「悲しみの精神史」山折哲雄 PHP研究所 2002年 ② /「体育ぎらいの子」中森孜郎 岩波書店 1983年 ③ 【再掲載 2013.7】 [読書記録 一般]
今回は、6月28日に続いて、山折哲雄さんの
「悲しみの精神史」の紹介 2回目です。
出版社の紹介には
「国際日本文化研究センター所長にして宗教学の権威でもある著者は問う。
『幸福と成功を追い求めるだけが人生なのか』と。むしろ著者は『不幸な悲
しみに耐えている人間に尊敬を抱く』とも。その問題意識のもと、自らの死
を予感していた源実朝、親族を皆殺しにした北条時頼、乞食願望を持ち続け
た松尾芭蕉、キリスト教に入信した支倉常長、死んだ妹の魂を追いかけて旅
した宮沢賢治、殉死の予行演習をしていた乃木希典、晩年の著作に執着した
松本清張、死後も自分の欲望を満たそうとした谷崎潤一郎、『黒い雨』に慟
哭の通奏低音を挿入した井伏鱒二、上官の罪を背負って処刑された青年学徒
などを取り上げつつ、縄文の昔から日本人の底流に流れ続ける『悲しみ』の
旋律を描いた渾身の作品。幸福願望ばかりが肥大化する現代において、『孤
独とは何か』『人生の無常とは何か』を考えるうえで大切な視点を提示して
くれる一冊でもある。」
とあります。
本日紹介分より強く印象に残った言葉は…
・「日本人は長い時代に渡り数限りない地震や風水による災害をくぐり抜ける
ことで『天然の無常』という感覚を作り上げてきた」
・「『明るさは滅びの姿である,人も家も暗いうちはまだ滅亡せぬ』源実朝」
・「『奥の細道』は『乞食巡礼』の旅」
もう一つ、再掲載になりますが、中森孜郎さんの
「体育ぎらいの子」③を載せます。
中森さんの名前を知っている教員も極めて少なくなりました。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「悲しみの精神史」山折哲雄 PHP研究所 2002年 ②
◇天災は忘れた頃にやってくる
鴨長明は「天災論」日蓮は「人災論」
長明
… 自然に逆らわず生きる最善の方法
日蓮
… 精神の「管理」の重要性
一人一人の死と大量死の情景
悲しみの国土
平家物語 … 一人一人の死
方丈記 … 大量死の世界
「天然の無常」こそ日本人の自然観
「大自然は慈母であると共に厳父である」
自然への随順,風土への適応
= 日本人の宗教観
日本人は長い時代に渡り数限りない地震や風水による災害をくぐ
り抜けることで「天然の無常」という感覚を作り上げてきた
◇源実朝が見た「青女」
死を予感していた源実朝
「明るさは滅びの姿である,人も家も暗いうちはまだ滅亡せぬ」
昭和18年-太宰,茂吉,小林
「青女」は刺客か精霊か
目に見えなかったはずの祟りが姿を現す
◇日本の阿闍王・北条時頼
前将軍派をことごとく滅ぼす
実朝 - 30年 - 時頼、殺し合いの30年
宝治合戦
1247年 三浦一族を滅ぼす
下総の千葉秀胤を討つ
時頼の求めに応じて鎌倉へ下向した道元
1243年 越前に 永平寺のもと
1247年 時頼に招かれ鎌倉へ
親族を殺した者は救われるか?
