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「愚者が訊く」倉本聰・林原博光 双葉社 2014年 ⑤ /「三日でわかる古典文学」 大橋敦夫・西山秀人 ダイヤモンド社 2000年 ⑥【再掲載 2015.4】 [読書記録 一般]

今回は、12月5日に続いて倉本聰さん、林原博光さんの
「愚者が訊く」の紹介 5回目です。



出版社の紹介には


「豊かな自然の中で環境教育活動を行なっている脚本家・倉本聰が、自
 然のあり方、ヒトの行く末、日本の未来について、一流の専門家たち
 に恥も外聞も捨て、愚者として初歩的な質問をどんどん問いかける対
 談集。『誇りを捨てなかったら得られなかった』- 珠玉の知識に溢れ
 た一冊。 対談相手は池上彰氏、ベストセラー『原発のウソ』の京大
 助教・小出裕章氏、地球惑星科学者で東大名誉教授・松井孝典氏など
 7人。」

 
とあります。


要約を再度読み、恐ろしさをより感じました。


今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「本のような津波がくる国はあんな設計はあり得ないのでが、GEは
  そんなことは知らずに日本にGEの言うままに設置して今日の事故
に至った」


・「アメリカは1979年のスリーマイル以後一基も新設していない。GE
もウェスティングハウスも生産ラインは失っている。パテントだけ
で生きている。ブッシュ大統領はインドをねらい、どんどん売り込
  んだ。ヨーロッパは廃炉の方向。オーストリアは作り上げてから廃
  炉にした」


・「ウラン鉱山がアメリカ先住民の居住地にもあるが、『ウランを掘り出
してはいけない』との先祖からの言い伝えがあった。体がおかしく
なるから近寄ってはいけない-と」


・「アリストテレスの美学=『美は利害関係があってはならない』
  科学は俗界とつながってはならない。しかし社会とはつながってい
なければならない」



もう一つ、再掲載になりますが、大橋敦夫さん、西山秀人さんの
「3日でわかる古典文学」⑥を載せます。




☆「愚者が訊く」倉本聰・林原博光 双葉社 2014年 ⑤

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◇なぜ日本人は「原発の嘘」を信じたのか 
対談 : 原子核工学者 小出裕章 1949東京生 京大助教 
 京都大学原子炉実験所 
    小出裕章助教
 世界一の原子力技術
  日本は原子力に関しては遙かな後進国
  1966年 原子力発電所 - 英国の原子炉
次  米国GEからターン・キー契約 

東電 1971年 GEから
◎ 日本のような津波がくる国はあんな設計はあり得な
        いのでが、GEはそんなことは知らずに日本にGEの
        言うままに設置して今日の事故に至った   
  ○日立東芝 
          沸騰水型 -米国GEの技術
○三菱
          加圧水型 -米国ウェスティングハウス社の技術

       東芝 ウェスティングハウス
三菱 アレバ
日立 GE
= 外国企業の下でないと売ることもできない
  世界における「その日」の前と後
  アメリカは1979年のスリーマイル以後一基も新設していない
       GEもウェスティングハウスも生産ラインは失っている
       ~ ◎ パテントだけで生きている
    ブッシュ大統領  
      インドをねらった - どんどん売り込んだ
    ヨーロッパは廃炉 
      オーストリアは作り上げてから廃炉             
  核のゴミ事始め               
 ウラン鉱山
     アメリカ先住民の居住地
      「ウランを掘り出してはいけない」
        = 先祖からの言い伝え
          体がおかしくなるから近寄ってはいけない-と         
 日本 人形峠1955.11
10年掛けて半年分しかとれなかった
      → 1988年ゴミが発覚
人形峠ウラン鉱裁判
        なんとゴミをアメリカ先住民の土地に捨てに行った         |
製錬するという名目で
          100万円分のウランのために6億数千万円掛けて!     
  核のゴミはどこへ
  正力・中曽根の見切り発車
    無害化
      → 世界中で70年間研究し続けてもできない
        原理は分かっていても実際の現場ではできない
              |
    ◎財界・科学界・政界
   広島原発の130万発分                     
  ◎ 低いレベルの「想定」しかできない科学者や政治家が言ってい
   る「安全」は、はなから信用できない
    捨てられないゴミ 捨ててはいけないゴミ
◎ どこかの誰かのふるさとを奪うことをしない限りは放射性廃棄
   物問題はどうしようもないところまできている
    = 「廃物」(小出)   
  原発か安全保障
 原発推進から反原発へ
  1968年東北大学 工学部原子核工学科へ
女川に原発
     -「なぜ仙台につくらないのか」
          ↓
       結論:都会では引き受けられないリスク
          ↓
       180度 人生を転換         
 御用学者と真実を学ぶ者
「科学者はものすごく名誉欲が強いし出世欲も強いし、自分のオモ
   チャ、高価なオモチャをたくさんほしがる人たちが大半…」
   = 専門バカ
 アリストテレスの美学
   「美は利害関係があってはならない」
    - 科学は俗界とつながってはならない
      しかし社会とはつながっていなければならない               






