「くじ引き民主主義 政治にイノヴェーションを起こす」吉田徹 光文社新書 2021年 /「防犯先生の子ども安全マニュアル」清水賢二 東洋経済新報社 2008年【再掲載 2014.7】 [読書記録 一般]
今回は、吉田徹さんの
「くじ引き民主主義 政治にイノヴェーションを起こす」を紹介します。
ここに書かれている方法も試してみる価値があるかもしれない、
そう思わせてくれるものでした。
出版社の案内には、
「傷ついた民主主義をアップデートする希望の書!民主主義=選挙とは限らな
い。そして、選挙による『代表制民主主義』は、政策実現までの『時間的制
約』、有権者と議員との『』格差』といった欠点をもつ。21世紀に入って、
世界中の市民が自国の政治家や政党を信頼しなくなってきている今、先進国
の政治不信は過去最高の水準に達しているといっていい。選挙によらない民
主主義の形態を歴史的に振り返りつつ『くじ引き』の可能性を示す。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「今日わたしたちが慣れ親しんでいる民主主義は選挙を通じて選ばれる『代
表』を介した民主主義、過去2世紀ばかりの間に発展してきた『代表表制
民主主義』である。しかし、代表制民主主義は完全な形の民主主義ではな
い。」
・「市民はますます自国の経済や政党を信頼しなくなっている」
・「社会の分断回避のために必要なのは寛容と相互承認の精神」
・「くじ引き民主主義とは、地域の市民や住民、場合によっては国民から無
作為抽出(母集団を代表するサンプル抽出)で代議員や委員を選び、特定
の課題や目的を達成するにはどうしたらよいかを話し合い、その上で意
思表明や決定をしてもらう仕組みのこと」
もう一つ、再掲載になりますが、清水賢二さんの
「防犯先生の子ども安全マニュアル」を載せます。
夏休みは気分が緩みがちですが、子どもたちが安全に過ごせることを願います。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「くじ引き民主主義 政治にイノヴェーションを起こす」吉田徹 光文社新書 2021年
◇はじめに
□古代アテネ
「民会(エクレシア)が月に数回」
提案執行は「500人評議会(ブーレー)」
各地の10部族からくじで選ばれた30歳以上の男性たち
◎多くの重要な役職がくじ引きで選ばれていた
□15世紀イタリア
フィレンツェ共和国 1466年5月27日
政府の役職をくじ引きで
↑↓
◎ 今日わたしたちが慣れ親しんでいる民主主義は選挙を通じて選ばれる
「代表」を介した民主主義、過去2世紀ばかりの間に発展してきた「代
表制民主主義」である。しかし、代表制民主主義は完全な形の民主主義
ではない。
↑
◎ 様々な問題
市民はますます自国の経済や政党を信頼しなくなっている
|
◎ 手直しする方策が必要
そのひとつが「くじ引き民主主義(ロトクラシー)」
スローな感じ、ぬくもり
◇作動しない代表制民主主義
□高度政治不信社会
日本 61%(国会) 49%(地方)の有権者が不信感
各国の政治不信の高まり
① 批判意識の高まり
② 政治の実際のパフォーマンスの○さ 経済上の期待に応えられな
い
③ 社会のあり方が変化していることに政治不信を求める考え方
□政策の実効性を低める不信
「政治的期待」「経済的期待」「社会関係資本の衰退」
◎ 民主主義が円滑に機能するためには信頼が不可欠である
□高まる党派的分断
社会の分断
必要なのは寛容と相互承認の精神
代表制民主主義の限界①
-時間的な制約
選挙が起点 - 短期的に
代表制とは異なる時間サイクルで
代表制民主主義の限界②
-空間的な制約
代表制民主主義の限界③
-非対称性
□立ち上がらない「主人」は誰のせい?
愛想をつかされているのはあくまで選挙 - 代表制
←→ 民主主義の仕組み - 理念は愛想を尽かされていない
低調な日本の政治参加
1980年代初頭 2010年
ボイコットに参加 2% 1%
デモに参加 7% 3.5%
請願 42% 28%
□代表制民主主義は次の3つの条件が必要
① 共同体を有効に統治することができ
② 人々が代表されていると感じることができ
③ 国民が代表制を機能させている
□代表制への幻滅、民主主義への期待
民主主義の発展経路
これまで
- 代表制が貴族制と民主主義の混合的な政治システムだった
丸山眞男
「より多い民主主義はどのように可能になるか」
◇増発するくじ引き民主主義
□くじ引き民主主義とは?
