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竹原泰三さんはこんなことを(月刊「少年育成」より)⑦-「学力低下」論争に判定が下った 竹原泰三 ジャーナリスト /「安岡章太郎15の対話」新潮社 1997年 ③【再掲載 2015.2】 [読書記録 教育]

今回は、12月10日に続いて、かつての月刊『少年育成』誌のコラムから、
「竹原泰三さんはこんなことを」⑦紹介します。

このごろの児童を見ていると、
学びへの厳しさが必要だとにわたしは強く感じます。


もう一つ、再掲載になりますが、
「安岡章太郎15の対話」③を載せます。



☆竹原泰三さんはこんなことを(月刊「少年育成」より)⑦-「学力低下」論争に判定が下った 竹原泰三 ジャーナリスト 

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 文部科学省が去年初めに行った小学校五年生から中学校三年生までの
学力調査の結果が発表された。


 平成5年度から7年度にかけて行われた前回調査と比べて、算数・数
学と社会の学力が低下したという結果になっている。


 たとえば、小学校5年生で、半径10センチの円の面積を求める問題
の正答率は53%で、前回と比べて16ポイント近くも下がった。


 公式や計算の規則などの基礎的な内容を理解できていない子どもが増
えている。


 また、社会では、知識を問う問題や年表や統計の内容を読みとる問題
で正答率が下がっているうえ、資料を読む問題では解答をあきらめて答
えを全く書かない子どもが多いことがわかった。


 今回の調査結果について遠山文部科学大臣は
「全体としてはおおむね良好であったと考えます。一部に必ずしも良い
 とはいえないものもみられたが、今後の課題として受け止めたいと思
 います」
という談話を出した。


 しかし「おおむね良好」という文部科学省としての総括には、マスコ
ミからも教育関係者からも疑問の声があがっている。


 マスコミの受け止め方をみてみよう。


 新聞各紙はそろって、学力は低下したという見方をしている。


 その上で、関係者などの話の形で、原因を分析している。


 大学教授は

▼家庭でも学校でもコツコツ計算する訓練の部分がおろそかになってい
 る。誰でも出来ると思われていた計算問題が出来なくなっている。

▼90年代から加速したゆとり教育路線で、単純な反復学習などを軽視
 する傾向が強まった。

▼算数・数学と社会とも思考力の部分が十分に育っていない。算数・数
学では計算問題を解く以前に数や式の意味を深く考えさせる学習がお
ろそかになっている、

などと話している。


 今回の学力調査は、そもそも、平成14年度から新しい学習指導要領
が実施されるのを前に、これまでの指導要領の内容がどの程度身に付い
ているかを調べ、新たな指導法に反映させようと計画された。


 その背景には、授業時間や学習内容を減らそうという新しい学習要領
では学力が低下するという批判を検証しようとしたものと思われる。


 一方で「学力は低下していない」という根強い意見もある。


 今回の調査結果は、こうした「学力低下」論争に一応の判定を下すこ
とになった。


 同じような調査結果はほかにもある。東京大学が去年の2月、関東地
方の小学生6200人を対象に行った算数の学力テストである。


 問題は20年前に行ったテストと同じで、どの学年の子どもも1年か
ら6年までの内容を網羅した同じ問題を出来るところまで解く。


 その結果は、平均の正答率が65%で、82年より11ポイント下がっ
た。


 学習要領が変わったにも関わらず、同じように教科書に扱われている
問題だけを比べた正答率でも67%で、8ポイント下がっている。


 この結果について担当した大学教授は

「学力低下が改めて裏付けられた。学力の水準が下がっているだけでな
 く、格差が開いていることに注目し、できない子や家庭を支援する方
 策を考えるべきだ」

と話している。


 今回の調査では、問題のほかにアンケート調査を行っている。


 この中で「勉強は大切」と思うかどうかでは、8割を超える子どもが
肯定的に答えている。


 しかし「勉強が好きか」どうかについては、中学2年生の76%が
「嫌い」と答えている。


 つまり「勉強が大事なことはわかっているが、やりたくない」という、
わがまま、身勝手がそのままでている。


 これが「ゆとり教育」の現実の結果ではないだろうか。
 

 最後に調査結果を受けてマスコミが取り上げた、教育関係者の意見を
紹介しよう。

▼今の学習指導要領は教える内容が極端に減らされて基本的な計算の方
 法も十分に教えられない。早く改訂すべきだ

▼知識を活用する力が身につかないまま教える内容が減らされた今の学
 習指導要領で学べば、学力はもっと下がるのではないか。

▼教える時間をきちんと確保してゆったりと学べるように授業時間を増
 やすべきだ。学校週五日制も見直す必要がある。


 以前にもふれたことがあるが、OECD(経済協力開発機構)が13
年12月に発表した世界の子どもたちの「学習到達度調査」で、日本の
子どもたちの勉強時間、読書量ともに、参加国で最低の水準だった。


 もうそろそろ子どもを甘やかすのはやめにして、勉強すること、努力
することの大切さを教えてはどうだろうか。







☆「安岡章太郎15の対話」新潮社 1997年 ③【再掲載 2015.2】

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◇渡部昇一 1930~ 上智大学教授
「日本人は生き残れるか」 
     孤立する日本  
     イギリス →「イエロー・ペリル」
日本人なかりせばブリタニアは永遠
        偶像破壊は財布の問題
孤立
    = 有色人種として近代化を行った唯一の国としての十字架
日本人に対する尊敬の一番の理由は天皇
戦争で負けたのに天皇を変えない
         = 重厚な民族
  カメラと日本文化
    戦後対日感情の良いところ 
      台湾
        = 後から入った国府軍がひどすぎた 
内南洋諸島
        = 一時日本復帰運動
ヨーロッパにおいては日本人のやることは小面憎い
趣味が向こうの上流階級と合っている

     今まで貧乏だと思っていた連中がそれをやる
世界征服業種 
       内需が圧倒的に強い
日本崩壊の危惧
  「満鉄の株をロックフェラーにでも少し持たせればよかった」
    多少はうまい汁を米国が吸っていたとすれば…
言葉の喪失 
    大学
      何も教えないという機能

若い人に職人的なことを教えれば,それはそれで熟練する
     けれど,全然応用が利かない場合が多い

 習わないで済んだ
  ↓
技術革新に驚かない
流行歌の世界から言葉が失われている
ジャパン・イズ・アワ・ホープ
  仏 バカローレア(大検)日本語の選択可能に
   文明史  (普遍性の問題)
    農本主義の喪失
長子相続制度の廃止
      土地を売って分けて現金もうけて終わり
 

◇井上洋治 1929年~カトリック司祭  
 遠藤周作 1923~1996
   口語訳聖書のなじみにくさ
明治になってからも隠れキリシタンが捕まった
   ↓
  浦上村全村の人間を捕まえて日本各地へ
日本のキリスト教徒 
     100万人  
       60万人 プロテスタント
40万人 カトリック
隠れキリシタンと留学生
  プロテスタント 
       … マリアを拝まない
     カトリック
       … マリアを拝む
   エフアソの公会議
    隠れキリシタンは元々転び者
  転ばなかったら死んでいる
   水と禊ぎ 
     水に対するイメージと宗教とは密接な関係
プロセスの時代
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