悪人救済物語
… 阿闍世王子
◇能と歌舞伎のドラマツルギー
死んだつもりになって生きる
「菊と刀」
日本文化における自己修養
「死んだつもりになって生きる」
老木に花の盛んが如し
能
… 生体を死体に近づける 霊体 中世
歌舞伎
… 死体を生体に復元する 近世
歌舞伎の早変わり
舞台の七変化
木偶の人間化
◇芭蕉に流れる乞食願望
わたしに向けられた蔑みのまなざし
芭蕉の乞食願望
「奥の細道」は「乞食巡礼」の旅
乞食の至福を手に入れようとした聖たち
こつじきの世界からこじきへ
◇支倉常長の悲劇
なぜ遣欧使節の責任者に選ばれたのか
1613年 サン・ファン・バウティスタ号
180人 常長と従者20人 ルイス・ソテロ
幕府から出向した向井将監と家人
各地からの商人
メキシコ大使
ビスカイノと部下の航海士・水夫
7年間
メキシコ
→ セビリア
→ スペイン
→ ローマ
→ スペイン
→ メキシコ
→ マニラ
→ 長崎
キリスト教入信は偽装か心理的逃避か
侍が見た「哀れな醜い男」イエスの像
☆「体育ぎらいの子」中森孜郎 岩波書店 1983年 ③ 【再掲載 2013.7】
◇「角力」を見直す
□子供の心を引きつけるもの
すもう
(1)押す、つる、運ぶ、突く、踏ん張るなどの多用な運動の栄養素
を持っている。
(2)人間同士が直に体をぶつけ合い,組み合い、触れあうことがで
きる
(3)集中力やとっさの判断力が養われる
□子供と共に授業を創る
「腰」の重要性
木にぶつかる
腰
- 人間の要は月+要
= 腰 ~ 御神輿
□子供の内面から学ぶ
□子供の事実に即して
◇「腕立て後方回転」に挑む
□「バク転」ができた
バク転のポイント
① 膝が踵の上に来ること
踏み切る瞬間腰掛けに座っているような格好になる
② 腕と頭
両手の親指を平行に振り込む頭
両手の親指の間を見るように頭を振り込む
自分の体なんだけれど自分の考え通りに動かない
→ 自分でコントロールできるようにする
□「できない子供」から学ぶ
できない子供の中にヒントがある
できない授業から出発する
発見と検証
自分自身の「側転」を
できない子から技のポイントを学ぶ
手足に赤いチョークを付ける
□遅れがちな子供を授業の中心に
遠山啓
「共通一次を頂点とした教育の植民地化」
◇競争をどう乗り越えるか
□耐え難い徒競走
□競争を問い直す
本来の競争
「自分そして他者との戦いの中で自分を高めていく」
□競争を乗り越えるとは
劣等感に負けないだけの力を育てていかなければならない
□共に育ち合う競争
厳しく否定し合うことによってこそ、良きライバルが敵対しながら互
いを成長させていくように、子供たちは新しい自分へと成長していくこ
とができる
◎ 自分の力がある限り」走る
□クラスの一人一人を認め合う中で人間関係を育てる
「悲しみの精神史」の紹介 2回目です。
出版社の紹介には
「国際日本文化研究センター所長にして宗教学の権威でもある著者は問う。
『幸福と成功を追い求めるだけが人生なのか』と。むしろ著者は『不幸な悲
しみに耐えている人間に尊敬を抱く』とも。その問題意識のもと、自らの死
を予感していた源実朝、親族を皆殺しにした北条時頼、乞食願望を持ち続け
た松尾芭蕉、キリスト教に入信した支倉常長、死んだ妹の魂を追いかけて旅
した宮沢賢治、殉死の予行演習をしていた乃木希典、晩年の著作に執着した
松本清張、死後も自分の欲望を満たそうとした谷崎潤一郎、『黒い雨』に慟
哭の通奏低音を挿入した井伏鱒二、上官の罪を背負って処刑された青年学徒
などを取り上げつつ、縄文の昔から日本人の底流に流れ続ける『悲しみ』の
旋律を描いた渾身の作品。幸福願望ばかりが肥大化する現代において、『孤
独とは何か』『人生の無常とは何か』を考えるうえで大切な視点を提示して
くれる一冊でもある。」
とあります。
本日紹介分より強く印象に残った言葉は…
・「日本人は長い時代に渡り数限りない地震や風水による災害をくぐり抜ける
ことで『天然の無常』という感覚を作り上げてきた」
・「『明るさは滅びの姿である,人も家も暗いうちはまだ滅亡せぬ』源実朝」
・「『奥の細道』は『乞食巡礼』の旅」
もう一つ、再掲載になりますが、中森孜郎さんの
「体育ぎらいの子」③を載せます。
中森さんの名前を知っている教員も極めて少なくなりました。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「悲しみの精神史」山折哲雄 PHP研究所 2002年 ②
◇天災は忘れた頃にやってくる
鴨長明は「天災論」日蓮は「人災論」
長明
… 自然に逆らわず生きる最善の方法
日蓮
… 精神の「管理」の重要性
一人一人の死と大量死の情景
悲しみの国土
平家物語 … 一人一人の死
方丈記 … 大量死の世界
「天然の無常」こそ日本人の自然観
「大自然は慈母であると共に厳父である」
自然への随順,風土への適応
= 日本人の宗教観
日本人は長い時代に渡り数限りない地震や風水による災害をくぐ
り抜けることで「天然の無常」という感覚を作り上げてきた
◇源実朝が見た「青女」
死を予感していた源実朝
「明るさは滅びの姿である,人も家も暗いうちはまだ滅亡せぬ」
昭和18年-太宰,茂吉,小林
「青女」は刺客か精霊か
目に見えなかったはずの祟りが姿を現す
◇日本の阿闍王・北条時頼
前将軍派をことごとく滅ぼす
実朝 - 30年 - 時頼、殺し合いの30年
宝治合戦
1247年 三浦一族を滅ぼす
下総の千葉秀胤を討つ
時頼の求めに応じて鎌倉へ下向した道元
1243年 越前に 永平寺のもと
1247年 時頼に招かれ鎌倉へ
親族を殺した者は救われるか?