◎ 地域の市民や住民、場合によっては国民から無作為抽出(母集団を代
表するサンプル抽出)で代議員や委員を選び、特定の課題や目的を達成
するにはどうしたらよいかを話し合い、その上で意思表明や決定をして
もらう仕組みのこと
□各国で広がる「くじ引き民主主義」
<以下省略>
☆「防犯先生の子ども安全マニュアル」清水賢二 東洋経済新報社 2008年【再掲載 2014.7】
[出版社の案内]
元ベテラン犯罪者も脱帽。1時間で読めるバイブル登場。「知らない人につい
ていかない」「危ない場所に気をつけて」だけでは子どもが危ない。
「不審者」の見分け方、「エレベーター」の正しい乗り方、「危険な場所」の
具体例など具体例満載。
◇不審者
□変な人
→ 目を合わさないが 目の隅で注意する
□怪しい人
→ 目を合わせず,さっさと歩く,場所を変える,避ける,引き返す
人が来るのを待つ,防犯ブザーの紐を握りしめる
□危ない人
→ 元来た道をダッシュで引き返す,人のいる方に走って逃げる
大声を出して助けを求める,近くの家にとにかく駆け込む
防犯ブザーの紐を引く
◇安全教育とは
□4つの大人の条件を身に付けた人づくり
① 力が強く頼りにできる人(体力)
② 危険への知識とそれを付ける力を身に付ける人(危機対応力)
③ 誰としても言葉や身振りで思いを表せる人(コミュニケーション力)
④ 自分で物事の選択肢を並べ,選び,結果に責任を取れる人(大人力)
◇子どもの発展,安全基準体力
① 前自助(0~年中)
② 自助力(年長~3年)
③ 共助力(小4~中1)
④ 公助力(中2~)
◇犯罪者は子どものここに注目する
□狙われる4タイプ
① とにかく弱い子どもを狙う
② 一人歩き,一人遊びの子を狙う
③ ボンヤリ フラフラ ウロウロ キョロキョロ している子ども
④ ハッキリしない子ども
□こんな家に注目
① いつも一人でお留守番に注目する
・決められた時間以外の電話には出ない
・決められたベルの鳴らし方意外でない
・宅配便も家の人がいる時間以外は対応しない
・万一のため部屋の壁に防犯ブザーを取り付け,簡単非常ベルにする
② 家の周りの乱雑さに注目する
□こんな園・学校に注目する
① 門や扉が幾つもある国や学校
施錠
② 日頃の取り組みが見えない園・学校
防犯ブザーを壁や廊下に貼り付ける
学校周りを丁寧に掃除する
出入り口に警告
「地域の皆さんが見守っていてくれます」
③ 先生や地域の人の声や目が行き届かない園や学校
□危険場所
見えないトイレ
見通しの悪い道
停車が多い道
裏道・枝道が多い道
人家のない一本道
□犯罪者注目
・近付きやすい場所
・逃げやすい場所
・車歩道が分離されておらず,見通しの悪い道が多い町
・特に人気のない公園や駐車場の多い町に注目する
◎嫌がるのは
①音 ②モノ ③光
◇自分の安全は自分で守ろう
□8つの目標
① 心の通い合う大切で大好きな人がいる
② 近所の人,知っている人にきちんと自分から挨拶できる
③ ふざけずにきちんと前を向いて歩ける
④ とっさの時には他人の言うことでも従い,行動できる
⑤ とっさの時に,家族の名前や電話番号が言える
⑥ その人の出来事を先生や親に話すことができる。
⑦ みんなで決めた大切なお約束はきちんと守ることができる
⑧ 嫌なことは嫌と言え,身振り手振りで表せる
□怪しい人・犯罪者に向き合ったら
① 防犯ブザーを鳴らす
② 大声を出す
③ ダッシュする
□エレベーター注意
① ボタンの側に立つ
② 最初に「閉じる」を押す
③ 遠慮なく大声を出す勇気を
④ ボタンを押すときは指先に力を
⑤ 怪しいと思ったら,乗るのをやめる勇気を
□2つの勇気を身に付ける
① 「きっぱりと断る」勇気を身に付ける
② 「飛び込む」勇気を身に付ける
◇周りの大人の心構え
□危機には必ず前兆がある
□危機とは「まさか」
① 場所の死角
② 時間の死角
③ 加害者の死角
④ 被害児童の死角
「くじ引き民主主義 政治にイノヴェーションを起こす」を紹介します。
ここに書かれている方法も試してみる価値があるかもしれない、
そう思わせてくれるものでした。
