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「大人のための修学旅行 京都の歴史 下」武光誠 河出書房新社 2003年 ② /「教師の現在 教職の未来」油布佐和子 教育出版 1999年 ①【再掲載 2014.8】 [読書記録 歴史]

今回は、8月26日に続いて、武光誠さんの
「大人のための修学旅行 京都の歴史 下」の紹介 2回目です。



出版社の紹介には


「京都へ、もう一度出かけてみよう。あまたの英傑が覇を競った京の都へ。日
本の歴史を訪ねる旅は、いよいよ佳境を迎える!室町、戦国、江戸、幕末...
 が、正しく理解できる歴史ガイド。京都の歴史・下巻。」

 
とあります。


今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「義教が還俗して将軍になると有力大名軽んじた。気に入らない者を処罰し
た。それが応仁の乱原因のひとつ」


・「よけいな見栄を張らない生活に結びついた文化は庶民に支えられたもの。
『幽玄』『侘び』」


・「慈照寺の名は義政の法名(慈照)から」


・「庭園が著名な大徳寺塔頭・大仙院」
- 何回か見学に行きましたが、
  尾関宗園閑栖のお顔をみることができました。





もう一つ、再掲載になりますが、油布佐和子さん編による
「教師の現在 教職の未来」①を載せます。
次の文章に納得しました。

- 私事化(プライバタイゼーション)の進展
 保護者は、学校がどのような意味を持ち社会的な貢献をしているかを考
  えるのではなく,自分の子供にとって学校はどれだけ役立つかという視点
  から学校はとらえられるようになってきた。





<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。






☆「大人のための修学旅行 京都の歴史 下」武光誠 河出書房新社 2003年 ②

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◇民衆の台頭による戦国時代の幕開け

□幕府の衰退と東山文化の隆盛
民衆による政治介入 
    1492年 義教以後混乱
「土民」が歴史の表舞台に!

  応仁の乱の原因は何だったのか
義教が還俗して将軍になると有力大名軽んじる

気に入らない者を処罰 ← 赤松満祐に討たれた
・実権が細川家、山名家などに
・義教後継者で足利家が内紛

応仁の乱 
        細川家 VS 山名家

    天文19(1550)年三好長慶が京都を制圧
没後、松永久秀が力を伸ばした
織田信長の入京は三好と松永の争乱に乗じて

  庶民が支えた東山文化
よけいな見栄を張らない生活に結びついた文化
      - 「幽玄」「侘び」 

  東山が重んじられた理由  
    哲学の道

  貴族の散策の地・紫野

  和風生活様式の完成
    商工業の躍進
京都庶民に米食が普及、副食物も豊かに

 
□庶民に支持された「祗園」さん [八坂神社]
社の興りと牛頭天王伝説  
    牛頭天王
     - 大陸から伝わった疫病の神

  疫病しずめが目的だった祇園祭
祇園会 970年初見 
      祇園祭 旧暦6月4日、17日
山鉾巡行 7月17日

  身分に関係なく楽しめる娯楽の誕生  
    狂言

  八坂の塔

 
□政治闘争に嫌気がさした将軍の隠棲 [銀閣寺]
将軍職を願った足利義政  
    慈照寺
     - 義政の法名(慈照から)

  ままならぬ造営費用

  禅の心を取り込んだ銀閣と東求堂

  真如堂
 
 
□応仁の乱と山名氏の野望 [山名宗全碑]
「西陣」由来 
     応仁の乱で西軍が陣を置いた 
       山名宗全 → 山名町

  山名宗全(西軍)    細川勝元(東軍)
義尚を推す(子)    義視を推す(弟)
山名邸を本拠      花の御所を本拠

  山名宗全のねらいとは?

  応仁の乱はなぜ長期化したか

  西陣織会館

 
□幕府を牛耳った日野富子の活躍 [宝鏡寺]
応仁の乱終結への道のり
1473年 宗全、勝元死去
乱後、日野富子が幕府を指導

  蓄財家の意外な使い途  
    義満-日野富子
代々将軍婦人は日野家から

  皇室に長く祀られた日野富子

  本隆寺

 
□二四の塔頭を持つ大寺院 [大徳寺①]
花園上皇や後醍醐天皇が帰依

  幕府との決別 
    疎略に扱われ林下の禅寺へ

  「観音猿鶴図」をめぐる秘話

 
□在野の人々の後援を受けて発展 [大徳寺②]
一休宗純による再建
    1474年 皇室命令により住持に(81歳)

  山門に設置された千利休像

  庭園が著名な塔頭・大仙院

  今宮神社

 
□東山文化の極み [竜安寺]
細川勝元がひらいた山荘

  応仁の乱後の再建と石庭の造園

  石庭が表現するもの?

