「メンタルヘルスに生きる教師の悩み相談室 子ども・保護者・同僚といい関係をつくる」諸富祥彦 音楽之友社 2012年 ④ /「独学のすすめ 現代教育考」加藤秀俊 文藝春秋 1975年【再掲載 2014.1】 [読書記録 教育]
今回は、7月16日に続いて、諸富祥彦さんの
「チャートでわかる!メンタルヘルスにいきる 教師の悩み相談室 子ども・保
護者・同僚と「いい関係」をつくる死を見つめて生きる」の紹介 4回目です。
現場に寄り添うアドバイスが満載です。
出版社の紹介には
「『教育音楽』誌の連載『音楽教師のお悩み相談室』に加筆・再構成したもの。
今や教師を取り巻く悩みは膨大で、休職・退職する新人教員・ベテラン教員
は後を絶たない。著者は教師の悩みは大きく4つ─①多忙感、②授業や学級
経営などにおける子どもへの対応の悩み、③保護者対応の悩み、④同僚や管
理職対応の悩み─に分かれると分析。本書ではこれらの悩みに対して、著者
のこれまでのカウンセリングの経験をもとに、目の前に悩みを抱える教師が
いると想定し、その教師にアドバイスする形で、①その悩みはどのようにし
て生まれたか、②それに対して具体的にどういう対処をしていけばいいか、
を具体的に書き記している。また、それぞれの悩みについてワンポイント・
アドバイスを示し、多忙な教師、文章を読む元気がない教師でもワンポイン
ト・アドバイスのチャート図を見るだけで、実践的な知恵が多く身につく構
成になっている。小学校・中学校教師、特に学級担任や教科担当の教師向け。」
とあります。
本日紹介分より強く印象に残った言葉は…
・「学年主任のオープンさが決め手-援助型リーダーシップを!」
・「学校でわたしは一人ぼっち? 私を仕事を理解してくれる人がほしい!
視線を低くして今の職場で仲良くなれそうな人がいないか探して、自分
から声を掛けてみましょう。分かり合える仲間が一人いるかいないかで働
き心地は随分違ってきます」
・「管理職が若い教師の側につきやすい?
ベテラン同盟を作れ! 『わたしたち話し合ったんですけれども…』と
チームで関わろう」
・「教師は断れない人の集まり?
『教師は期待し、生徒は応える文化」が学校文化
しかし、どんどん仕事が回ってきてバーンアウトになるケースもある。
何でも引き受けてしまう何でも屋はやめよう」
もう一つ、再掲載になりますが、加藤秀俊さんの
「独学のすすめ 現代教育考」を載せます。
一昨年度出された『九十歳のラブレター』(新潮社 2021年)は
印象深い本でした。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「メンタルヘルスに生きる教師の悩み相談室 子ども・保護者・同僚といい関係をつくる」諸富祥彦 音楽之友社 2012年 ④
◇同僚・上司といい関係を作る
1.同じ学年の先生方がちょっと苦手です うまくやっていけるかしら
学年の教師集団を作る
学年の人間関係が働き心地を決める
構成メンバー
学年主任のオープンさが決め手
×「押しつけ型」
○自分の困っていることをオープンに!
「困っていることを語り合っていい」
「困っているのはあなた一人の責任ではない」雰囲気
「お互いに支え合っていこう」
∥
◎ 援助型リーダーシップ
週に1回はみんなでお茶を
週に一度
15~20分間のクッキータイム、ティータイム
◎「お互いにホッとできる支え合える学年の教師集団」
2.学校でわたしは一人ぼっち 私の仕事を理解してくれる人がいません
一人仕事だから孤独?
ベストな仲間でなくていい
職場の居心地をよくしよう
自分から声を
大学の同級生や初任者研の仲間も
◎ 視線を低くして今の職場で仲良くなれそうな人がいないか探し
て、自分から声を掛けてみましょう。分かり合える仲間が一人い
るかいないかで働き心地は随分違ってきます
3.若手教師とベテラン教師の溝をどうやってと埋めていけばいいでしょうか
若手がまだ少ない場合
ベテランの先生から声を掛けることが大切
「援助的リーダーシップ」
若手が半分という学校の場合
管理職 → 若手に目が行く
反発は反発を呼ぶだけ
- 支え合うモデルを見せる
4.若手教師との関わり方が難しいと感じています
先輩をたてるより同世代との人間関係が命
若い教師
~ 「群れ」をなす
価値観「仲間」
◎ネットワークに時間とお金を惜しまない
校長の「育てたい」本能がベテラン無視を生む
管理職が若い教師の側につきやすい
◎ ベテラン同盟を作れ!
