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教育ノートから「教師」65-「教師の仕事を愛する人に」佐藤博之 高文研 2000年 (2) [読書記録 教育]

「親・教師二つのタイプ
 ① 否定面しか見ない人
② 肯定面しか見ない人  楽天家・馬鹿」





今回は、10月24日に続いて、わたしの教育ノートから、
キーワード「教師」の紹介、65回目です。

佐藤博之さんの
「教師の仕事を愛する人に」2回目の紹介です。



出版社の案内には、


「子どもは変わった。でも本質は変わっていない。子どもの見方から学級づくり、授業、
 教師の生き方まで、涙と笑い、絶妙の語り口で伝える自信回復のための実践的教師論。」


とあります。



大部以前の本で、今では決して通じないことも載っていますが、
参考になるところが多い本です。


今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「言葉は一度口から出すと取り戻せない」
- 口は災いのもと。


・「体罰で育つ子は『面従復背』」


・「リーダーは育てるもの  <みんなと違う考え方,行動の仕方>を要求する」


・「できない子を立ち上がらせる」





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☆教育ノートから「教師」65-「教師の仕事を愛する人に」佐藤博之 高文研 2000年(2)

1.jpg

◇親・教師二つのタイプ

 ① 否定面しか見ない人


② 肯定面しか見ない人
     楽天家・馬鹿

 



◇家庭で考えてほしいこと

 1 子供の成長の節を理解する

① 3~4歳 
何でも自分で「話し言葉」

② 小3~4 
「書き言葉」抽象的考え 男・女意識

群れをなして悪いことをして歩く

    ③ 高学年~中学 
反抗期・思春期

一見かわいくないけどかわいがってほしい



 2 たっぷりかわいがり夫婦仲良くする

夫婦げんかのタブー 
① 相手の親の悪口を言わない

② 「もう愛していない」と言わない

言葉は一度口から出すと取り戻せない



 3 父親も子育てに参加し未来は語る

「おまえを生んで良かったよ」



 4 子供に仕事・勉強をさせる

仕事 ≠ 手伝い 
仕事 = 分担

 



◇学校で考えてほしいこと


 1 体罰を一掃する  
    体罰は指導でなく罪に対する罰

体罰で育つ子は「面従復背」



 2 触れ合い月間
    「教師とゆっくり話すことができる」



 3 行事の持つ教育力を生かす



 4 児童会・生徒会の活性化

    IHK「いじめられっ子を励ます会」
① 学校中のいじめられっ子を見付け励ましの手紙を書く

      ② 10人以上で取り巻き「あらあらあら」


    いじめは子供同士の問題
→ 自分の人生は自分で切り開くんだ


 


◇地域で考えてほしいこと

 ① 地域の子供の名前を覚えること


 ② 年に3回以上学校へ


 ③ 祭りに結集すること

 




◇新しい学級を持ったら

 どんな子供像を望むのか
   民主的人間



 出会いの演出
   子供の名前と顔を完全に覚えきる

「先生は星から来た」

  作文「○○先生の良いところ」五つ

「自分の良いところ」



 文句なしに楽しいことから
   全員100点
五つの拍手

 



◇自治を育てる

 リーダーを育てる
  - リーダーは育てるもの


 <みんなと違う考え方,行動の仕方>を要求する

自己犠牲を要求する ~ 耐える力

「~さんと一緒にお昼を食べてくれるかい」

「~さんを応援してくれ」

挨拶の仕方も教える


 リーダーを選ぶ側も指導する 


 大声が出せる


 二学期の始まりは「崩れ」との戦いから


 二学期の山場「文化祭」


 三学期は涙の季節
 




◇苦悩する子 

 <一人の子の指導にすべての教師の力を>

 



◇授業    

 全員に質問 - 簡単なことを


全員が注目する位置

 シール 手のあげ方 顔 班競争


できない子を立ち上がらせる



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「文学強盗最後の仕事 エッセイ集9」井上ひさし 中央公論社 1994年 上 [読書記録 一般]

「本物が立派であれば,それに比例して,偽物も質が高い」





今回は、井上ひさしさんの
「文学強盗最後の仕事 エッセイ集9」1回目の紹介です。


出版社の案内には、


「喧嘩早くて単純で涙もろくて無鉄砲な『坊っちゃん』に我々はなぜこれほど共感するの
 か。平凡な趣味人・吉良上野介はなぜかくも悪役となったのか。日本人の理想像と美意
 識を探る味わい豊かな文学談義。」


とあります。


今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「樋口一葉  文語体名作の最後」


・「一葉(は)明治の女性の最上層から最下層までを知っていた」


・「菊池寛 『結末の明るさ』 = 『生活第一、芸術第二』」


・「事件は材料にしやすいが性格は創りにくい(『男はつらいよ』)」




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☆「文学強盗最後の仕事 エッセイ集9」井上ひさし 中央公論社 1994年 上
 
1.jpg

◇坊ちゃん
        
 樋口一葉 
   文語体名作の最後



 夏目漱石 
   口語体小説「坊っちゃん」寄席の江戸言葉

本来の気性を殺して生きざるを得ない日本人だからこそ,まっすぐに生きている人
  に喝采
 





◇寂しいという基調音

 夏目漱石 
  「淋しい」 
    一人になりたい ←→ 集まりたい
 




◇本物と偽物

 本物(者)と偽物(者)とは比例の関係



 本物が立派であれば,それに比例して,偽物も質が高い
 





◇樋口一葉の財産

 歌塾「萩の舎」明治の宮廷サロン

 師匠の中島歌子は教え子に遠慮



一葉 明治の女性の最上層から最下層までを知っていた



一葉の財産

 最上層と最下層の女を同時に生きていた
 





◇菊池寛

 明確なテーマ 
  -「結末の明るさ」 = 「生活第一、芸術第二」

「ところが」の連続
   ~ 必ず助け船が


 1910(明治43)年 一高入学 32歳 

   助け船 → 京都大学



  そのうちなんとかなるだろうの明るさ
 





◇車寅次郎の変質

 寅次郎  
  思いこみ・片思い・岡惚れ → 得々すれすれに



悲哀悲恋の二枚目に成り上がる
性格喜劇から運命喜劇へ


 「男はつらいよ」
   ① 川の美しさ 
水の流れの切ないほどの哀しさ
詩を運んでくれる

② 性格だけを材料に良質の作品



事件は材料にしやすいが性格は創りにくい


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