悪人救済物語
… 阿闍世王子
◇能と歌舞伎のドラマツルギー
死んだつもりになって生きる
「菊と刀」
日本文化における自己修養
「死んだつもりになって生きる」
老木に花の盛んが如し
能
… 生体を死体に近づける 霊体 中世
歌舞伎
… 死体を生体に復元する 近世
歌舞伎の早変わり
舞台の七変化
木偶の人間化
◇芭蕉に流れる乞食願望
わたしに向けられた蔑みのまなざし
芭蕉の乞食願望
「奥の細道」は「乞食巡礼」の旅
乞食の至福を手に入れようとした聖たち
こつじきの世界からこじきへ
◇支倉常長の悲劇
なぜ遣欧使節の責任者に選ばれたのか
1613年 サン・ファン・バウティスタ号
180人 常長と従者20人 ルイス・ソテロ
幕府から出向した向井将監と家人
各地からの商人
メキシコ大使
ビスカイノと部下の航海士・水夫
7年間
メキシコ
→ セビリア
→ スペイン
→ ローマ
→ スペイン
→ メキシコ
→ マニラ
→ 長崎
キリスト教入信は偽装か心理的逃避か
侍が見た「哀れな醜い男」イエスの像
☆「体育ぎらいの子」中森孜郎 岩波書店 1983年 ③ 【再掲載 2013.7】
◇「角力」を見直す
□子供の心を引きつけるもの
すもう
(1)押す、つる、運ぶ、突く、踏ん張るなどの多用な運動の栄養素
を持っている。
(2)人間同士が直に体をぶつけ合い,組み合い、触れあうことがで
きる
(3)集中力やとっさの判断力が養われる
□子供と共に授業を創る
「腰」の重要性
木にぶつかる
腰
- 人間の要は月+要
= 腰 ~ 御神輿
□子供の内面から学ぶ
□子供の事実に即して
◇「腕立て後方回転」に挑む
□「バク転」ができた
バク転のポイント
① 膝が踵の上に来ること
踏み切る瞬間腰掛けに座っているような格好になる
② 腕と頭
両手の親指を平行に振り込む頭
両手の親指の間を見るように頭を振り込む
自分の体なんだけれど自分の考え通りに動かない
→ 自分でコントロールできるようにする
□「できない子供」から学ぶ
できない子供の中にヒントがある
できない授業から出発する
発見と検証
自分自身の「側転」を
できない子から技のポイントを学ぶ
手足に赤いチョークを付ける
□遅れがちな子供を授業の中心に
遠山啓
「共通一次を頂点とした教育の植民地化」
◇競争をどう乗り越えるか
□耐え難い徒競走
□競争を問い直す
本来の競争
「自分そして他者との戦いの中で自分を高めていく」
□競争を乗り越えるとは
劣等感に負けないだけの力を育てていかなければならない
□共に育ち合う競争
厳しく否定し合うことによってこそ、良きライバルが敵対しながら互
いを成長させていくように、子供たちは新しい自分へと成長していくこ
とができる
◎ 自分の力がある限り」走る
□クラスの一人一人を認め合う中で人間関係を育てる