危ない」②を載せます。



☆「トランプ大統領とダークサイドの逆襲」宮家邦彦 時事通信社 2016年 ②(後)

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◇ダークサイド「諸帝国の逆襲」
 日本のダークサイドをどう制御するか

 日米同盟が直面する課題
 軍事
     - 近づいたときが一番危ない

  世界的に重要な「徴候」
    クリミア併合  
  2008.7グルジア侵攻 → 2014クリミア併合
    ロシアは帝国に戻った

  2014年にあった中国の危険な徴候
    人工島建設 
     = 中国の満州事変(世界を敵に回した)

 「力の空白」で見る中東  
「力の空白」は必ず埋められるもの


◇地政学リスクとは何か
  マネーの世界、パワーの世界

 「地政学リスク」とは何か

  軍事知識が重要

  国際情勢を見る5つのポイント
 
  中国の防ちょうと地政学的脆弱
 
  日本の針路は?
  島国同盟





☆「今,義務教育が危ない」ぎょうせい 2007年 ②(後半)【再掲載 2015.1】

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◇学校の危機と再生  佐藤学(東京大学院教授)
□危機の背景 
(1)学校の危機 
   ① 学校の規範性と正統性の危機
② 学校の経営と財政の危機
   ③ 学校に於ける子どもの学びの危機
   ④ 学校に於ける教職生活の危機
   ⑤ 学校と地域社会との連携の危機

(2)50歳前後の退職増
   = 硬直化した学校に絶望し,教職に無理解な保護者市民に絶望
    し,学校の改善に無力な教育行政に絶望して教職を退いている
   ◎ 最も信頼し,希望を託すべき教師が大量に退職している現象こそ教育の危
    機の中心


□経営概念の転換
1 分権化が進行するけれど,官僚的統制によって自由と自律性と創造
 性を喪失する状況に追い込まれている

2 分権化が,市場原理主義の競争原理とセットになって進行した学校
 選択制の導入
  ◎ 熾烈な競争的環境と「自己責任」による教育格差の正当化

3 分権化により教育財源の危機の深刻化
非常勤講師の人件費増は実現
    - 加配
     → 質の低下と専任教師の多忙化

4 教師に対する官僚主義的な評価
ひと昔前の企業経営の感覚 
   → 今は既に「ナレッジ・マネジメント」としての組織経営


□内側からの改革
  県教委ではなく市町村教委と個々の学校の自律性と創造性の拡充を
→ 学校の自律性と教師の専門性を尊重した民主主義的な行政シ
    ステム確立を
  
 「学びの共同体」づくりの学校改革 「草の根学校改革」
   「公共性」「民主主義」「卓越性」
岳陽方式  1000校以上 
            富士市立岳陽中学校
浜之郷方式 2000校以上 
            茅ヶ崎市立浜之郷小学校



◇家庭と学校,親と教師の信頼関係  元社団法人日本PTA 小野田誓
  家庭と学校の関係 
    「子どもは,家庭で仕付け,学校で学び,地域で見守る」 
家庭教育の現状
家庭の果たすべき役割
教師と親の関係 
    教師の萎縮 ←→ 常識では考えられない権利の主張
教師の望むこと 
    ◎ 現場の声として社会に地域に保護者に情報発信を!



◇家庭教育,地域と学校の在り方  樋口 恵子
□昔の家庭教育,今の家庭教育 
人生百年社会に
企業の大罪 
    ① 父親を取り上げた 
    ② 学歴主義 
    ③ 拝金主義
伝統的家庭教育
    「しつけ」と「しめし」
   「子どもに恥ずかしくない生き方」
賀川豊彦 
   「子どもの権利」 
     食う権利,眠る権利,遊ぶ権利 + ◎叱られる権利


□21世紀は地域創造の時代
子どもの周辺から子育て応援団が消えた


□改革が地域を崩壊させる
  共生なき競争は弱肉強食となる
    ~ 学校毎の競争は排除に繋がる 

  ※ 義務教育で身に付けるべきは,自分と違った人々を含め,排除
   ではなく連帯であり,蔑視ではなく一人一人の人間に対する敬意
   であろう
 ◎「命を大切にする教育」を



◇「いじめ問題」は教育の原点   尾木直樹
いじめ3つのピーク期
    Ⅰ期 1985-1987
    Ⅱ期1994-1996
今日のいじめ 「第3のピーク期」
  インターネット,ケータイの急速な普及 
◎成果主義が歪める「教育改革」



◇教職員と学校を取り巻く状況  渡邊光雄
学校と教職員をどうとらえるか 
    ① 忘れられているトータルプラン
 ② 安倍前首相が実施を急いだ
教員免許更新制度を巡る問題点と課題 
    ◎アメリカの一部の州のみ
変わる学校運営組織と教育風土格差 
    ワンセットの新職種と給与見直し



◇画一的な教育が義務教育を崩壊させる
統治行為としての義務教育論
科学と専門対に基づく義務教育と教育の官僚制
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