出版社の案内には、
「傷ついた民主主義をアップデートする希望の書!民主主義=選挙とは限らな
い。そして、選挙による『代表制民主主義』は、政策実現までの『時間的制
約』、有権者と議員との『』格差』といった欠点をもつ。21世紀に入って、
世界中の市民が自国の政治家や政党を信頼しなくなってきている今、先進国
の政治不信は過去最高の水準に達しているといっていい。選挙によらない民
主主義の形態を歴史的に振り返りつつ『くじ引き』の可能性を示す。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「今日わたしたちが慣れ親しんでいる民主主義は選挙を通じて選ばれる『代
表』を介した民主主義、過去2世紀ばかりの間に発展してきた『代表表制
民主主義』である。しかし、代表制民主主義は完全な形の民主主義ではな
い。」
・「市民はますます自国の経済や政党を信頼しなくなっている」
・「社会の分断回避のために必要なのは寛容と相互承認の精神」
・「くじ引き民主主義とは、地域の市民や住民、場合によっては国民から無
作為抽出(母集団を代表するサンプル抽出)で代議員や委員を選び、特定
の課題や目的を達成するにはどうしたらよいかを話し合い、その上で意
思表明や決定をしてもらう仕組みのこと」
もう一つ、再掲載になりますが、清水賢二さんの
「防犯先生の子ども安全マニュアル」を載せます。
夏休みは気分が緩みがちですが、子どもたちが安全に過ごせることを願います。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「くじ引き民主主義 政治にイノヴェーションを起こす」吉田徹 光文社新書 2021年
◇はじめに
□古代アテネ
「民会(エクレシア)が月に数回」
提案執行は「500人評議会(ブーレー)」
各地の10部族からくじで選ばれた30歳以上の男性たち
◎多くの重要な役職がくじ引きで選ばれていた
□15世紀イタリア
フィレンツェ共和国 1466年5月27日
政府の役職をくじ引きで
↑↓
◎ 今日わたしたちが慣れ親しんでいる民主主義は選挙を通じて選ばれる
「代表」を介した民主主義、過去2世紀ばかりの間に発展してきた「代
表制民主主義」である。しかし、代表制民主主義は完全な形の民主主義
ではない。
↑
◎ 様々な問題
市民はますます自国の経済や政党を信頼しなくなっている
|
◎ 手直しする方策が必要
そのひとつが「くじ引き民主主義(ロトクラシー)」
スローな感じ、ぬくもり
◇作動しない代表制民主主義
□高度政治不信社会
日本 61%(国会) 49%(地方)の有権者が不信感
各国の政治不信の高まり
① 批判意識の高まり
② 政治の実際のパフォーマンスの○さ 経済上の期待に応えられな
い
③ 社会のあり方が変化していることに政治不信を求める考え方
□政策の実効性を低める不信
「政治的期待」「経済的期待」「社会関係資本の衰退」
◎ 民主主義が円滑に機能するためには信頼が不可欠である
□高まる党派的分断
社会の分断
必要なのは寛容と相互承認の精神
代表制民主主義の限界①
-時間的な制約
選挙が起点 - 短期的に
代表制とは異なる時間サイクルで
代表制民主主義の限界②
-空間的な制約
代表制民主主義の限界③
-非対称性
□立ち上がらない「主人」は誰のせい?
愛想をつかされているのはあくまで選挙 - 代表制
←→ 民主主義の仕組み - 理念は愛想を尽かされていない
低調な日本の政治参加
1980年代初頭 2010年
ボイコットに参加 2% 1%
デモに参加 7% 3.5%
請願 42% 28%
□代表制民主主義は次の3つの条件が必要
① 共同体を有効に統治することができ
② 人々が代表されていると感じることができ
③ 国民が代表制を機能させている
□代表制への幻滅、民主主義への期待
民主主義の発展経路
これまで
- 代表制が貴族制と民主主義の混合的な政治システムだった
丸山眞男
「より多い民主主義はどのように可能になるか」
◇増発するくじ引き民主主義
□くじ引き民主主義とは?