  竜安寺七陵







☆「教師の現在 教職の未来」油布佐和子 教育出版 1999年 ①【再掲載 2014.8】
 
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◇はじめに 
  教師の指導力不足と権威の低下

  教師の資質向上 プロ教師の会,佐藤学
  教師の資質が重要だというわりに,教師の資質向上に役立つような基
   盤整備は問題にされていない
   ・教員養成は制度的に縮小されている
・ゆとりのない教師

  教員の資質向上の方向
  教員養成を縮小し,現場の教師を削減し,そうした状況の中で教師が
   今以上に力量を高めて教育問題に対処せよ…。財政支出なしで…。



◇教師の頑張りは教育を救えるか 油布佐和子
□教師に向けられる批判
 ① 教師に落ち度    
      …子供は常に批判の対象外「聖域」
② 前後の文脈なしに 
      事件の場面のみ切り取られ批判の対象に

  ステレオタイプ化
   たいていの場合 教育問題は 教師の言動の仕方や対応の仕方が一方
   的に非難されることで,本質的な点は明らかにされないまま終息してい
   く


□「教師の資質向上」のアノミー的状況
 研修増加
 不的確な教師への対応
→ すぐれた教師により問題を乗り切ろう

  どのような教師が優れた教師がという問題については明確な基準がない
「不思議にも公的に教師の資質とは何かが,明確に定められていない
     まま資質の向上ばかりが叫ばれ」研修が推進されている

  デュルケーム - 自殺考察・アノミーの概念
  我々の感性は飽くことを知らずに手の届かない目的を追い求めその
   結果、果てることのない不満の状態に陥る

    教師は終わることのない努力を課せられている


□学校の公共性・正統性の危機 - 子供や親の変化
 ・子供のそのものの変化
   教師のコントロールの範囲を遙かに超える子供の出現
  宮台真司 
     「満員電車状態」 
       ← 昔のすし詰め学級でも問題化は顕在化していない

 ・子供の変化
  産業社会の産物である学校の価値組織のあり方を受け入れない
   大人と子供のボーダー消失(情報化社会)

新しい社会の価値態度を身に付けた子供

 ・親の変化
  ◎私事化(プライバタイゼーション)の進展
   学校がどのような意味を持ち社会的な貢献をしているかを考えるの
    ではなく,自分の子供にとって学校はどれだけ役立つかという視点か
    ら学校はとらえられるようになってきた。

     教育への市場原理の導入という政策は,こうした親の行動を支持す
    るものになってきている

     社会の状態が大きく変化し,学校の役割と現在の人々の役割期待の
    間に大きな齟齬が生じてきた。

  ◎ 本来ならばこのような状況を踏まえ新たな学校や教師の役割が模索さ
   れるべきである。しかしながら,それについては十分には検討されない
   まま、ひとえに教師への批判のみが噴出している。教師が頑張るだけで
   は問題は解決しない。


□教師の変化 - 割り切り型教師の登場と善良な教師のため息
  しかし,教師は全てを免責されるわけではない

  教師は一枚岩でない
  新しいタイプの教師
     ①「仕事は仕事,余暇は余暇」
 ②「やみくもに役割を担おうとする教師」
 ③「全てを免責されたかのような教師」


□現場に学ぶ - 合理的組織としての学校の見直し
やりがいがあればストレスと感じない
「共在性」を楽しみ味わう教師と生き生きとしている子供の姿
↑↓
  「規格化が進み,類例化された仕事の増大が教師のモラールを低下させ,
  同時に多忙化感をつのらせている」組織の合理化の影響


□終わりに
  教育問題噴出   
    原因 = 学校組織のあり方
  教師という仕事の手応えの希薄化
  ↓
  「教師の努力は子供の成長にかかわりながら,それを楽しみつつ指導する
   その方向線上に工夫され開発されるべきだ」
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