☆「三日でわかる古典文学」 大橋敦夫・西山秀人 ダイヤモンド社 2000年 ⑥【再掲載 2015.4】

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◇源氏物語
日本古典文学最高峰
  全54帖,登場人物400名。男三代の物語。
   1001~1012年頃作
    1~41帖 光源氏が主人公 正編
  42~44帖  〃 続編
    45帖~ 宇治十帖 源氏の子・薫と孫・匂宮が主人公
足かけ70年のとき

  過去の古典を集大成し次代の文学へ
  「伊勢物語」の影響大 似たエピソードも

  「男だったら…」と父に言わせた紫式部
   才気煥発で賢い少女
    はじめの呼び名は藤式部
      → 後に紫式部
父・藤原為時 970~973に誕生

  紫式部はファザーコンプレックス?
  藤原宣孝と結婚 
     20歳上 三人の妻 賢子(一人娘)
  3年半後宣孝50歳で死亡
→ 一条天皇中宮彰子の女房に

  宮仕えの中で見た人間関係や宮廷社会
学識の高さ
     → 中宮彰子の家庭教師
  中宮彰子の父は藤原道長
娘に看取られて49歳で亡くなる

  世に類い希な美しさと資質を持った男・光源氏
 「光る君」オーラのせい?
  第一帖「桐壺」恋愛遍歴の始まり
  桐壺帝と女・桐壺更衣の話から始まる
 二人の間に生まれたのが光源氏
     桐壺更衣は嫌がらせのために光源氏三歳の時に死んでしまう
     源氏6歳で祖母も死に帝しか頼るものがなくなる
     源氏,美しく明晰
      → 正妻に疎まれていく
     帝 後に「源氏」の姓を与えて臣下にした
= 帝位継承権の剥奪
そのため源氏,父桐壺帝への不信感を持つ
桐壺帝の新妻母に生き写しの藤壺への愛

  源氏物語の女たち
  実母・桐壺,義母・藤壺,正妻・女三の宮
    源氏 18歳の時藤壺と密通→妊娠(冷泉帝)
→出家
因果は巡るを証明した女三の宮
葵の上 → 死亡 
女三の宮が嫁入り(正妻の子)
源氏40歳,女三の宮14歳
→ 長男と不義 男の子(薫の君)

  源氏に最も愛された女・紫の上
マイ・フェア・レディ 紫の上
 紫のゆかりの物語 
      桐壺・藤壺・紫の上(若紫)
   紫の上 藤壺の兄・兵部卿宮の娘=藤壺の姪
彼女を二条院に引き取る(14歳で契る)
和歌・習字・音楽
    存在の空しさと人生のはかなさ
  若紫30歳の時源氏は女三の宮と結婚
   →深い絶望感の中死んでいく

  身分の高くない女・夕顔と空蝉
  五条 夕顔
       - 夕顔を「何某院」へ連れ出す 
   不吉な場所
           彼女は物の怪のために死んでしまう
実は夕顔 
     = 友人頭中将の間に 子を受けた女性
 源氏を拒んだ中流の女・空蝉

  源氏の運命を左右した女・六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)
  生き霊・死霊となって表れる
   六条御息所に呪い殺された葵の上
    「源氏物語」に欠かせない存在

  「宇治十帖」宇治を舞台にした源氏の子と孫の物語
  息子・薫の君と孫・匂宮はライバル
  暗い薫の君と陽気な匂宮
     宇治の姉妹・大君と中の君
  最後のヒロイン・浮舟
        - 二人の男の板挟みから現世を捨てる浮舟
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