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「世界はもっと美しくなる 奈良少年刑務所詩集」寮美千子 ロクリン社 2016年 /「声もやる気も変わらず50年」 小林克也 (月刊『ラジオ深夜便』2021年1月号より)②(後半) [読書記録 一般]

今回も2つ紹介します。

最初は、寮美千子さんの
「世界はもっと美しくなる 奈良少年刑務所詩集」を紹介します。


寮美千子さんは作家ですが、奈良の文化財を守る活動もされています。
ホテルとして活用されることが話題になっているかつての奈良少年刑務所(建物が旧奈良
監獄として国の重要文化財指定)で社会性涵養プログラム講師もされました。授業の成果
を編纂した『空が青いから白をえらんだのです —奈良少年刑務所詩集』を読んだときに
心が打たれました。



出版社の案内には


「少年刑務所の受刑者たちの感動の詩集。加害者である前に被害者だった──。『詩』が
 心の扉を開いた瞬間、宝石のような言葉たちが紡がれる。受刑者たちの固く閉ざされた
 心の扉が開かれたとき、溢れでてくるのは、人への思いやり、純粋さや優しさ。こんな
 子たちがなぜ犯罪者になってしまったのか。心を耕されることなく荒れ地で育った子ど
 もたち。奈良少年刑務所の『社会性涵養プログラム』は、詩の創作を通じて、荒れ地に
 水を注ぎ、耕し、彼らに本来の『人間らしさ』をとりもどさせた。変貌を遂げた受刑者
 たちが紡いだ詩集。」


とあります。


本書は『空が青いから白をえらんだのです —奈良少年刑務所詩集』とともにお薦めです。
紹介されている詩を読むと心が洗われるように感じます。
少年刑務所に入るようになったのはどうしてなのか、
どうすれば入らずにすんだのか、考えさせられます。




2つ目は、昨日に続き、月刊『ラジオ深夜便』2021年1月号より
「声もやる気も変わらず50年」②の紹介です。
NHKラジオ深夜便「明日へのことば」の内容を文字に起こした記事です。
大好きなDJ小林克也さんのことが少しだけ知ることができたように思います。いろいろ
月刊『ラジオ深夜便』、わたしのおすすめです。





<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。





☆「世界はもっと美しくなる 奈良少年刑務所詩集」寮美千子 ロクリン社 2016年

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◇はじめに

 2007年~
夫の松永洋介さんと奈良少年刑務所で詩の授業

◎「人間は基本的にいい生き物だ」


「社会性涵養プログラム」詩の授業を9年間
 

□詩
 「地図」P14 

 「やさしい嘘」P24 

 「ごめんねおかあさん」P26 

 「怒らない父」P28
 
 「涙」P34 

 「父と母から教わったこと」P40 

 「お金」P42 

 「言葉」P46
 
 「自分」P57 

 「生きること」P59 

 「最近思うこと」P60

 「思いと行動」P66発達凸凹 

 「人並み」P70 

 「石ころ」P72 

 「刑務所はいいところだ」P78 

 「大阪新世界」P100
 
 「薬物」P102-104 

 「好きなもの」P105 

 「人生」P106 

 「SILLYR」P122
 
 「帰りたい」P128 

 「うれしかったこと」P138 

 「ことば」P140-141 
 
 「中二○の空模様」P146 

 「ばあちゃんを亡くして」P152 

 「光と闇」P159




◇「詩の教室」を開くための12のポイント

 1 安全・安心な「人・場所・時間」を確保する

×救い合う 場批判し合う


 2 くつろいだ雰囲気を大切にする

リラックスする場に

唯一の約束 - 他者の発言を邪魔しない = 私語しない


 3 作品の出来映えを評価しない

プラスも含めて


 4 否定しない

後ろ向きの内容、過激な内容でも否定しない


 5 無理強いしない

書くことも、感想の発言も


 6 信用して辛抱強く待つ


 7 指導しない

指導者としてではなく、思い(?)を分かち合う仲間の一人に徹する


 8 司会者も参加者になる

一参加者として素直に感想を述べる


 9 心を受け取る

互いについて今からあることを大切にする


 10 詩を通じて響き合う

感動したら素直にその思いを伝える


 11 大人を休む = ともに遊ぶ

「~せねばならない」という縛りを外す

大人を休んで子どもに返る

人の輪から生まれる「場○」を存分に楽しむ


 12 「ありがとう」「うれしい」を大切にする


□「北風と太陽」

社会性涵養プログラム




◇「子どもを追いつめない」

 ◎ 親が立派すぎると子どもが苦しくなる


 ◎ 虐待は「高い理想」から生まれる


 ◎ 人に甘えることのできる子に育てる


 ◎「甘やかす」と「受けとめる」の違いを見る


 ◎ やさしさはリスク


 ◎ 心のうんち


 ◎ 「あなたのため」は「だれのため?」


 ◎ 世間の物差しで語らない


 ◎ 評価しない


 ◎ 泣けること・弱音を吐くことの大切さ


 ◎ 見方を変えてみる


 ◎「しあわせ」を一番上に置く


 ◎ 子どもらしさを解放する


 ◎ 教育からのメッセージ










☆「声もやる気も変わらず50年」 小林克也 (月刊『ラジオ深夜便』2021年1月号より)②(後半)