「わたしたち話し合ったんですけれども…」とチームで関わ
ろう
若手の落ちこぼれをサポートする役割
◎ 若い世代の教師は、若い世代の中で「こぼれ落ちないように」
必死で頑張っています。「群れ」を作らざるを得ない理由がある
のです。それを理解した上で、孤立しがちな若手教師をサポート
していきましょう。そこにベテラン教師としての生きがいの一つ
が生まれてくるはずです。
5.「No」と言う勇気
教師は断れない人の集まり
学校文化
- 「教師は期待し、生徒は応える文化」
◎ しかし、どんどん仕事が回ってきてバーンアウトになるケー
スもある
→ ◎何でも屋はやめよう
中教審 キャリア教育の方向性「自己管理能力」
◎ 自己管理が教師にも必要
目指せしずかちゃん
アサーション
~ 自分も相手も大切にするさわやかな自己表現
○「アグレッシブ(攻撃的な)な行動」 ジャイアン
○「ノンアサーティウ゛(被主張的な)行動」のび太 大多数
○「アサーティブ」な行動
万引きの誘いをどう断る?
☆「独学のすすめ 現代教育考」加藤秀俊 文藝春秋 1975年【再掲載 2014.1】
◇独学のすすめ
□ジェイン・ヴァン・ラヴィック・クドール イギリス娘
リーキー博士の秘書に(ケニア)
→ 野生チンパンジーの研究
野生チンパンジーとの共同生活
「森の隣人」平凡社 1971
高卒 大学を出ていない
~ 彼女自身の努力のたまもの(独学)
□日本では南方熊楠
独学 - 日本近代が生んだ最も偉大な独学者
◎ 考えようによっては学校というものは「独学では勉強できない人」を
収容する場所なのだ
(独学できっちり学問できない人間が、やむを得ず学校に行き教育を受
けている)
◇学ぶこころ
□日本人は教養に尊敬の念をもっている
□日本文化は「知性主義」によって貫かれている
←→ アメリカの行動主義
□日本では月謝を払って何かを勉強中の人が2000万人に達する
教育熱
□米国
成人学級
~ 大学はすべての市民がいつでも自由に使える施設
◎学ぶと言うことは一つの警鐘的な営み
大事なのは継続
= 生涯教育
◇意欲の問題
□米国・心理学者 D.マクレランド
「達成動機」1961 The Achiveing Society
「やる気」が根源になって社会は発展し繁栄する
特許件数は達成型人間の増減を計量する一つの物差し
□加藤説
◎ 教育というものの基本的意味と目的は、一人一人の個人に人生に対す
る意欲を培うことにある
↑↓
◎ 学校は好奇心を圧殺する
◇読書について
□乱読家、ツン読家
□読書 = 他人の経験を共有する
個人的な経験は出版物になることにより万人共通のもの、誰でもが自由
に盗むことができるものになった
◇生き方の学習
□伝記
~ 人生の理想を学ぶ 生き方モデル
ごっこ遊び
~ 一種の「理想」遊び 予感遊び 予想遊び
近世までは停滞的な伝統社会 ←→ 近代 流動の時代
◎ 現代の日本には生き方のモデルになるような英雄があまり見あたらな
い。教科書の中に英雄物語が少なくなった
◎「これまで歴史上に生きた人々の人生を学ぶことによって自分の人生を
考えるという行動の仕方」が昔の子ども文化にはあった
◇情報時代の自己教育
『何でも見てやろう』小田実
中~高校 あからさまな好奇心の発動が少なくなる
多情報 → 情報選択能力
◇教養とは何か
日本人全体に共通する文学的素養がなくなった
= 国民的教養がいつの間にかなくなってしまった
国民的教養は学校で教えられるものではない
◇「しごと」の意味
境界線「個人」
個人はヨロイ ティコピア型とアメリカ型
◇「問題」とは何か
人生はある意味で問題解決の連続
デューイ「問題解決」
- 問題解決より問題作りの方が
◇創造性というもの
創造
= 一般的な思いこみを破った思考により問題解決に至ること
「チャートでわかる!メンタルヘルスにいきる 教師の悩み相談室 子ども・保
護者・同僚と「いい関係」をつくる死を見つめて生きる」の紹介 4回目です。