◎ 地域の市民や住民、場合によっては国民から無作為抽出(母集団を代
表するサンプル抽出)で代議員や委員を選び、特定の課題や目的を達成
するにはどうしたらよいかを話し合い、その上で意思表明や決定をして
もらう仕組みのこと
□各国で広がる「くじ引き民主主義」
<以下省略>
☆「防犯先生の子ども安全マニュアル」清水賢二 東洋経済新報社 2008年【再掲載 2014.7】
[出版社の案内]
元ベテラン犯罪者も脱帽。1時間で読めるバイブル登場。「知らない人につい
ていかない」「危ない場所に気をつけて」だけでは子どもが危ない。
「不審者」の見分け方、「エレベーター」の正しい乗り方、「危険な場所」の
具体例など具体例満載。
◇不審者
□変な人
→ 目を合わさないが 目の隅で注意する
□怪しい人
→ 目を合わせず,さっさと歩く,場所を変える,避ける,引き返す
人が来るのを待つ,防犯ブザーの紐を握りしめる
□危ない人
→ 元来た道をダッシュで引き返す,人のいる方に走って逃げる
大声を出して助けを求める,近くの家にとにかく駆け込む
防犯ブザーの紐を引く
◇安全教育とは
□4つの大人の条件を身に付けた人づくり
① 力が強く頼りにできる人(体力)
② 危険への知識とそれを付ける力を身に付ける人(危機対応力)
③ 誰としても言葉や身振りで思いを表せる人(コミュニケーション力)
④ 自分で物事の選択肢を並べ,選び,結果に責任を取れる人(大人力)
◇子どもの発展,安全基準体力
① 前自助(0~年中)
② 自助力(年長~3年)
③ 共助力(小4~中1)
④ 公助力(中2~)
◇犯罪者は子どものここに注目する
□狙われる4タイプ
① とにかく弱い子どもを狙う
② 一人歩き,一人遊びの子を狙う
③ ボンヤリ フラフラ ウロウロ キョロキョロ している子ども
④ ハッキリしない子ども
□こんな家に注目
① いつも一人でお留守番に注目する
・決められた時間以外の電話には出ない
・決められたベルの鳴らし方意外でない
・宅配便も家の人がいる時間以外は対応しない
・万一のため部屋の壁に防犯ブザーを取り付け,簡単非常ベルにする
② 家の周りの乱雑さに注目する
□こんな園・学校に注目する
① 門や扉が幾つもある国や学校
施錠
② 日頃の取り組みが見えない園・学校
防犯ブザーを壁や廊下に貼り付ける
学校周りを丁寧に掃除する
出入り口に警告
「地域の皆さんが見守っていてくれます」
③ 先生や地域の人の声や目が行き届かない園や学校
□危険場所
見えないトイレ
見通しの悪い道
停車が多い道
裏道・枝道が多い道
人家のない一本道
□犯罪者注目
・近付きやすい場所
・逃げやすい場所
・車歩道が分離されておらず,見通しの悪い道が多い町
・特に人気のない公園や駐車場の多い町に注目する
◎嫌がるのは
①音 ②モノ ③光
◇自分の安全は自分で守ろう
□8つの目標
① 心の通い合う大切で大好きな人がいる
② 近所の人,知っている人にきちんと自分から挨拶できる
③ ふざけずにきちんと前を向いて歩ける
④ とっさの時には他人の言うことでも従い,行動できる
⑤ とっさの時に,家族の名前や電話番号が言える
⑥ その人の出来事を先生や親に話すことができる。
⑦ みんなで決めた大切なお約束はきちんと守ることができる
⑧ 嫌なことは嫌と言え,身振り手振りで表せる
□怪しい人・犯罪者に向き合ったら
① 防犯ブザーを鳴らす
② 大声を出す
③ ダッシュする
□エレベーター注意
① ボタンの側に立つ
② 最初に「閉じる」を押す
③ 遠慮なく大声を出す勇気を
④ ボタンを押すときは指先に力を
⑤ 怪しいと思ったら,乗るのをやめる勇気を
□2つの勇気を身に付ける
① 「きっぱりと断る」勇気を身に付ける
② 「飛び込む」勇気を身に付ける
◇周りの大人の心構え
□危機には必ず前兆がある
□危機とは「まさか」
① 場所の死角
② 時間の死角
③ 加害者の死角
④ 被害児童の死角