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◇日系二世の言葉が和製ラップに

――ラジオ番組<スネ-クマンショ->は大人気でしたね。


小林  この番組の話が来たとき、「これは俺がやりたかったことだ」と思いました。英語の
世界でのおもしろさ、日本語の世界でのおもしろさって完璧に違ぅんですよね。日本人にそ
れを紹介すると、すぐに笑いは起こらないけど、頭の中でぐるぐる回ってるようなおもしろ
さがあると思ったんです。だからあらゆる手を使って、笑わせたり驚かせたりしながらそれ
を伝えよう、というのが狙いでした。こういうのは天才的な感覚を持っている人たちと組ん
だからできたんです。伊武雅刀とか、あの雰囲気を出せるうまい人とかね。アドリブもいっ
ぱい入っていますし。


――ザナンバ-ワンバンドを結成して、歌う活動もなさっています。


小林  僕の番組ではアメリカやイギリスの音楽を紹介しますが、中には日本にはまだない
ような音楽もある。しだいに「日本にない音楽を作れる、作りたい」と思うようになったの
が、バンドを始めた動機の一つでした。
 最初のころ『うわさのカムトゥ•ハワイ』というラップの曲を作ったんです。昔ラップ
音楽を聞いたとき、「これを日本語でできないかな」とずっと考えてたんですが、日語をリ
ズムに乗せるのは難しかった。でもたまたまホノルルの日本語放送で、広島からハワイに移
民した日系二世の方が「わしはホリデーで日本に帰ってのお」なんてしゃベってるのを聞い
て、「あ、広島弁と英語を組み合わせてリズムに乗せればラップになっちゃう」って気付い
て、それで作った歌なんです。


――新しいものを生み出すエネルギーをお持ちなのがすごいですね。


小林  新しいものって、ちょっとした拍子に浮かぶんですよ。
 例えばコロナの時代で、私とあなたの間にも透明なアクリル板でセクション分けがしてあ
りますよね。すると、「あ、これ一つの世界が作れるな一」というイマジネ-ションのもとに
なる。こういうシチュエーション、普通はないですよね。コロナ禍だからなんです。


――マスクをしながら放送するなんて、考えもしませんでしたね。


小林  そう。リモートとかもね。そういう、いろんな新しいことから感覚的な刺激を受け
る。それに人間は「このやり方はだめです」とストップをかけられたとき、意外な力が出る
んですよ。だから今、いろんなアィデアが浮かんでくる時代だと僕は思う。


――前向きに捉えると工夫が生まれますか。


小林  そう。仕事も変わってきますよ。リモー卜が浸透して、これまで百人でやっていた
ことが、30人でできることに気付くとかね。ラジオもそうですよ。本当は防音でないところ
からやるのもラジオなんです。「すごい交通量の多いところから放送してます」っていうのも
ありになれば、立派なスタジオも効果音も必要なくなっちゃいます。それで一人でやると、
リスナ-には一人の気持ちってのが伝わってくる。だからラジオも新しいことができるチャ
ンスだと思う。
 確かアメリカの小さな放送局だったと思うんですが、「俺も深夜にこういうのやりたいな」
って思った番組があったんです。DJ一人でやってるんですが、好きな曲をかけて「おなか
すいたから冷蔵庫開けてみるわ」。それで、「何もねえな。しょうがねえ、アルコ-ル飲んで
いい」とか言って飲んだりしながら、「じゃあ次の曲いくね」なんてね。そういうの聞いて
ると、顔が見えなくても、声や音でその人の感覚が伝わってくるんですょ。ああ、こういう
のすごいパ-ソナルでいいなって思いました。憧れる世界ですね。


◇忙しいうちに「死んじゃった」がいいね

――お話をうかがっていると、常に前向きな方だと思います。


小林  前向きというのかなあ。同じことはやりたくないってのはありますね。なんかちょ
っとへそ曲がりなところがあるのがいいのかなって思います。


――2021年で満80歳をお迎えになりますが、年齢を意識することはありますか。


小林  だんだん老い先短くなるという意識はすごくありますね。仲間や後輩が病気とかで
先に逝ってしまうと、「俺はこのままやってていいのかな」って、気持ちが後ろ向きになるこ
ともあります。だけどありがたいことに、レギュラー番組ってのはやりたくなくてもやんな
きゃいけないじゃないですか(笑)。そんなとき、とにかく頑張ってみれば何かができる。嫌
々学校へ連れていかれた子どもみたいな状態でも、不思議なことにやってみると何か生まれ
ることもある。
 だからいつも同じ姿勢で「これやっていきましょう」じゃない方がいい。寝っ転んで空見
てたら新しい何かが浮かんでくるとか、そういうこともあると思いますよ。
 ルーティンや定期的にやってることの中からでも人間は変わることができる。型にはまっ
たいつもの行動でも「よく聞いてみると違うんだよ」っていうのもある。


――周囲がそこから何かを発見してくれることもありますし。うかがっていると、まだまだ
忙しい日々は続きそうですね。


小林 理想を言えば、「忙しい、忙しい」と言う、ある日「あれ、あいつ今週来ない
な」「いや、彼死んじゃったよ」みたいな、そんな感じの最後がいいんじゃないかと思
いますね(笑)。

(一部略)


2020年9月22日放送「しゃべって歌って50年」




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