現場に寄り添うアドバイスが満載です。
出版社の紹介には
「『教育音楽』誌の連載『音楽教師のお悩み相談室』に加筆・再構成したもの。
今や教師を取り巻く悩みは膨大で、休職・退職する新人教員・ベテラン教員
は後を絶たない。著者は教師の悩みは大きく4つ─①多忙感、②授業や学級
経営などにおける子どもへの対応の悩み、③保護者対応の悩み、④同僚や管
理職対応の悩み─に分かれると分析。本書ではこれらの悩みに対して、著者
のこれまでのカウンセリングの経験をもとに、目の前に悩みを抱える教師が
いると想定し、その教師にアドバイスする形で、①その悩みはどのようにし
て生まれたか、②それに対して具体的にどういう対処をしていけばいいか、
を具体的に書き記している。また、それぞれの悩みについてワンポイント・
アドバイスを示し、多忙な教師、文章を読む元気がない教師でもワンポイン
ト・アドバイスのチャート図を見るだけで、実践的な知恵が多く身につく構
成になっている。小学校・中学校教師、特に学級担任や教科担当の教師向け。」
とあります。
本日紹介分より強く印象に残った言葉は…
・「学年主任のオープンさが決め手-援助型リーダーシップを!」
・「学校でわたしは一人ぼっち? 私を仕事を理解してくれる人がほしい!
視線を低くして今の職場で仲良くなれそうな人がいないか探して、自分
から声を掛けてみましょう。分かり合える仲間が一人いるかいないかで働
き心地は随分違ってきます」
・「管理職が若い教師の側につきやすい?
ベテラン同盟を作れ! 『わたしたち話し合ったんですけれども…』と
チームで関わろう」
・「教師は断れない人の集まり?
『教師は期待し、生徒は応える文化」が学校文化
しかし、どんどん仕事が回ってきてバーンアウトになるケースもある。
何でも引き受けてしまう何でも屋はやめよう」
もう一つ、再掲載になりますが、加藤秀俊さんの
「独学のすすめ 現代教育考」を載せます。
一昨年度出された『九十歳のラブレター』(新潮社 2021年)は
印象深い本でした。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「メンタルヘルスに生きる教師の悩み相談室 子ども・保護者・同僚といい関係をつくる」諸富祥彦 音楽之友社 2012年 ④
◇同僚・上司といい関係を作る
1.同じ学年の先生方がちょっと苦手です うまくやっていけるかしら
学年の教師集団を作る
学年の人間関係が働き心地を決める
構成メンバー
学年主任のオープンさが決め手
×「押しつけ型」
○自分の困っていることをオープンに!
「困っていることを語り合っていい」
「困っているのはあなた一人の責任ではない」雰囲気
「お互いに支え合っていこう」
∥
◎ 援助型リーダーシップ
週に1回はみんなでお茶を
週に一度
15~20分間のクッキータイム、ティータイム
◎「お互いにホッとできる支え合える学年の教師集団」
2.学校でわたしは一人ぼっち 私の仕事を理解してくれる人がいません
一人仕事だから孤独?
ベストな仲間でなくていい
職場の居心地をよくしよう
自分から声を
大学の同級生や初任者研の仲間も
◎ 視線を低くして今の職場で仲良くなれそうな人がいないか探し
て、自分から声を掛けてみましょう。分かり合える仲間が一人い
るかいないかで働き心地は随分違ってきます
3.若手教師とベテラン教師の溝をどうやってと埋めていけばいいでしょうか
若手がまだ少ない場合
ベテランの先生から声を掛けることが大切
「援助的リーダーシップ」
若手が半分という学校の場合
管理職 → 若手に目が行く
反発は反発を呼ぶだけ
- 支え合うモデルを見せる
4.若手教師との関わり方が難しいと感じています
先輩をたてるより同世代との人間関係が命
若い教師
~ 「群れ」をなす
価値観「仲間」
◎ネットワークに時間とお金を惜しまない
校長の「育てたい」本能がベテラン無視を生む
管理職が若い教師の側につきやすい
◎ ベテラン同盟を作れ!
「わたしたち話し合ったんですけれども…」とチームで関わ
ろう
若手の落ちこぼれをサポートする役割
◎ 若い世代の教師は、若い世代の中で「こぼれ落ちないように」
必死で頑張っています。「群れ」を作らざるを得ない理由がある
のです。それを理解した上で、孤立しがちな若手教師をサポート
していきましょう。そこにベテラン教師としての生きがいの一つ
が生まれてくるはずです。
5.「No」と言う勇気
教師は断れない人の集まり
学校文化
- 「教師は期待し、生徒は応える文化」
◎ しかし、どんどん仕事が回ってきてバーンアウトになるケー
スもある
→ ◎何でも屋はやめよう
中教審 キャリア教育の方向性「自己管理能力」
◎ 自己管理が教師にも必要
目指せしずかちゃん
アサーション
~ 自分も相手も大切にするさわやかな自己表現
○「アグレッシブ(攻撃的な)な行動」 ジャイアン
○「ノンアサーティウ゛(被主張的な)行動」のび太 大多数
○「アサーティブ」な行動
万引きの誘いをどう断る?
☆「独学のすすめ 現代教育考」加藤秀俊 文藝春秋 1975年【再掲載 2014.1】
◇独学のすすめ
□ジェイン・ヴァン・ラヴィック・クドール イギリス娘
リーキー博士の秘書に(ケニア)
→ 野生チンパンジーの研究
野生チンパンジーとの共同生活
「森の隣人」平凡社 1971
高卒 大学を出ていない
~ 彼女自身の努力のたまもの(独学)
□日本では南方熊楠
独学 - 日本近代が生んだ最も偉大な独学者
◎ 考えようによっては学校というものは「独学では勉強できない人」を
収容する場所なのだ
(独学できっちり学問できない人間が、やむを得ず学校に行き教育を受
けている)
◇学ぶこころ
□日本人は教養に尊敬の念をもっている
□日本文化は「知性主義」によって貫かれている
←→ アメリカの行動主義
□日本では月謝を払って何かを勉強中の人が2000万人に達する
教育熱
□米国
成人学級
~ 大学はすべての市民がいつでも自由に使える施設
◎学ぶと言うことは一つの警鐘的な営み
大事なのは継続
= 生涯教育
◇意欲の問題
□米国・心理学者 D.マクレランド
「達成動機」1961 The Achiveing Society
「やる気」が根源になって社会は発展し繁栄する
特許件数は達成型人間の増減を計量する一つの物差し
□加藤説
◎ 教育というものの基本的意味と目的は、一人一人の個人に人生に対す
る意欲を培うことにある
↑↓
◎ 学校は好奇心を圧殺する
◇読書について
□乱読家、ツン読家
□読書 = 他人の経験を共有する
個人的な経験は出版物になることにより万人共通のもの、誰でもが自由
に盗むことができるものになった
◇生き方の学習
□伝記
~ 人生の理想を学ぶ 生き方モデル
ごっこ遊び
~ 一種の「理想」遊び 予感遊び 予想遊び
近世までは停滞的な伝統社会 ←→ 近代 流動の時代
◎ 現代の日本には生き方のモデルになるような英雄があまり見あたらな
い。教科書の中に英雄物語が少なくなった
◎「これまで歴史上に生きた人々の人生を学ぶことによって自分の人生を
考えるという行動の仕方」が昔の子ども文化にはあった
◇情報時代の自己教育
『何でも見てやろう』小田実
中~高校 あからさまな好奇心の発動が少なくなる
多情報 → 情報選択能力
◇教養とは何か
日本人全体に共通する文学的素養がなくなった
= 国民的教養がいつの間にかなくなってしまった
国民的教養は学校で教えられるものではない
◇「しごと」の意味
境界線「個人」
個人はヨロイ ティコピア型とアメリカ型
◇「問題」とは何か
人生はある意味で問題解決の連続
デューイ「問題解決」
- 問題解決より問題作りの方が
◇創造性というもの
創造
= 一般的な思いこみを破った思考により問題解決に至ること